「次世代や故郷、地球環境のために、より貢献できる自分でありたいです」
友利新さん(皮膚科医)
(撮影:天日恵美子/ヘアメイク:鈴木京子/スタイリスト:槇佳菜絵/文:宮本恵理子/衣装協力:ブラウス/AKIKO OGAWA、パンツ/アンクレイヴ スタンダード)
3児の母でもある友利新さんは、毎朝5時に起床で、夜の就寝時間まで休みなくアクティブに活動する、自他共に認める「行動の人」。そんな毎日がもう何年も続いているし、さらに「まだ当分続くでしょうね」と明るく語る。体も心も健やかに暮らす秘訣を聞きたくて、友利さんに10の質問。
Q1 皮膚科医としての情報発信が評判。
大切にしていることは?
医師になったときから、「誰にとっても分かりやすい言葉で説明する」ということにはこだわってきました。私は自分を優秀な人間だと思ったことは一度もなくて、若い頃には「頼りないから男性の先生に代わって」と言われてショックを受けたことも。私が患者さんのためにできることは何だろうと考えて、「難しい専門用語を分かりやすく伝える力」を磨こうと決めて、診察室でもメディアでの発信でも心がけてきました。
Q2 あらためて「スキンケア」の価値とは?
肌は"最大の臓器"。外界の刺激から体を守り、体内の水分が逃げるのを防ぐバリアの機能を果たしてくれます。バリア機能が揺らぐと、不調の原因になるばかりではなく、見た目も美しくなくなってしまいます。自分の目で状態を確かめられる、直接触ってセルフケアできるという点で肌は貴重な臓器です。
Q3 ご自身が欠かさないスキンケアは?
独身時代はクリニックでの施術と合わせてエステにも通ってスキンケアに手をかけていましたが、産後は時間のゆとりが激減。やることをたくさん決めて「できないストレス」を溜め込むのは不健康だと考え、今は「やらないことを3つ決める」ルールに。「日焼け・乾燥・摩擦」のいずれも肌の炎症の原因で老化を加速させるもの。シンプルルールなので続いています。
Q4 多忙な中で健康を維持するコツは?
睡眠第一! やはり睡眠は健康と美容の要。職業柄、すぐにどこででも寝られるのが特技ですが、睡眠の質を高める工夫は惜しみません。疲労をためずに、心身共にパフォーマンスがよい状態をキープすることも、私の仕事のうちだと考えています。
Q5 食事面で意識していることは?
午前の診療が延びて昼食を取れない日もありますし、朝は子どもたちの支度でバタバタ。毎日3食バランスよく……というのは、現実にはなかなか難しいですよね。だから、栄養バランスは1週間単位でバランスが取れていたらよしとします。
特に大事だと考えているのは「腸内環境」。最新の研究では、多種類の腸内細菌が活発であることが、私たちの健康にとって重要だと言われています。腸内細菌がご機嫌に私たちの体に"同居"してくれるような食事を目指したいですね。私が積極的に食べるのは、腸内細菌のエサになる穀類。お米です。子どもたちにも「お腹の友達も喜ぶよー」と言って、おやつ代わりにおにぎりを出すことが多いんですよ。
Q6 子育てと仕事を両立するには?
私はたまたまいくつもの条件に恵まれて、医師の仕事と3人の子育てをしていますが、リアルライフは日々綱渡りです。家族、学校の先生方、ママ友など、頼れる人は全部頼っています。自営業で仕事が大好きだった母を「かっこいいな」と見て育ったことが原体験です。子どもたちにも、母親が社会参加する姿をポジティブに見せていきたいという思いがあります。
一方で、女性が望む生き方は十人十色ですし、環境も人によって違います。「女性がなんでも背負おうなんて無理無理!」と声を大にして言いたいです。
Q7 自分の性格を一言で表すと?
いい意味で「適当」(笑)。7割いけそうなら大丈夫。失敗したとしても後でリカバリーすればいいし、いいこともずっとは続かないのだから、結果にこだわりません。考えても答えが出ないことには悩まない!
Q8 バッグの中身の定番は?
ノートとペン。ハッとした言葉に出会うと書き留めます。やっぱり記憶に残るのは、手書きの記録です。
Q9 20歳の頃の自分にメッセージを
25年前、沖縄・宮古島から出てきたばかりの医学生だった私は、慣れない大都会の中で背伸びをしながら頑張っていました。その背伸びがあったから今の私がある。若いころにしかできない努力ってありますよね。「頑張ってくれてありがとう」と伝えたいです。
Q10 10年後の自分に約束を
私はこれまでずっと、自分の力をつけるために多くの方々の力を借りてきました。これから先は、次世代や故郷、地球環境のために、より貢献できる自分でありたいです。そのために、日々の仕事や発信にしっかり向き合っていこうと思います。
友利 新 さん
皮膚科医

ともり・あらた 1978年沖縄県生まれ。東京女子医科大学卒業後、同大学病院内科勤務を経て皮膚科に転科。現在、東京都内2カ所のクリニックで診療を行う傍ら、現役医師ならではの知見を生かした情報をテレビ・雑誌などで発信する。宮古島観光大使。3児の母。
