Life Style
2020.10.19
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ボンマルシェ ・スペシャル 座談会
小さな「豆」から大きな健康!

 

(公財)日本豆類協会、(一社)全国豆類振興会では、毎年10月13日を「豆の日」に制定し、おいしく健康的な食品である豆と豆製品への理解を深めるために、この日を中心に活動を行っています。日本では、旧暦8月15日の「十五夜」と9月13日の「十三夜」に月見をする風習があります。そのお供えといえば月見団子ですが、かつてはこの季節に収穫される里芋を十五夜に、「豆」を十三夜に供える習慣がありました。十五夜を「芋名月」、十三夜を「豆名月」と呼ぶ由来です。現在の「豆の日」はこの豆名月の風習にちなんだもので、新暦10月13日が記念日とされました。

「豆が好き!」という人は多いけれど、自分で調理するのは苦手という声も……。縄文時代から日本人の健康を支えてきた「豆」。栄養価やオススメのおいしい食べ方、楽しく調理するコツなど、3人のエキスパートが「豆」の魅力を語ってくださいました。バラエティー豊かな種類と料理法が楽しめる「豆」の魅力を再認識して、この秋はもっと食卓に!

(料理・料理撮影:コウケンテツ/人物撮影:河内彩/取材・文:角田奈穂子/構成:ボンマルシェ編集部)

コウ ケンテツ さん
料理研究家

コウ・ケンテツ 大阪府出身。料理研究家である母・李映林さんのアシスタントを経て、2006年に独立。素材を活かしたヘルシーメニューが人気。YouTube公式チャンネル「Koh Kentetsu Kitchen」も人気。著書多数。

藪 光生 さん
一般社団法人全国豆類振興会 広報委員長
全国和菓子協会 専務理事

やぶ・みつお 環境計画集団社長室長を経て、1978年、全国和菓子協会専務理事に就任。全国豆類振興会広報委員長に就任。豆の普及に関わる広報活動に加え、講演や教育活動にも精力的に取り組む。

君島 佐和子 さん
『料理通信』編集主幹

きみじま・さわこ 2006年6月の『料理通信』創刊より編集長を務め、現在は編集主幹。Web料理通信「The Cuisine Press」をはじめ、『AXIS』『アンド プレミアム』でコラムを連載。著書に『外食2.0』(朝日出版社)。

藪さん
「豆はスーパーフード。炭水化物とたんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富。家族の団らんにも役立ちます」

藪さん さまざまなアンケート調査を見ても、健康への関心がいっそう高くなっています。いつまでも健やかに暮らすには「医食同源」、つまりバランスのよい食事を心がけることがとても大切です。そこで、大いに活躍するのが「豆」です。これほど栄養のバランスがよく、健康に関わる機能性成分を持つ食材は、そうありません。

コウさん 世界でも豆は多くの国で親しまれていますし、豆を主食のように食べている人たちもいますね。

藪さん 豆には三大栄養素のうち、炭水化物とたんぱく質が豊富だからですね。体を動かすエネルギーになる炭水化物が約58%、体を構成する細胞の材料になったり、新陳代謝に欠かせないたんぱく質が19~20%も含まれたりしています。腸内環境を整え、排便をスムーズにする食物繊維も18~20%と豊富です。それらの栄養素を有用に働かせるために欠かせないビタミンやミネラルも含まれています。

君島さん まさしく健康食品ですね。

藪さん 豆には、ナトリウムと拮抗(きっこう)作用にあり、塩分過多になりやすい日本人が意識して摂りたいカリウムも含まれています。生活習慣病の予防に役立つポリフェノール成分もありますし、カルシウムは、牛乳より多いくらいですよ。

コウさん それは驚きですね。

藪さん 帯広畜産大学教授の福島道広先生の研究では、小豆やいんげん豆に豊富な「レジスタントスターチ」という食物繊維様の難消化性デンプンが腸内環境の改善に役立つことが分かっています。それほど栄養が豊富なのに、下ゆでが面倒と思われて、なかなか日常的に食べていただけません。とてももったいないと思います。

コウさん 考え方次第だと思います。豆はゆでる前に一晩、水につけておいたり、やわらかくなるまで煮たり、確かに時間はかかります。でも、手間はかからない。寝る前に水につけたり、煮ている間は他の作業ができるんです。多めに煮て、小分けにして冷凍すれば、ストック食材になる。煮る時間がなければ、水煮の缶詰やレトルトパックを使う方法もあります。

