板谷由夏の“今日から、もっと。アップデート”
- 料理家のワタナベマキさんと語る - 毎日、“おいしい”を重ねることの幸せ
「料理は“生きる力”大切な人を“喜ばせる力”」
(撮影:ミズカイケイコ/ヘアメイク:結城春香/構成:宮本恵理子)
突然ですが、私、料理が好きです。休みの日はずっとキッチンに立つこともあるくらい。特に凝った献立を作るわけではないけれど、家族が「これ、おいしい!」って言ってくれるのが嬉しくて。初めて子どもを身ごもった時に手に取った辰巳芳子先生の本で読んだ「私たちの体は食べたものでできている」という内容の一節、以来、できるだけ栄養面を考えて、毎日の食卓や弁当作りにせっせと向き合うようにしています。
というわけで、外食より“作りたい派”の私ですが、時々、誰かが作った料理をムショーに食べたくなります。素材選びや味付けに、新鮮なヒントをいただきたくなるんです。専門店の料理でなく、よそのお宅のいつものごはんを。
そんなとき、つい参考にしたくなるのが料理本。中でも、盛り付けや器のセンスが「素敵だな〜」と常々思っていた著者の一人がワタナベマキさん。初めてお会いしたら同い年と分かって、急に親近感! 料理教室を主宰していたおばあさまの背中を見て育ったマキさんは、一度はグラフィックデザインの仕事を選ぶも、「なぜそうなのか、自分の言葉できちんと説明できる仕事を突き詰めよう」と、料理の道へ。
「はじめはケータリングから。『おいしかったよ』と喜んでもらえるのが嬉しくて、新しい工夫やひらめきを加えていくうちに、どんどん楽しくなっていきました。作ることを楽しむと、料理は必ずおいしくなるって私は信じているんです。だから、単に“時短”を目指すのではなくて、“簡単だけど、手抜きしない”レシピを提案したい。例えば、旬の食材をおいしくたっぷり味わうために、塩を上手に使って下ごしらえをするような。そして、日本の四季の節目節目を食で愛でる幸せを次世代に繋いでいけたらと思います」
そうそう、料理はキレイゴトばかりじゃない。でも、確実に「生きる力」や「大切な人を喜ばせる力」に直結するはずだって、私も思います。わが息子たちも絶対に料理上手に育てるぞ! と仕込み中です。
@takarajimasha
いたや・ゆか
女優、ファッションブランド「SINME」のディレクターなど多彩に活躍中。
