血糖値の上がりにくい果物
毎日みかん2個を目安に

田村 厚生労働省「国民健康・栄養調査」によると、現在、果物はどの世代でも1日200gの摂取目標量に届かず、特に若い人の果物離れが深刻ですね。
杉浦 果物200gはおよそこぶし2つ分で、みかんなら約2個ですから、決して多くありません。また、果物に含まれる果糖はブドウ糖や砂糖(ショ糖)に比べて食後の血糖値が上がりにくい糖質です。カロリーも低く、ショートケーキ1個を300kcalとすると、みかん1個はその7分の1程度です。
田村 生の果物ではなく、ジュースやドライフルーツを召し上がるというのはいかがでしょうか?
杉浦 既製品のジュースは食物繊維などが取り除かれていて生食と同じ栄養価ではありませんし、ドライフルーツも製造中に砂糖が添加され、糖分のとりすぎになってしまいます。
𠮷岡 与える水の量を制限する栽培方法など、生産者さんの努力により、最近のみかんはとても甘くなっていますので、生食していただくのがおすすめです。
β-クリプトキサンチン含有量は色の濃いみかんほど多い
田村 みかんの栄養について詳しく教えてください。
杉浦 はい、β-クリプトキサンチンをはじめ、体内の余分な塩分を排出するカリウム、腸を整える食物繊維、ビタミンCやGABAなどが豊富です。ビタミンCは酸っぱいみかんに多いイメージがありますが、酸味はクエン酸によるもので、甘いみかんほどビタミンCの含有量が多いことがわかっています。
田村 β-クリプトキサンチンをしっかりとるには、どんなみかんを選ぶといいのでしょうか?
𠮷岡 β-クリプトキサンチンの含有量はオレンジ色が濃いみかんほど多くなります。なるべく色が濃く、小ぶりで少し平べったいみかんを選ぶのがいいですね。
田村 将来、β-クリプトキサンチンの含有量がとても高いみかんが開発される可能性もありますか?
𠮷岡 はい、β-クリプトキサンチンの含有量だけではなく、おいしさや栽培のしやすさなどもトータルで考えた先に温州みかんを超える品種が登場する可能性が十分にあります。皆さんに国産のみかんを食べていただければ、新品種の開発がさらに進んで選択肢も広がりますので、これからの季節にたくさん召し上がっていただけたら嬉しいです。
田村 健康にも良いですし、おいしくたくさん食べるようにいたします。自分たちの国で消費する食料は、できるだけ自分たちの国で生産する「国消国産」を実践することは、日本の農業を守る上でもとても大切ですね。ありがとうございました。