君島さん
「豆は持続可能な食生活の主軸にも。
煮上がるまでの待つ時間が心を落ち着かせ豊かな生活を生み出します」

君島さん コロナの影響で家にいる時間が長くなったからこそ、挑戦したい食材ですよね。以前、料理研究家の辰巳芳子先生から「煮炊きものは、待つことを知る料理」とうかがったことがあります。生活がスピーディーになり、私たちは待ち時間についイライラしがちです。でも、待つことでおいしくなったり、豊かな時間を持つこともできると思うんです。

コウさん 豆を煮ていると癒やされますよね。うちの子どもたちも「いい匂い」とよく言いますし、家のなかに幸せな空気が流れる気がします。

君島さん その効果に気づく人が増えたのか、この秋は雑誌やウェブサイトでも、豆料理の特集が目立ちます。外で緊張することが多いですから、家でほっとする料理が好まれているのかもしれませんね。

藪さん コウさんが今、おすすめの豆料理を教えていただけますか?

コウさん はい、ぜひ作っていただきたい料理を3品考えました。スープ(ページ下)はピリッと辛い韓国テイストで。肉の脂分は豆と相性抜群ですし、濃厚な味わいは、秋冬の冷えた体を温めてくれます。1品でも満足感は高いですよ。

コウさん
「豆は栄養とボリュームアップのお助け食材。
料理初心者も作りやすい。お父さん方もぜひ挑戦を」

君島さん フライパン一つで作れる料理が人気ですから、その意味でも豆料理は気軽に作れますよね。

コウさん そうなんです。豆は栄養のバランスやボリュームアップのお助け食材にもなるんです。豚汁やカレーなど、いつも作っている料理にポンと気軽に加えてみてください。おいしさもぐんと増すと思います。

君島さん 最近は、カレーもスパイスを自分で組み合わせて作るスタイルが人気です。なかでも、豆カレーは人気の定番メニューの一つになっていますよね。

藪さん コウさん、ひよこ豆をブリのあらと煮る料理(ページ下)は新鮮ですね。

コウさん ええ。魚の煮汁のうまみを豆がしっかり吸ってくれます。僕は、この料理をぜひお父さん方に作ってもらいたいんです。豆料理は水につけたり、煮るだけでいいので、料理初心者でも簡単に作れます。魚をさばけるようになったら格好いいですけどハードルが高いから、あらなら、さばくより簡単です。家族みんなで料理を作れば、食べる楽しさも会話も増します。

君島さん コロナの自粛期間中、自炊する人が増えましたし、とてもいいアイデアですね。

コウさん サラダ(ページ下)は、お弁当のおかずにも使えます。食感の違うかぼちゃとキドニービーンズのそれぞれの甘みが楽しく、ウチの子どもたちも大好きな味です。パンに挟んで朝食にするのもいいですよ。

藪さん 和食のいとこ煮に似ていますね。豆はたんぱく質も摂れるので、肉の脂質が気になるからと、近頃は豆を積極的に食べる方も増えています。

君島さん 最近、注目されているのが植物由来の食べ物を中心に考える「プラントベース」という食生活です。食糧危機を防ぎ、持続可能な社会のために、なるべく植物性食品で食事を組み立てようという考え方です。その栄養の主軸になるのが豆です。豆を牛を飼育するための飼料に使うより、人間が食べたほうが地球全体のエネルギー消費としても効率がいいからだと思います。

藪さん これからの食生活には、社会問題を解決する視点と知恵も必要ですね。日本人はそうした知恵を昔から持っていました。江戸時代に脚気(かっけ)予防として、ごはんに豆を混ぜたのも、経験をもとにした生活の知恵から生まれたものでした。

コウさん あんこも、おいしさもありますが、小豆を砂糖で煮ることで日持ちしやすくなるという利点もありますね。そういえば、僕の母は朝食によく小豆粥(がゆ)を作ってくれました。

藪さん 白米だけよりも、小豆を加えることで栄養バランスがよくなりますね。おいしさも増します。

君島さん あんこといえば、今、カフェで人気なのがあんバターです。店主が自分で炊いたりします。あんこはコーヒーともよく合うんですよね。

藪さん お二人の話を聞いているだけでおなかがすいてきました(笑)。私は食事は栄養を摂取したり、空腹を満たすだけでなく、家族のコミュニケーションの場でもあると思っています。料理は頭も手も使いますし、クリエイティブな行為です。人間が本質的に持つやさしさが引き出されるような気がします。豆をいろいろな料理やお菓子に使っていただくことで、みなさんの食卓と心がほっと温まればいいですね。

