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最終更新日:2023.11.30

製原戸籍とは?
戸籍謄本の違いや
必要なケース・取得方法を解説

改製原戸籍とは?戸籍謄本の違いや必要なケース・取得方法を解説

このコンテンツでわかること

  • ■ 改製原戸籍と戸籍謄本の違い
  • ■ 改製原戸籍が必要なケース
  • ■ 改製原戸籍の取得方法
  • ■ 改製原戸籍の保存期限

亡くなった家族の財産を相続する場合、預貯金解約や相続登記などの手続きには戸籍謄本が必要です。相続人の戸籍は現在の戸籍謄本で構いませんが、被相続人の戸籍は出生時まで遡るため、改製原戸籍を取得する場合があります。

改製原戸籍は「古い戸籍」を指しており、相続手続き以外で取得するケースは滅多にないので、どのような戸籍なのかイメージできない方もおられるでしょう。また、改製原戸籍の読み方は「かいせいげんこせき」ですが、「かいせいはらこせき」と呼ばれることが多いので、混乱しないように注意してください。

今回は、改製原戸籍と戸籍謄本の違いや、改製原戸籍が必要になるケースをわかりやすく解説します。

改製原戸籍とは

改製原戸籍とは、法改正前の戸籍を指しており、直近では1994年にコンピュータ化の改製があったため、それ以前の戸籍が改製原戸籍です。現在の戸籍謄本は横書きですが、コンピュータ化される前は縦書きだったので、改製原戸籍はひと目でわかります。

また、法改正は以下のように変遷しており、さらに古い改製原戸籍もあります

  • 明治19年式の戸籍:地番や除籍制度が採用された戸籍

  • 明治31年式の戸籍:家族制度が「家制度」だった頃の戸籍

  • 大正4年式の戸籍:戸主となった原因と日付けが廃止された戸籍

  • 昭和23年式の戸籍:家制度から現在の家族制度になり、戸主が筆頭者に変更された戸籍

では次に、改製原戸籍と戸籍謄本の違いをみていきましょう。

改製原戸籍と戸籍謄本の違い

戸籍謄本には筆頭者とその配偶者、結婚していない子供のみ記載されるため、一世帯分の最新情報しかわかりません。法改正によって戸籍が切り替わる際、過去の身分情報がすべて引き継がれるわけではないので、以下の情報を調べるときは改製原戸籍が必要になります。

  • 改製前の離婚

  • 改製前の子供の認知

  • 改製前の養子縁組

  • 改製前の除籍

なお、現在の戸籍謄本は「戸籍全部事項証明書」が正式名称になっており、役場では戸籍謄本と呼ばないケースもあるので注意しましょう。

戸籍抄本とは?

戸籍抄本とは、正式名称を「戸籍個人事項証明書」といい、一世帯分ではなく個人の身分情報のみ記載されています。ほとんどの相続手続きには戸籍謄本を提出するので、戸籍抄本を取得するケースはほぼないでしょう。

除籍謄本とは?

除籍謄本とは、戸籍簿に誰もいなくなったことを証明する書類です。もともと一つの戸籍簿に入っている家族でも、結婚や死亡、転籍があると戸籍から除かれるため、相続手続きの際には、被相続人の死亡を証明するために取得します。

また、除籍謄本には全員の除籍情報が記載されており、除籍抄本には個人の除籍情報のみ記載されています。

戸籍の附票とは?

戸籍の附票とは、戸籍簿の作成時点から、その後の住民票の変遷を記録している書類です。戸籍の附票は本籍地のある役場で管理されており、以下の相続手続きで必要になるケースがあります。

  • 自動車の名義変更や廃車手続き

  • 不動産の相続登記

自動車の相続手続きでは、車検証に記載された住所に住んでいたことを証明する際、戸籍の附票が必要です。不動産の相続登記では、登記事項証明書の住所から現住所までの変遷を証明する際、戸籍の附票が必要になる場合があります。

