Life Style
2022.10.27
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無理なく、楽しく、SDGsに貢献できるのがうれしい
"脱炭素"を数値化で見える化した「デカボスコア」が登場!(前編)

地球温暖化に大きく影響するのが、二酸化炭素CO2の排出量です。その削減率を数値化した新しい指標「デカボスコア」が生まれました。どのような指標なのでしょう? 私たちの生活に生かすには? 料理家のワタナベマキさんが「デカボスコア」を生み出した関根澄人さんに聞きました。

(撮影:河内 彩<人物>/取材・文:角田奈穂子/構成:ボンマルシェ編集部)

お話をうかがったのは……

ワタナベマキ さん
料理家

わたなべ・まき 旬の素材を大切にした作りやすいレシピ、センスあふれる盛り付けや器選びが人気。最新刊は初のパーソナルマガジン『MAKI'S DAILY DISH』。

教えてくださったのは……

関根 澄人 さん
Earth hacks プロジェクトマネージャー

せきね・すみひと 学生時代から環境問題を伝えていくことを仕事にしたいと思い博報堂に入社。2020年よりミライの事業室ビジネスデザインディレクター。現在、三井物産に出向中。

「デカボスコア」はCO2削減比を示した新しい指標です

ワタナベさん:「デカボスコア」は、どのような指標なのでしょうか?

関根さん:「デカボスコア」は、「decarbonization(脱炭素)」の言葉を元にして生まれたCO2(二酸化炭素)削減比を示す新しい指標です。商品やサービスに使う素材の生産から製造工程、製造手段で発生するCO2の排出量を従来品やサービスと比較し、削減量をパーセンテージに数値化しています。「CO2e 28%off 」「CO2e 59%off」というように、商品やサービス単位でCO2排出量の削減率をわかりやすく数値で示しています。

ワタナベさん:なぜ「デカボスコア」は生まれたのでしょうか。

関根さん:CO2排出量の削減のために、これまでも国や地方自治体、企業が太陽光パネルの設置を支援したり、プラスチックの使用量を削減したりするなど、さまざまな取り組みをしてきました。でも、それらのインフラ整備や商品開発では、生活者の皆さんはどうしても受け身になってしまいます。

私たちのプロジェクト「Earth hacks(アース ハックス)」は、生活者一人ひとりのアクションで脱炭素社会を推進するためのプラットフォームづくりに力を入れています。活動のなかで、生活者が主役となり、CO2削減のために自発的なアクションを起こしやすくするにはどうしたらいいかと考えました。そして、そのための指標として「デカボスコア」を作ったのです。

生活者が楽しくCO2削減に関わるきっかけに

ワタナベさん:私たちの生活に深く関わる指標なんですね。名前が覚えやすく、マークのデザインも親しみやすいです。

関根さん:ありがとうございます。CO2削減に対して我慢したり、面倒なことが増えたりというイメージを払拭したかったんです。「デカボスコア」には、今までと同じく生活を楽しみながら、CO2削減に役立つ商品やサービスに気づいて欲しい、という思いが込められています。「おいしいから買っていたけれど、この商品を選ぶとCO2削減に役立つ」と数値で知ると、積極的に応援しようという気になりませんか?

ワタナベさん:なります! 今まではラベルレスのペットボトルを買っても、どれくらい役立っているのかがわかりませんでした。でも、「デカボスコア」で8%削減などの表示があると、わかりやすいし、貢献できる商品をもっと選びたくなりますね。

関根さん:国内の家計におけるCO2排出量は、生産ベースでは全体の21%と小さく見えるのですが、消費ベースでは全体の61%。じつは、「住居」や「移動」「食」など、私たち一人ひとりの生活や行動が大きく影響しているのです。(*1)

ワタナベさん:そうなんですね。毎日の暮らしが関係していると知ると、「デカボスコア」を参考にして、もっと積極的にCO2排出量の削減に関わっていこうという気持ちになりますね。

Column 今日のおさらい

デカボスコアって何?

「decarbonization(脱炭素)」の言葉を元にしたCO2削減比を示す新しい指標。商品やサービスに使う素材の生産から製造工程、輸送手段で発生するCO2の排出量を従来品やサービスと比較し、削減量をパーセンテージに数値化したもの。算出にはスウェーデンの企業「Doconomy」(ドコノミー社)のツールなどのCO2削減量可視化サービスが使われている。

消費ベースでの日本のライフサイクル温室効果ガス排出量

※国内の家計におけるCO2排出量は生産ベースでは全体の21%と小さく見えますが消費ベースでは全体の61%が家計消費。

出典「資料:南斉規介(2019)産業連関表による環境負荷原単位データブック(3EID)(国立環境研究所)、Nansai et al. (2020) Resources, Conservation &Recycling 152 104525、総務省(2015)平成27年産業連関表に基づき国立環境研究所及び地球環境戦略研究機関(IGES)にて推計」より改変

地球温暖化対策のため、CO2の排出量を減らす「脱炭素」は急務です。日本のCO2排出量を消費ベースで見ると、61%が家計消費に関わるもの。私たちの暮らしが、CO2の排出量を大きく左右しているのです。でも自分は何から取り組めばいいのかよくわからないという人は少なくありません。そこで誕生したのが、新しい指標「デカボスコア」です。

Earth hacks アース ハックスって何?

生活者一人ひとりのアクションで脱炭素社会を推進する共創型プラットフォーム。「デカボスコア」への理解を深める情報提供や「デカボスコア」商品が購入できるオンラインショップの運営、コミュニティーやイベント事業がある。現在、トヨタやUCC、日本航空など国内外の約30の企業・ブランドが参加。

提供:Earth hacks