桃井美緒さん[5年]
細川真綾さん[5年]
高橋なつさん[5年]
松本崇佑さん[5年]
多くの島々からなる島国・日本。400以上ある有人島の生活を支えるのが海上輸送だ。島々への流通にとどまらず、国際経済の現場でも不可欠な役割を果たす。日本の貨物輸出入の約99.6%が船で運ばれているという。
授業の前半では、「船で運ぶこと」自体が環境にやさしいという事実が、クイズやデータとともに解説された。同じ量の荷物を同じ距離運ぶ場合、船はトラックに比べてCO2の排出量がおよそ5分の1で済むという。船は大量の荷物を一度に運べるため、輸送効率が高いからだ。大型コンテナ船は、高さ約3メートル、長さ約6メートルの20フィートコンテナを2万個も運べる。この量は飛行機だと1800機分、貨物列車においては8000両分にもなるのだ。
一見難しくとらえられがちな環境問題だが、「船はエコな乗り物」という切り口によって、子どもたちの理解は深まったようだ。
後半では、海上輸送の強みをさらに生かすナブテスコの取り組みが紹介された。ナブテスコは、船をはじめとする乗り物などを「精密に、正確に」「うごかす、とめる。」ことを実現する技術を持つ。船は非常に大きく輸送能力も高いが、操縦には極めて高い精度が求められ、わずかな差が安全性や燃費に大きく影響するのだ。授業では、船の操舵室から遠く離れたエンジンをコントロールする「主機遠隔操縦装置」が紹介された。
さらに、天候や海流のデータをAIが分析し、最適な航路を選ぶ「省力運航」のしくみも示された。無駄のないルート選定によって燃料の使用量が減ることで、CO2の排出量削減につながる。加えて無人運航の実現は、船員の働き方改善にも寄与するという。
子どもたちは、操船シミュレーターで、自分の操作で船が動くだけでなく、最適な速度に制御される様子も体験。「わあ、動いた!」「もっと右に!」と身を乗り出しながら楽しんだ。また、風の力で進み、発電もできる「風車帆」は、未来の船に向けて開発が進む。子どもたちは風車帆の模型が風を受けて動き出す様子を確認すると、自然の力を生かすエコな工夫に目を輝かせた。
船の技術革新は、見えにくいところで私たちのくらしと地球環境を守っている。今回の授業で子どもたちは、海上輸送で物流の未来を支えるナブテスコの技術と環境問題が地続きであることを、リアルな体験を通じて楽しく学んだ。
本校では2021年から、「地球教室」のテキストを活用した学習を続けています。今回の出張授業は、社会科で工業を学ぶ5年生にとって特にタイムリーな内容でした。さらに、本物のような操船シミュレーターを体験することでも、日ごろの学びが一層深まったと感じます。
本校の5年生は、総合的な学習で環境をテーマにしています。インターネットや書籍での調べ学習が中心となるなかで、今回の出張授業のような体験はとても有意義だと感じます。子どもたちが熱心にメモをとり、操船シミュレーターや風車帆に目を輝かせる姿が印象的でした。
画像:風車帆船(NEDO助成事業)


藤⽥ 恵さん