実は観光王国です!― メキシコでしたい、3つのこと
チチェンイッツァー遺跡にあるピラミッド。1988年に世界遺産に登録されたマヤ文明の遺跡。©SAN/a.collection/amanaimages
北米大陸の南に位置するメキシコ合衆国。古代文明の遺跡、スペイン統治時代のバロック様式の宮殿や教会、そしてメキシコ湾とカリブ海に挟まれた世界有数のビーチリゾート。さまざまな時代と風景にトリップできるのが、メキシコ観光の最大の魅力です。9月に起きた地震の影響も、今では心配ありません。世界無形文化遺産に登録された、ヘルシーな本場のメキシコ料理も楽しみ!
(写真:アマナイメージズ/文:安藤菜穂子)
ホワイトサンドビーチとサンゴ礁が広がるカンクン。©SEBUN PHOTO/amanaimages
メキシコでしたいこと1
遺跡、宮殿、聖堂……バラエティー豊かな世界遺産を巡る
現在、日本における世界文化遺産は16。メキシコには27もの世界文化遺産があり、時代背景もさまざまです。とくに、マヤ文明、アステカ文明など、世界史で習った文明に加えて、紀元前2世紀から6世紀まで繁栄したテオティワカン文明の遺跡が圧巻。巨大な石積みのピラミッドや神殿を前にすると、人間の営みの不思議さ、偉大さに圧倒されます。畏敬(いけい)の念を抱きつつも、探したいのは、お茶目な彫像。遺跡のところどころに、丸い目玉のユニークな神像が見つかります。そして、スペイン統治時代のバロックやネオコロニアル様式の建築の数々。とくにウルトラバロックと呼ばれる煌(きら)びやかな装飾がほどこされた教会は圧巻です。
アステカ帝国の宮殿があった場所の上に、スペインのコルテスが築いた宮殿。巨匠ディエゴ・リベラの壁画「メキシコの歴史」が見どころ。©WEST SIDE/SEBUN PHOTO/amanaimages
紀元前2世紀から6世紀まで繁栄したテオティワカン遺跡の太陽のピラミッドと月の広場。©TETSUO WADA/SEBUN PHOTO/amanaimages
ウルトラバロックの傑作建築のひとつ、プエブラ歴史地区に建つサントドミンゴ教会のロサリオ礼拝堂。©YOSHIHIRO TAKADA/a.collection/amanaimages
メキシコでしたいこと2
聖なる泉セノーテで泳ぎ、絶景ビーチリゾートにステイ!
セノーテは、石灰岩地帯が陥没した穴に地下水が溜(た)まった天然の井戸のことで、現地では“聖なる泉”と呼ばれています。光の入り方によって色を変える透明度の高い水と、数百万年という長い時間をかけて生み出された鍾乳洞が織り成す、幻想的な雰囲気。メキシコには約7000カ所も存在するといわれています。素潜りやスキューバダイビングで泳ぐことができるのも大きなポイントで、世界中のダイバーの憧れの地。ただし、シャワーやロッカーなどが整備されていないところがほとんどなので、ご注意を。また、美しいホワイトサンドが約20kmも続くカンクン・ビーチは、幅がなんと400mしかない細長い砂州。そこにリゾートホテルが建ち並びます。カリビアン・ブルーの海に囲まれて、幸せなひとときを過ごせるでしょう。
幻想的なセノーテは、世界中のダイバーの憧れ。©Brandon Cole/nature pro./amanaimages
メキシコでしたいこと3
メメキシコ料理とマリアッチ 2つの無形文化遺産を堪能
和食同様、世界無形文化遺産に登録されているメキシコ料理。私たちがよく知る「タコス」は、どちらかというとアメリカの食文化に結びついた「テックス・メックス」と呼ばれるもので、本来はアステカやマヤといった古代文明時代から伝わる伝統料理とスペイン料理が融合した、奥深いもの。豆や野菜を多用し、魚介料理も肉料理も出汁(だし)がしっかりきいたものが多く、ヘルシーで日本人の口にもよく合います。食事とともに楽しみたいのが、本場のマリアッチ。ギターを抱え、大きなソンブレロを被(かぶ)った楽団の姿は日本でもお馴染(なじ)みです。こちらも世界無形文化遺産。レストランのテーブルの間を縫って、陽気な演奏と歌声を披露します。
マリアッチが奏でる陽気なメキシコ音楽をBGMに、ディナーを楽しもう。©DreamPictures/Blend Images/amanaimages
トウモロコシの粉で作ったトルティーヤがメキシコ料理の主食。アボカドやトマト、豆などを使ったヘルシーな料理が多い。もちろんチレ(トウガラシ)も!©Operation Factory/amanaimages
春分と秋分の日に現れる羽毛のある蛇の神様“ククルカン”
©TADAO YAMAMOTO/SEBUN PHOTO/amanaimages
チチェンイッツァー遺跡にあるピラミッドは、春分と秋分の日の日没時、祀(まつ)られているマヤの最高神ククルカンが姿を見せます。真西からピラミッドに夕日が当たると、階段の側面に身をくねらせた胴体が現れ、最下段にある頭部とつながるのです。これが“ククルカンの降臨”。階段の総数が365段あるなど、このピラミッド自体が1年の天体の動きを把握したマヤ暦を表しているといわれています。見られるチャンスは1年に2回だけ!
illustration by Akira Sorimachi