コウさん考案 豆レシピ

豚バラ肉とほくほくの豆のピリ辛ボリュームスープ
白いんげん豆と豚バラ肉のスープ

材料(2~3人分)

  • 白いんげん豆(乾燥)…200g
  • 豚バラブロック肉…200g(5~6㎜幅に切る)
  • にんにく…1片(薄切りに)
  • 長ねぎ…1/3本(5~6㎜の斜め薄切り)
  • しめじ…1/3パック(石づきをとってほぐす)
  • みりん…大さじ1
  • 酒…大さじ4
  • ごま油…大さじ1
  • 塩・粗びき黒こしょう…各適宜

[ねぎだれ]

  • 万能ねぎ(小口切り)大さじ2としょうゆ大さじ1を混ぜる。
  • 好みで粉唐辛子や糸唐辛子を加える。

作り方

  1. 白いんげん豆は下ゆでする。
  2. 鍋にごま油を熱し、にんにく、豚バラ肉をさっと炒めて軽く塩をふる。酒、みりんを加えてぐつぐつ煮て、水4カップ(分量外)、塩小さじ1/2を加えて弱めの中火で10分ほど煮る。
  3. 長ねぎ、しめじを加えて煮る。塩、こしょうで味を調え、ねぎだれを添える。

※1の白いんげん豆は、煮くずれるくらい柔らかくしたければ2の段階で、食感をよくしたければ、3の段階で入れます。

お弁当やサンドイッチにぴったりのほっこり味
キドニービーンズとカボチャのサラダ

材料(2~3人分)

  • キドニービーンズの水煮…100g
  • かぼちゃ…300g
  • 玉ねぎ…1/4個(みじん切り)
  • カレー粉…小さじ1/3
  • クリームチーズ…50g
  • 牛乳…大さじ1~2
  • 塩・粗びき黒こしょう…各適宜
  • パセリ(粗みじん切り)…適宜

作り方

  1. 玉ねぎは水にさらして、水気を絞る。かぼちゃは種とわたをとり、ラップをかけて電子レンジで柔らかくなるまで加熱する。(または水からゆでる)
  2. ボウルにキドニービーンズを入れて木べらなどで軽くつぶし、1の玉ねぎ、かぼちゃ、カレー粉、クリームチーズ、牛乳、塩を加えて混ぜ合わせる。
  3. 器に盛り、粗びき黒こしょう、パセリを散らす。

豆と魚のうまみたっぷりのしみじみおかず
ブリのあらとひよこ豆の煮付け

材料(2~3人分)

  • ひよこ豆の水煮…200g(薄皮をむく)
  • ブリのあら(好みの切り身魚でもよい)…300g
  • しょうが…3~4枚(薄切り)
  • 煮汁…しょうゆ・酒各大さじ3、砂糖大さじ2、みりん大さじ1、水カップ1と1/2
  • 長ねぎ…長さ5~6㎝(白髪ねぎに)

作り方

  1. ブリのあらは手早く洗い、熱湯でさっとゆでて取り出し、流水でていねいに洗う。
  2. 鍋に煮汁の調味料、しょうがを入れて煮立て、1のブリのあら、ひよこ豆の順に加えて落しぶたをして中弱火で約15分煮る。途中で煮汁を回しかけながら煮る。
  3. 器にブリのあらとひよこ豆を盛る。鍋に残ったたれをとろりとするまで煮詰め、ブリにかける。白髪ねぎをのせる。

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【応募方法】

郵便はがきに、郵便番号・ご住所・お名前・年齢、性別、紙面を見ての感想、を記載のうえ、ご応募ください。
※WEBでの応募は実施しておりません。

【応募期間】

2020年10月31日(土)消印有効

【あて先】

〒104-8665 東京・晴海郵便局私書箱303号
『10月13日は豆の日』プレゼントキャンペーン宛て

※当選発表は発送をもって代えさせていただきます。
※いただいた個人情報は当選者への商品発送のみ使用いたします。

公益財団法人日本豆類協会、一般社団法人全国豆類振興会

[後援]農林水産省
[協賛]北海道農業協同組合中央会/ホクレン農業協同組合連合会/十勝農業協同組合連合会/(公社)北海道農産基金協会/北海道豆類振興会/全国穀物商協同組合連合会/日本製餡協同組合連合会/全国和菓子協会/全国調理食品工業協同組合/全国甘納豆組合連合会/(一社)日本ピーナッツ協会/全国フライビンズ組合連合会/雑穀輸入協議会/関西輸入雑豆協会