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相続手続き

最終更新日:2023.07.14

続手続きの必要書類一覧!
入手方法や自作できるのかも解説

相続手続きの必要書類一覧!入手方法や自作できるのかも解説

このコンテンツでわかること

  • ■ 相続手続きの必要書類
  • ■ 金融機関の相続手続きで必要な書類
  • ■ 相続登記の必要書類
  • ■ 相続税申告の必要書類

家族が亡くなった場合、遺産の種類に応じた相続手続きが必要です。相続手続きが完了すると遺産を有効活用できるので、できるだけ早めに準備を始めるとよいでしょう。

ただし、相続手続きは各機関への提出書類が多く、相続手続きを始めて数ヶ月経ってもすべて揃わないケースが珍しくありません。また、戸籍謄本などの必要書類は原本提出が多いため、複数の相続手続きがあるときは途中で足りなくなってしまう場合があります。相続手続きは期限付きになっているケースもあるので、効率的かつ過不足のないように必要書類を準備しましょう。

今回は、主な相続手続きについて、必要書類の種類や取得方法をわかりやすく解説します。

相続手続きの必要書類一覧

主な相続手続きは被相続人名義の預金解約と相続登記ですが、一定額以上の相続財産があるときは相続税申告も必要です。相続手続きの際には、各機関へ以下の必要書類を提出する必要があります。「各手続き共通」の書類だけでも早めに準備しておくとよいでしょう。

手続きの種類 必要書類 入手方法 概要
各手続き共通 ・遺言書または遺産分割協議書 主に市町村役場で入手 被相続人の死亡や被相続人と相続人の関係などを証明
・検認調書または検認済証明書(公正証書遺言以外)
・被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本(除籍・改製原戸籍)
・被相続人の住民票の除票
・相続人全員の戸籍謄本
・法定相続情報一覧図の写し(戸籍謄本を提出しない場合)
・相続関係説明図(戸籍謄本の原本返却が必要な場合)
・相続人全員のマイナンバーカードまたは通知カードの写し
・相続人全員の本人確認書類(運転免許証など)
・相続人の印鑑証明書
預金解約や払出し ・金融機関指定の請求書など 主に金融機関窓口で入手 解約した預貯金を相続人の口座へ振込む手続き
・残高証明書
・預金通帳または証書
・キャッシュカード
相続登記 ・相続登記申請書 法務局と市町村役場で入手 不動産の所有権を相続人へ移転させる手続き
・登記事項証明書(全部事項証明書)
・固定資産評価証明書
・委任状(司法書士に登記申請を依頼する場合)
相続税申告 ・相続税申告書 主に税務署窓口または国税庁ホームページで入手 財産の評価額から算出した相続税の申告手続き
・被相続人と相続時精算課税適用者の戸籍の附票の写し(相続時精算課税制度を適用していた場合)
・財産関係の書類(登記事項証明書、固定資産評価証明書、過去5年分の預金通帳の写し、金銭消費貸借書、葬儀費用の領収書など)
・申告期限後3年以内の分割見込書(遺産分割が申告期限までに完了していない場合)

どの相続手続きにも共通する書類は以下のように取得してください。

共通する書類の取得方法

相続手続きに共通する書類は以下の機関で取得します。

【市町村役場で取得する書類】

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本(除籍・改製原戸籍):1通450円

  • 被相続人の住民票の除票:1通300円程度

  • 相続人全員の戸籍謄本:1通450円

  • 相続人の印鑑証明書:1通300円程度

【法務局で取得する書類】

  • 法定相続情報一覧図の写し(戸籍謄本を提出しない場合):発行手数料は無料

【家庭裁判所で取得する書類】

  • 検認調書または検認済証明書(公正証書遺言以外の遺言書の場合):検認費用は1通800円、検認済証明書は遺言書1通につき150円

【相続人が準備する書類】

  • 遺言書または遺産分割協議書

  • 相続関係説明図(戸籍謄本の原本返却が必要な場合)

  • 相続人全員のマイナンバーカードまたは通知カードの写し

  • 相続人全員の本人確認書類(運転免許証など)

あらかじめ戸籍謄本を取得して法定相続情報一覧図を作成し、法務局の登記官に証明してもらうと相続手続きに戸籍謄本を提出する必要がなくなります。相続関係説明図には証明力がないので戸籍謄本とセットで使用しますが、後で戸籍謄本の原本は返還してもらえます。

被相続人の戸籍謄本を収集するときの注意点

被相続人(亡くなった方)が転籍している場合、戸籍謄本の収集は最後の本籍地から出生時の本籍地まで遡らなければなりません。戸籍は結婚や離婚、養子縁組や転勤などによる引っ越しで本籍地や筆頭者が変わることがあり、すべて収集すると束のようになるケースもあります。

戸籍の収集に数ヶ月かかる場合もあるので、相続開始後はできるだけ早めに対応してください。

遺産分割協議書を作成するときの注意点

相続人が複数いるときは、人数分の遺産分割協議書と予備を2~3部作成しておきましょう。また、遺産分割協議書はパソコンを使っての作成でも構いませんが、相続人全員の合意があったことを確実にするため、署名だけは自書することをおすすめします。捺印には実印を使い、印鑑証明書も添付してください。

