安心ホルモン「セロトニン」を増やす生活を心がけよう
脳科学者・中野信子さんのおススメ!
(撮影:天日恵美子/イラスト:朝倉めぐみ/取材・文:宮本恵理子)
緊急事態宣言が発出される直前、オンライン形式のインタビューで4月号「Woman’s Talk」にご登場いただいた脳科学者の中野信子さん。その折のお話は、今だからこそ、まだまだ読者にお伝えしたい余話が!
外出を控える生活が続き、ストレスが溜まる頃。ちょっとしたことに苛立ったり、不安になったり……。そんな心の揺らぎの対処法について、脳科学者の中野信子さんが勧めるのは、“安心ホルモン”と言われる「セロトニン」へのアプローチ。
セロトニンは、脳内で神経伝達物質として働き、その分泌が多いとリラックスでき、少ないと不安を感じやすくなると言われています。また、最新の研究で、人の攻撃性の程度にセロトニンが関与することも分かっているそうです。セロトニンの分泌を活性化するには、普段の生活習慣がカギに。今日からできる三つの心がけを、中野さんはアドバイスします。
まず、「タンパク質」を積極的に摂ること。「タンパク質は、セロトニンの材料になる成分を豊富に含みます。毎日の食事で卵・豆・肉・魚をバランスよく献立に取り入れるようにしましょう」。次に、日光をできるだけ浴びること。気分転換に散歩に出かけたり、朝起きてすぐにカーテンを開けて室内に光を取り入れたり。特に、起床後にすぐ光を浴びることで睡眠のリズムも整いやすくなります。そして、「バスタイムをゆっくり楽しむ習慣も、セロトニン分泌を活性化するのに有効です」。
セロトニンの合成能は、男性より女性のほうが低く、生理のサイクルや季節による日照時間の変化にも左右されます。また、真面目で責任感が強い人ほど「自分のことは後回し」になって、心を大切にする習慣を忘れてしまいがちであると、中野さんは指摘します。「自分にとって心地よく過ごせる場所や、安心して話せる相手を見つけておくことがとても大切。ステイホームの時期だからこそできる楽しみも積極的に見つけてみてください。私自身も家で映画鑑賞を楽しんだり、香水のコレクションを整理したり、心が喜ぶ時間を大切にしています」
参考文献:中野信子著『空気を読む脳』(講談社刊)、『キレる!』(小学館刊)
中野 信子 さん
脳科学者

なかの・のぶこ フランス国立研究所勤務を経て、2010年帰国。東日本国際大学客員教授就任を経て、2015年より教授。脳の働きや心理学をわかりやすく解説し、テレビ番組のコメンテーターとしても活躍中。著書多数。
