板谷由夏の“今日から、もっと。アップデート”
五島列島が抱える「未利用魚(みりようぎょ)」を商品化。
リーダーの瀧田希さんに開発裏話を聞きました!
(取材:板谷由夏/写真提供:Tポイント・ジャパン)
五島の地魚の魅力の発信とサステイナブルな漁業への貢献を目指して、 2018年、商品づくりは始まった。T会員のなかから12人も一緒に五島へ。
実は私の祖母は長崎県諫早の出身。五島列島の魚がおいしいことは子どもの頃からわかっていたので、「五島のフィッシュハム」の存在を知って興味津々。パッケージの指示に従い、さっと焼いてレモンをしぼって食べたら期待通りの味! 夏の晩酌にもぴったりで、 焼酎がすすみました(笑)。五島といえばうどんも名物。細く切ってうどんの具にしてみたら、 これまたおいしかった!
九州では、魚のすり身を加工したものを「天ぷら」って呼ぶんです。私としては「フィッシュハム」というより「天ぷら」と呼びたい気分なのですが、子どもたちからは「天ぷらじゃない!」ってツッコミが入りました(笑)。うどんの代わりに米粉の麺を使って、ナンプラーを加えたアジアン風味の麺料理にもこの「フィッシュハム」はあいそうです。
未利用魚と呼ばれる魚っていったいどんな魚なの?
さてこのフィッシュハムの原料となっているのが、五島列島に生息する「未利用魚(みりようぎょ)」。未利用魚とは、知名度が低い、サイズが不ぞろいなどの理由で流通しづらい魚のこと。お話を伺った「五島の魚」のプロジェクトリーダー・瀧田さんは未利用魚に目を向けることは「魚の価値の分散」と表現されました。 特定の魚の取り過ぎを避けるためにも、未利用魚の有効活用は大切。SDGsの推進にもつながりますね。
瀧田さんは五島に1週間滞在して、地元の人が抱える漁業の課題をヒアリング。そのひとつに、捕獲されても廃棄されていた五島の地魚の問題があったそう。これをテーマに決めて、「五島の魚プロジェクト」を始めることを地元の方々に伝えたとき、五島の未利用魚の活用に手を挙げてくれたのは 地元の「浜口水産」さん。「主に地元の魚を使い、ほぼ無添加でつなぎも使わずに加工する作り手さんです。SDGs の言葉が認知されるずっと前から、地元のために活動してきた方とご一緒することができました」と瀧田さん。「最終的には売れるものを作らないと持続可能にならない。漁師さん、浜口水産さん、流通のマルエツさんと、関わる皆さんが納得できるものを作ることを考えました」と。同時に「関わる人たちのワクワクが続くように心を砕いた」という姿勢にも共感。拍手!
日本には私たちがまだ知らない魚種があるんです
お話を聞きながら疑問が湧きました。「この先、未利用魚に注目が集まってしまったら、本末転倒にならないのかな?」。ところが、五島には今回の「フィッシュハム」に使った以外にも、未利用魚はまだあるそうなので、「そのとき、漁場にある魚で活用していくことになるのでしょう」と瀧田さん。心配は無用でした! こうして、いろいろな魚に消費者の目が向けられるといいですね。
実はこのプロジェクト、T会員の「魚介が好きで、食にこだわりのある」メンバーも消費者代表として加わっているとか。今、準備中のプロジェクトも未利用魚がテーマだそう。私もぜひ参加したいなー! そして、消費者の一人としては、エシカル消費を意識していきたいですね。
瀧田 希 さん

たきた・のぞみ (株)Tポイント・ジャパン コミュニケーション戦略室 プロデューサー。T会員と新たな社会価値を創造するプロジェクトを手がけている。
板谷 由夏 さん

いたや・ゆか 1975年、福岡県出身。俳優。ファッションブランド「SINME」ディレクター。身近にある環境問題、社会貢献活動に熱心に取り組む。
