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朝日新聞大阪本社 高大接続特別プロジェクト SDGs教室

先生のためのSDGs勉強会

多難な時代 生きるヒントが新聞に 日本NIE学会理事 有馬 進一 氏

10時30分~13時に開いたのは「先生のためのSDGs勉強会」。前半は、日本NIE学会理事の有馬進一さんが「新聞を活用したSDGs授業デザイン」と題し、SDGsを生徒・児童に教えるために新聞紙面を使う授業の進め方をワークショップ形式で教えました。京阪神を中心に中学・高校の先生約70人が参加。5~6人ずつのグループに分かれ、まず手元に配られた当日の朝日新聞朝刊の紙面から、SDGsの目標に関連する記事を選び、その理由を簡潔にふせんに記していきます。そして会場の壁面に貼られた新聞の該当箇所にふせんを貼付。有馬さんは、記事に付いたさまざまなふせんに目を通しながら、「SDGsを使えば、いつもの新聞記事が新しい視点で見えてきませんか。こうして貼り出すと、一つの物事にも違った捉え方があることや、一人ひとりがいろんな意見を持っていることに気づきますね」と呼びかけました。

後半は「SDGsマッピング」に挑戦。SDGsの達成に向けて重要だと考える記事を切り抜いてプリントに貼り、記事内容をSDGsの目標や経済、環境、社会の視点から評価。自分の意見を文章で表現する試みも体験しました。有馬さんは「これからの時代は多様な情報を読み解く力が求められます。行動する手がかりや生き方のヒントも見える新聞をぜひ授業で役立ててください」と締めくくりました。

ありま・しんいち/米国、韓国、北欧のNIE事情を視察。日韓交流NIEシンポジウムや日米NIEセミナーなどに出演。2005年から6年間、横浜国立大学の「新聞と教育」講師。SDGs出前授業や防災教育の講師としても活動している。共著に『はじめて学ぶ学校教育と新聞活用』(ミネルヴァ書房)、『新聞で育む、つなぐ』(東洋館出版社)などがある。

教諭2氏が実践報告
生徒に刺激 大切さに気づく 学校法人京都光楠学園京都学園中学校・高等学校教諭/
教務部 図書館 国語科司書教諭 NIEアドバイザー 伊吹 侑希子 氏
神戸市立渚中学校教諭 原田 大 氏

続いて、京都学園中学・高等学校の伊吹侑希子教諭が「学校全体で取り組むSDGs」、神戸市立渚中学校の原田大教諭が「持続可能な社会実現のために学校ができること」をテーマに授業の実践報告をしました。

伊吹教諭は金沢工業大学が開発したSDGsカードゲームを使ったグループ学習を紹介。「SDGsに刺激を受け、自分たちが何かアクションを起こさないといけないと生徒たちは気づく大切な機会となっています」と発言。原田教諭は2018年11月に有馬さんを招いた出前授業で生徒から積極的な感想が聞かれた経験をふまえ、「自尊心を高め、自立した人間を育てるのが教師の役割。何かを教えるのでなく、何に気づいてもらうかが大切だと改めて実感しました」と振り返っていました。

PROGRAM

なぜ今、教育にSDGsが必要か

デザイン思考で
真の学びと探究を
新渡戸文化小中学校・高等学校教諭(生物)/一般社団法人Think The Earthコミュニケーター/未来教育デザインConfeito共同設立者 山藤 旅聞
自分ができることから
始める
京都学園中学・高等学校の生徒
社会は変えられる確信を
子どもたちに
龍谷大学政策学部政策学科教授 白石 克孝