
世間から見えないところにも、さまざまな事情により、家庭で温かい愛情に包まれて育つことができない子供がいます。虐待され、緊急の保護が必要な子供もいます。このような子供たちを、家庭に代わり公的に育てる仕組みを「社会的養護」と言い、東京都では社会的養護の充実に努めています。「里親制度」はその一つ。一定期間、子供を家庭に迎えいれて育てていただく「養育家庭」や、将来的な養子縁組を見据えながら子供を育てていただく「養子縁組里親」を、都では求めています。
里親制度が必要な理由社会的養護の中でも家庭的な雰囲気の中で地域と交流を持ちながら生活できる環境を実現するのが「里親制度」です。里親制度には主に、養子縁組を目的とせずに子供を一定期間養育する養育家庭と、養子縁組を前提として養育する養子縁組里親があります。養育家庭の場合は、預かる期間は子供によって、短期間から長期間までさまざまで、年齢も乳幼児から高校生まで多岐にわたります。実際にどのような子供を受け入れていただくかは、児童相談所などと相談しながら決めていきます。


里親になるには、東京都に申請をして、審査の結果、里親認定されることが必要です。申し込むには、児童の養育についての理解および熱意、児童に豊かな愛情を有していることなど、基本的な要件を満たさなければなりません。里親になるにあたって重要なこと、どんな考え方が必要か、認定前研修に参加することから理解が始まります。


東京都では、里親のみなさんが地域で孤立することなく、子供を養育していくことができるよう、児童相談所を中心に関係機関がチームで養育を行う「チーム養育体制」により、さまざまな支援機関と連携しながら、子育てをしていく体制を推進しています。里親として子育てしていく中で、困ったことなどが生じた場合は、いつでも相談することができます。


里親として実際に子供を育てる間、都が経済的なサポートを行っています。児童相談所が、里親のみなさんに子供を委託している間は、基準に基づき、子供の養育費として、都から一定の金額をお支払いしています。
養育里親の場合 月額 里親手当8万6000円+生活費・教育費等約7万円(小学校低学年の場合)
※基準改正等により、金額や項目に変更が生じることがあります。
子供への虐待は、東京都だけでも1万7千件以上報告されています(平成30年度の状況)。都は、虐待から子供たちを守るために、2019年4月から新しい条例を施行しました。虐待は身体的虐待、ネグレクト、性的虐待、そして心理的虐待の四つに大きく分けられます。新たな条例は虐待をする親の背景や親への必要な指導及び支援にも言及しながら、保護された子供への対応にも触れています。
point1「しつけのため」の体罰は、虐待にエスカレートする可能性があり、しつけが虐待そのものの場合もあります。体罰や暴言に頼らない子育てを明確に発信しています。
point2児童相談所と各機関の連携を強化し、福祉等の関係機関以外からも情報提供を依頼することで、調査を円滑にします。転居のケースも的確な引き継ぎを徹底します。
point3虐待された子供を保護し、健全な環境で育成するために、「家庭的養護」の中心である里親制度の普及啓発、里親の育成などを一層推進します。