Life Style
2019.04.11
板谷由夏の“今日から、もっと。アップデート”
ゼロから始めた服づくりのきっかけは……
(撮影:ミズカイケイコ/構成:宮本恵理子)
女性は、いくつになっても、何度でも自分を新しい色に染めることができる──。モデルとして仕事を始めて、女優、そして、キャスターに。与えられてきたチャンスには貪欲に応えてきたつもり。でも、30代を終える頃、どこか受け身な自分に満足できなくて、“ゼロから何かをつくる”挑戦をしたいと願う自分がいた。
そして、4年前から始めたのが、デニムを中心としたブランド「SINME」。オトナになってからの挑戦は、ちょっと怖い。でも、真っさらな自分になれることにゾクゾクした。
年を重ねるごとに愛着も育つような1着を求め、トランクに服のサンプルを詰めて岡山の縫製工場を訪ねることから始めたものづくり。第1号のアイテム、リジッドジーンズが誕生した日のことは忘れられない。その過程で出逢えた職人さんの手仕事に触発され、私の好奇心の扉は次々に開かれていった。
「SINME」という名前の由来は、「新芽」。この春の展示会でも、たくさんの人たちが私がつくった服に袖を通してくれた。試着室から出て、鏡を見たその顔がパッと明るくなる瞬間が好き。私のゼロからの挑戦が、誰かの日常を少しでもハッピーに更新できたのだとしたら、心からうれしいし、続けてきた意味があると思える。
今月号からのこの連載で、私はさまざまな世界で何かを生み出そうとする女性たちに出会っていきたい。好奇心のままに、欲張りに、自分を新たな色に染め直していきたいから。
@takarajimasha
いたや・ゆか
女優、ファッションブランド「SINME」のディレクターなど多彩に活躍中。