なお、遺産分割協議書は第三者がみても相続人や相続財産を特定できなければならないため、「長男が自宅を取得する」といった書き方では相続手続きに使えません。

相続人はフルネームで記載し、預貯金口座の場合は金融機関名や支店名・支店番号、預金種別や口座番号が分かるようにしておきましょう。

金融機関の相続手続きで必要な書類

被相続人名義の預金を解約、または一部払い戻しするときは、共通書類に加えて以下の書類が必要です。

【金融機関の窓口または郵送で取得】

  • 金融機関指定の請求書など

  • 残高証明書:800~1,200円程度

【相続人が準備】

  • 預金通帳または証書

  • キャッシュカード

普通預金は基本的に解約ですが、定期預金は相続人名義に変更して満期まで保有できます。また、相続発生時の預金残高がわからないときや、相続税申告する場合は残高証明書が必要になるケースがあります。

預金口座の相続手続きに期限はありませんが、名義人の死亡を伝えると口座凍結となるので、できるだけ早めに手続きを済ませておきましょう。

金融機関で相続手続きするときの注意点

金融機関によって被相続人名義の預金口座が凍結された場合、公共料金などの引落しが停止するので注意してください。電気やガスなどを引き続き使用するときは、相続人名義の口座に変更しておきましょう。

相続登記の必要書類

被相続人名義の不動産を相続する場合、共通する書類とともに以下の書類を法務局へ提出します。

【法務局で取得する書類】

  • 相続登記申請書

  • 登記事項証明書(全部事項証明書):1通600円(窓口申請・窓口受取りの場合)

【市町村役場で取得する書類】

  • 固定資産評価証明書:1枚300円程度

【自分で準備する書類】

  • 委任状(司法書士に登記申請を依頼する場合)

不動産を相続するときは法務局に登録免許税を納めることになり、以下のように税額を計算するので固定資産評価証明書が必要です。

  • 登録免許税:固定資産税評価額×0.4%

なお、遺言書によって相続人以外の人が不動産を取得する場合、税率は2%が適用されるので注意してください。

相続登記の義務化に注意

相続登記は2024年4月1日から義務化されるため、相続開始から3年以内に手続きしなかったときは10万円以下の過料になる可能性があります。

「3年もあれば十分」と思われるかもしれませんが、相続登記が数世代に渡って放置され、ご先祖様名義になっている不動産が少なくないので注意が必要です。

ご先祖様名義の不動産は権利関係者が数十人いるケースがあり、遺産分割協議で相続人を決定するときは全員の同意を得なければなりません。権利関係者が多い不動産は遺産分割や相続手続きが複雑になるので、困ったときは司法書士に相談してみましょう。

相続税申告の必要書類

相続税申告が必要な場合、共通する書類と一緒に以下の書類を税務署に提出します。

【税務署窓口または国税庁ホームページから取得する書類】

  • 相続税申告書

  • 申告期限後3年以内の分割見込書(遺産分割が申告期限までに完了していない場合)

【市町村役場および法務局で取得、または自分で準備する書類】

  • 相続開始日以降に作成された被相続人の戸籍の附票の写し(相続時精算課税制度を適用していた場合)

  • 財産関係の書類(登記事項証明書、固定資産評価証明書、過去5年分の預金通帳の写し、金銭消費貸借書、葬儀費用の領収書など)

相続時精算課税制度を適用した生前贈与があるときは、市町村役場で被相続人と相続時精算課税適用者の戸籍の附票の写し(1通300円程度)を取得してください。

また、相続税を計算するときは預貯金などの財産から借金や葬儀費用を控除できるので、金銭消費貸借書、葬儀費用の領収書も税務署に提出します。

相続税は基礎控除を超える部分に課税される

相続税には以下の基礎控除があり、控除額を超える部分のみ課税されます。

  • 計算式

  • 相続税の基礎控除:3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

法定相続人が3人いる場合は基礎控除が以下のようになります。

  • 計算式

  • 法定相続人が3人いるときの基礎控除:3,000万円+(600万円×3人)=4,800万円

法定相続人は被相続人の戸籍謄本を調べるとわかりますが、相続放棄した人や代襲相続人も基礎控除の計算に含めるので注意してください。

相続税の申告期限に注意

相続税は「相続開始を知った日の翌日から10ヶ月以内」が申告期限になっています。期限までに遺産分割が完了しておらず、各相続人の納税額が確定していないときは、申告期限後3年以内の分割見込書を申告期限までに提出しておきましょう。

この場合、ひとまず法定相続分どおりに分割したとみなして相続税を仮納付し、遺産分割が確定した後に修正申告または更正の請求を行います。

まとめ

相続手続きの必要書類は郵送による取り寄せ、または各機関のホームページからダウンロードできる場合もあります。しかし、窓口交付になっている書類もかなり多いため、平日に時間を確保して市町村役場や金融機関に出向かなければなりません。必要書類がすべて揃うまでに数ヶ月かかるケースもあるので、相続手続きの準備はできるだけ早めに取り掛かってください。

なお、相続手続きの必要書類は行政書士や司法書士、税理士などに収集を依頼できるので、時間を確保できない方は検討してみましょう。

税理士 古尾谷 裕昭
  • この記事の監修者

  • 税理士 古尾谷 裕昭

VSG相続税理士法人
代表 税理士

2006年に古尾谷会計事務所開業。現在は、相続を専門とするVSG相続税理士法人の代表税理士。
税理士・司法書士・弁護士・行政書士・社会保険労務士・不動産会社が在籍し、相続税申告のみならず、相続登記、相続争い、遺言書作成、信託、資料収集から不動産売却・コンサルティングまで様々な業務に対応。年間申告件数3,000件以上。

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