なお、戸籍の附票は戸籍謄本と同じく改製されているため、改製後の附票ではそれ以前の住所がわかりません。戸籍の附票についても、改製前の附票や除票を取得する場合があるでしょう。

改製原戸籍が必要なケース

遺産相続が発生すると、以下のようなケースで改製原戸籍が必要になります。一部の相続手続きには期限が定められていますが、戸籍の収集は想像以上に時間がかかるケースが多いので、できるだけ早めに取得してください。

法定相続人の調査

現在の戸籍謄本には一世帯分の情報しか記載されないため、法定相続人を調査するときは改製原戸籍が必要です。改製原戸籍も含め、被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍を集めると、以下の情報がわかります。

  • 元配偶者との間に生まれた子供

  • 認知された非嫡出子

  • 養子縁組

父親が死亡した場合、元配偶者との間に生まれた子供は法定相続人になるため、改製原戸籍で離婚歴を調べておきましょう。

また、婚姻関係にない男女間の子供を非嫡出子といいますが、認知されていれば法定相続人となり、父親の戸籍謄本に記載されます。法定血族となった養子にも相続権があるので、遺産分割協議には必ず参加してもらいましょう。

預貯金口座の解約

被相続人の預貯金口座を解約するときや、定期預金を名義変更するときも改製原戸籍が必要です。預貯金の相続手続きに期限はありませんが、金融機関に口座名義人の死亡を伝えると、口座凍結されるので注意してください。

口座凍結は相続手続きが完了するまで解除されないため、被相続人の預貯金口座から光熱費などの引落しがあるときは、引落とし先を相続人の口座に変更しておきましょう。

株式や自動車の名義変更

株式や自動車を相続するときも、改製原戸籍が必要です。株式の相続は証券会社、自動車は陸運支局に改製原戸籍を提出してください。

なお、自動車の名義変更にも期限はありませんが、被相続人名義のまま運転して交通事故が発生した場合、自動車保険が適用されないケースがあるので要注意です。

不動産の相続登記

相続した土地や建物を相続登記するときも、改製原戸籍が必要になります。現在の相続登記に期限は定められていませんが、2024年4月1日以降は義務化がスタートするので注意が必要です。

遺言書で不動産の相続人に指定された場合や、遺産分割協議によって不動産の相続が決まった場合、3年以内に相続登記を完了させなければなりません。

登記申請しないまま3年を過ぎると、10万円以下の過料になる可能性があるので注意してください。

相続税申告

相続税を申告するときも、改製原戸籍が必要です。相続税申告は「相続開始を知った日の翌日から10カ月以内」が期限になっており、経過した場合は追徴課税のペナルティがあるので注意が必要です。ただし、遺産総額が以下の基礎控除を超えていなければ、相続税はかかりません。

  • 計算式

  • 相続税の基礎控除:3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

法定相続人が1人のときは基礎控除が3,600万円、2人の場合は4,200万円になるので、改製原戸籍を必ず取得し、法定相続人をすべて調べておきましょう。

改製原戸籍の取得方法

改製原戸籍の取得方法には窓口請求と郵送請求があり、取得できる人の範囲も決まっています。取得時には本人確認書類や発行手数料も必要になるので、以下を参考にしてください。

改製原戸籍を取得できる人

改製原戸籍は以下の人が取得できます。

  • 戸籍に記載されている本人

  • 本人の配偶者

  • 本人の直系血族

本人の配偶者や、直系血族となる子供や孫、父母や祖父母が改製原戸籍を取得するときは、本人との続柄がわかる資料が必要です。

また、「法定相続人を調査する」ためや「相続手続きに使用する」などの正当理由がある場合、委任状を提出すると以下の人も改製原戸籍を取得できます

  • 本人の兄弟姉妹や叔父・叔母などの親族

  • 法定代理人や成年後見人

  • 弁護士や司法書士、税理士や行政書士

成年後見制度を利用しているときは成年後見人、未成年者の場合は法定代理人が改製原戸籍を取得してください。

改製原戸籍を窓口で取得する方法

改製原戸籍は被相続人の本籍地がある市町村役場に請求するので、窓口で取得するときは以下の書類を提出します。

  • 戸籍謄本などの交付請求書

  • 運転免許証やマイナンバーカードなどの本人確認書類

  • 1通につき750円の手数料

  • 委任状(弁護士などに依頼している場合)

