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金融商品取引法30日施行 手数料やリスク表示大きく 投資目的に応じた勧誘必要

2007年09月29日

 日本の金融・証券市場の新しい法的な枠組みを定めた「金融商品取引法」(以下「金商法」と略す)が30日から施行される。この法律は、幅広い金融商品を対象として、その販売・勧誘・投資運用、管理などに関する横断的な法律となるよう、証券取引法を抜本的に改正したものである。金商法の制定に伴い投資信託法も大幅に改正され同時に施行される。そこでこの二つの法律の制定・改正によって、投資信託の制度がどのように改正されたか、そして投資家にとっての意味合いをみてみよう。

◇金商法による広告等の規制

 金商法は、投資家保護の観点から金融商品に関する広告等の対象範囲、表示事項、表示方法について広範かつ厳しい規制を定めている。

 まず、規制対象となる広告等の範囲は、広告のほか、郵便、FAX、電子メールまたはビラ、パンフレット配布など、多数の者に同様の内容で行う情報提供を広く対象としており、投資信託に関連する具体的な表示事項として以下の情報提供が求められる。

 【手数料等の情報】

 いかなる名称によるかを問わず支払うべき対価の合計額もしくはその上限額または計算方法の概要、その有価証券の価格に対する割合を表示しなければならない。ファンド・オブ・ファンズの場合は、ファンド・オブ・ファンズが組み入れる投資信託の信託報酬その他手数料を含むものとする。特に投資信託に関しての手数料等の表示はわかりやすいものが求められる。

 【リスク等の情報】

 元本超過損が生ずるおそれがある場合の情報(その旨、原因となる指標、理由)その他重要事項について顧客の不利益となる事実などは説明が義務付けられる。

 上記の事項の表示を行うに当たっては、明瞭(めいりょう)かつ正確に表示し、特にリスク情報については、それ以外の事項の最も大きな文字・数字と著しく異ならない大きさで表示することとされている。

 これまで広告の隅の方に小さい字で書かれてあった手数料やリスクの説明は、大きく目立つ位置に出さなければならず、投資家にとっては事前にその金融商品の留意点を確認できるようになるという点ではメリットだ。

◇契約締結前の書面交付義務

 金商法およびその政令・府令は、金融商品取引業者は金融商品取引契約前に、あらかじめ、顧客に対し取引内容に関する書面を交付しなければならないと規定している。

 これらの事項のうち、顧客の判断に影響を及ぼすこととなる特に重要なものは、交付書面の最初にわかりやすく記載する。次に、損失・元本超過損等のリスク情報を枠内に12ポイント以上の大きさで明瞭・正確に記載する。その他の項目は、8ポイント以上で明瞭・正確に記載することと規定されている。

 契約締結前交付書面の交付、すなわち投信の場合は目論見書の交付に関しては、取引の概要、手数料、リスク情報、その他顧客の判断に及ぼすこととなる重要な事項について、顧客の知識、経験、財産の状況および契約締結の目的に照らして、当該顧客に理解されるために必要な方法・程度による説明をすることが求められる。一般に「適合性原則」とよばれる部分だが、顧客の購入目的をも考慮すべきことが追加されている。

 この要件の追加により、例えば、定期収入のある若年層に分配型のファンドを勧めたり、生活資金用に運用を望んでいる老齢者層にリスクの高い新興国株式ファンドを単体で勧めたりすることもなくなるだろう。

 金商法の施行とともに違反業者は行政処分の対象となる。投資家にとっては説明が充実することは間違いないが、説明された手数料・リスクの値が他の類似ファンドに比べて高いのか低いのかなどは、本人がよく注意して確認したいものだ。

    ◇

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