2011年3月19日11時59分
南米チリで昨年起きた落盤事故で、70日間にわたり地下に閉じこめられ、奇跡の生還を果たした鉱山作業員33人の指導者ルイス・ウルスアさんが17日、朝日新聞の電話インタビューに応じ、東日本大震災の被災者らに「生きる希望を捨てないで」と、励ましのメッセージを送った。
私が地下700メートルで体験したことと、大地震や津波で被災した日本の方々の経験は、全く違いますが、両方ともひどく困難で、極度につらい点では共通しています。
悲劇から抜け出すには、希望と、信仰を持ち続けることです。これほどの逆境にもかかわらず、日本の方々が、希望を持ち続けていることがテレビを見ていて分かります。日本人は偉大で、前に進むことが出来ると信じています。
私は今、あの地下での出来事は忘れようとしていますが、全てを忘れ去るのは無理です。
地上との連絡が取れず、次に何が起きるのか分からなかった時期が、最悪の時でした。常に希望を持ち続けるのは難しかったが、それでも希望を全く失うことはありませんでした。危機的な状態でしたが、そこから多くを学び、世界中の人々の助けで乗り越えられました。
生き抜くための「鍵」は、どんな時も、希望を持ち続け、闘い続けること。団結し、生きることをあきらめないこと。ニュースを見ていると、日本人は、これを実践していると思います。また、一からやり直せばいいのです。
困難を克服するのに、外部からの助けは欠かせません。知っている人からの助けも、知らない人からの助けも大切なのです。「一人ではない」「他の人々に大切に思われているんだ」と感じられるからです。
私たちに起きたのと同じことが、日本でも起きるでしょう。日本の方には、大変な力強さがある。世界中の人々も、手を差し伸べています。
33人のリーダーとして、被災された日本の皆さん一人ひとりに、我々からの温かい言葉を伝えたい。
楽観的になって下さい。決して、希望を失わないで下さい。私たち33人の魂も、世界の多くの人々の魂も、つらい思いをしているあなた方に寄り添っています。(サンパウロ=平山亜理)