交付請求書には必要な戸籍謄本の種類や通数を記入するようになっていますが、「相続手続きに使う」などの理由を伝えると、役場の職員が案内してくれます。

なお、同じ役場で戸籍謄本や除籍謄本も取得すると、最低でも2,000円以上の料金になるので、現金は少し多めに準備しておいた方がよいでしょう。

改製原戸籍を郵送で取得する方法

改製原戸籍を郵送で取得するときは、被相続人の本籍地がある市町村役場に以下の書類を送付します。

  • 戸籍謄本などの交付請求書

  • 本人確認書類の写し

  • 定額小為替

  • 返信用封筒と郵便切手

郵送請求する場合、交付請求書は自治体のホームページからダウンロードできます。発行手数料の支払いには定額小為替を使うので、郵便局で購入しておきましょう。

戸籍謄本や除籍謄本なども請求すると、支払総額がわからなくなるため、定額小為替は3,000~5,000円分の準備をおすすめします。

お釣りがあるときは定額小為替が返送されるので、郵便局で換金してください。また、郵便局のレターパックを返信用封筒にすると、郵便物が重くなっても追加の切手代が不要です。

改製原戸籍を取得するときの注意点

戸籍謄本はコンビニエンスストアで請求できる自治体もありますが、改製原戸籍の請求には対応していません。改製原戸籍を取得するときは、必ず本籍地の役場に請求してください。

改製原戸籍の保存期限

改製原戸籍の保存期限は150年ですが、法改正の影響を受けているため、古い原戸籍は以下のように保存期限が異なっています。

  • 明治19年式や明治31年式で改製原戸籍になったもの:保存期限は80年

  • 大正4年式で改製原戸籍になったもの:保存期限は50年

  • 昭和23年式で改製原戸籍になったもの:保存期限は100年

現在の保存期限は2010年6月1日の改正によるため、改正前の保存期限を過ぎていると、改製原戸籍や除籍謄本を請求しても、すでに廃棄されている場合があります。古い戸籍謄本が必要になるときは、できるだけ早めに役場へ交付請求しておきましょう。

改製原戸籍や戸籍謄本は有効期限がない

改製原戸籍や戸籍謄本には有効期限がないため、法的にはいつ取得したものでも有効です。ただし、金融機関や証券会社は発行から6カ月以内に指定しているケースが多く、取得時期が古い戸籍謄本を受け付けてくれない場合があります。

改製原戸籍や戸籍謄本を相続手続きに提出する際は、取得日以降の期限を金融機関などに確認しておきましょう。

まとめ

相続手続きを行う場合、まず法定相続人を確定する必要があるので、改製原戸籍を含めた戸籍謄本はすべて取得してください。直近では1994年のコンピュータ化があったため、ほとんどの相続では改製原戸籍が必要になるでしょう。

ただし、古い改製原戸籍は手書きで作成されており、旧地名が記載されている場合も多いので、転籍があったときは本籍地の追跡が難しくなります。

改製原戸籍は保存期限も決まっているので、戸籍謄本の取得を急ぐときや、戸籍謄本の読み解きが難しいときは、弁護士や司法書士にサポートしてもらいましょう。

税理士 古尾谷 裕昭
  • この記事の監修者

  • 税理士 古尾谷 裕昭

VSG相続税理士法人
代表 税理士

2006年に古尾谷会計事務所開業。現在は、相続を専門とするVSG相続税理士法人の代表税理士。
税理士・司法書士・弁護士・行政書士・社会保険労務士・不動産会社が在籍し、相続税申告のみならず、相続登記、相続争い、遺言書作成、信託、資料収集から不動産売却・コンサルティングまで様々な業務に対応。年間申告件数3,000件以上。

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