
ワタナベ眼科 院長
渡邉潔 先生
わたなべ・きよし●1984年、大阪大学大学院医学部を卒業後、ハーバード大学研究員、大阪大学眼科講師などを経て95年、大阪市北区に「ワタナベ眼科」を開業する。公益社団法人日本眼科医会や日本角膜学会の学会員、日本コンタクトレンズ学会理事などを歴任。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で在宅勤務が長期化し、朝から晩までパソコンを見続けなければならない人が増えています。私のクリニックにも目の疲れや視力の低下などで来院される方は多く、ほとんどの方はその原因がパソコンやスマートフォンを長時間見ているからだと自覚していらっしゃいます。ですが、仕事をする上でデジタル機器はもはや手放せないでしょう。私たちの目を取り巻く環境は大きく変わったと言わざるを得ません。
人生100年時代の目の健康を守るには、目にかかる負担をなるべく減らす工夫をするしかありません。近くを見続けることで常に緊張状態にある筋肉を休ませるには、遠くを見ることが一番いいでしょう。具体的には、パソコンやスマートフォンを使っている時間の中で10分に一度くらいの間隔で、5メートル先を5秒見るようにしてください。遠くの壁の時計でもいいですし、窓の外のビルでも構いません。遠くにピントを合わせる動きをこまめに挟むことで目の疲れを軽減することができます。
他にもコンタクトレンズなどの視力矯正具をTPOに合わせて使い分けたり、屋外スポーツを楽しむ時にサングラスやUVカット機能付きのコンタクトレンズで紫外線対策をすることでも目にかかる負担を軽減できます。そういう習慣を身につけることが、目の健康を守るためには必要だと思います。
視力矯正のためだけでなく自己表現の手段として若年層を中心に人気のコンタクトレンズですが、近年カラーコンタクトレンズをめぐるトラブルが後を絶ちません。自己判断で購入した結果、眼障害を起こして私のクリニックへ駆け込んでこられる方もいます。通常のコンタクトレンズと同じくカラーコンタクトレンズは高度管理医療機器です。アメリカをはじめ多くの先進国では医師の処方箋がないと購入できません。
コンタクトレンズを安全に使うには、まずは自分の目に合うものを選ぶことが肝心です。なぜなら人によって視力はもちろん、目のカーブやまぶたの圧力なども異なるからです。どのタイプが自分の目に合っているかは、眼科医と相談しながら選ぶと安心です。特に初めて使う方は必ず眼科で目の検査を受け、眼科医に処方されたものを購入するようにしてください。コンタクトレンズは安全なものを選び、正しく使ってください。それが生涯使う大切な目の健康を守るためには重要です。そのことを忘れないでください。


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