Travel
2019.10.17

花とアート、美食を楽しむ
オランダ&ベルギーへ

チューリップをはじめとする球根の花の栽培が盛んで、花卉取引の世界市場の約半分を占めるというオランダ。レンブラント、フェルメール、ゴッホ、エッシャーなど、錚々たる画家を輩出した国でもあります。来年の春に訪ねれば、溢れんばかりの花々と、国民的画家レンブラントの歴史的な修復を鑑賞することができます。プラリネチョコレート発祥の地、美食の国ベルギーでの美味しいもの探訪もおすすめです。

(取材・文:安藤菜穂子/写真提供・取材協力:オランダ政府観光局/
ベルギー・フランダース政府観光局https://www.hollandflanders.jp

お話を伺ったのは

塚越友美 さん
(オランダ政府観光局/ベルギー・フランダース政府観光局) つかこし・ともみ

1997年にオランダ政府観光局に入局。2011年からベルギー・フランダース観光局の業務も兼任し、広報とウェブ、SNSなどを担当。オランダとベルギーの観光にまつわる最新の情報を発信している。

FLOWER
春のみ公開される世界最大級のフラワーパーク

毎年、3月下旬から5月中旬は、オランダの花のシーズン。この時期のみ開園する世界最大規模のフラワーパークが、キューケンホフ公園です。700万以上のチューリップをはじめとするムスカリ、ヒヤシンス、ラッパスイセン、ラン、アイリス、ユリなどが植えられた園内は、カラフルな色彩と花の香りに包まれます。「公園内は、元は貴族の邸宅の庭だったため、多くの樹木も植えられています。のんびりと並木道を散歩しながら、花々の眺めを楽しむことができますよ」と塚越友美さん。1949年に球根業者が新品種を展示する屋外球根展示会の開催場所としてスタートした由来から、現在でも最先端の品種を見ることができます。また、公園の周囲にはチューリップ畑が広がっているため、訪れる際に、広大なパレットのようにチューリップが咲き誇る絶景を同時に楽しむこともできます。

また、毎年4月に行われる春の花パレードにも注目です。花で飾られた20台の山車と30台の車が、北海の海辺の町ノールドワイクから古都ハーレムまで、1日かけて行進し、午後3時頃にキューケンホフ公園の前を通過します。来年は4月25日(土)に開催される予定なので、今から旅のプランを練ってみては?

春のフラワーパレード。山車のデザインは毎年変わる。

ART
レンブラント《夜警》公開修復中! 歴史に立ち会う絶好の機会

17世紀のオランダ黄金時代に活躍した巨匠レンブラントは、オランダ人が最も愛する画家といわれています。没後350年という記念の年を迎えた今年の7月から、アムステルダム国立美術館にて、最高傑作《夜警》の修復が始まりました。作品の周囲に巨大なガラスケースが設置され、修復作業が公開で行われています。これには数年かかるとされ、今のところ、終了は未定。門外不出、決してオランダから出ることはないといわれている大作の特別な姿を目撃するなら今です。「所蔵するアムステルダム国立美術館の公式ウェブサイトで修復中の様子がライブ配信されているので、オランダで実物を見る前後にチェックしていただくと、新しい《夜警》との接し方を楽しむことができるでしょう。“修復の様子をしっかり公開し、皆で見守っていこう”というコンセプトの、いかにもオランダらしいプロジェクトです」(塚越さん)。

フランスの建築家ジャン=ミシェル・ヴィルモットがデザインしたガラスの部屋で修復されるレンブラント《夜警》。修復のライブ配信はhttps://www.rijksmuseum.nl/en/nightwatchにて視聴できる。
©アムステルダム国立美術館 Photo Rijksmuseum

FOOD
食の都、ベルギーで味わいたい4つの定番

農業や牧畜に加えて、海の幸にも恵まれたベルギーは、豊かな食文化が根付いた国。まずはチョコレート。高品質なチョコレートを世界中に輸出し、フィリングをチョコレートで包むプラリネ発祥の地でもあることから、チョコレート王国と呼ばれています。年間の国民一人当たりの平均消費量は、なんと約7kgだそう。次に、元祖クラフトビールともいえるベルギービール。“ビアカフェ”と呼ばれるレストランでは、数十〜数百種類のビールが楽しめます。白ワインで蒸したムール貝は、一般社団法人日本旅行業協会によって今年発表された「美味しいヨーロッパ100選」にも選ばれたベルギーを代表する味。「現地ではみな、貝殻をスプーン代わりに使って身をすくい、口に運びます」(塚越さん)。“フリッツ”と呼ばれるフライドポテトは、料理の付け合わせとしてだけでなく、フリッツコットという屋台でも販売され、食べながら歩く人も多いそう。

ビールの種類によってグラスを変えるのがベルギー流。©Milo Pro

二度揚げで、中はホクホク、外側はカリッと美味しいフリッツ。©ベルギー・フランダース政府観光局

日本未発売のチョコレートショップをハンティングしてみては?©ベルギー・フランダース政府観光局

鍋のまま、どっさりとテーブルに届くムール貝。©ベルギー・フランダース政府観光局

illustration by Akira Sorimachi