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相続税

最終更新日:2023.05.31

続財産1億円の相続税はいくら?
計算方法や控除・特例などの節税対策

相続財産1億円の相続税はいくら?計算方法や控除・特例などの節税対策

このコンテンツでわかること

  • ■ 相続財産1億円にかかる相続税の金額
  • ■ 相続税の計算手順
  • ■ 相続税対策に使える控除や特例

相続税は課税遺産総額によって税率が変わる累進課税方式になっており、基礎控除や負債も考慮するため、高額な財産を相続しても課税されないケースがあります。

では、1億円の財産を相続したときはどうなるでしょう?

1億円といえばかなり高額な財産ですが、都市部の場合は土地だけで数千万円~1億円以上になるケースがあります。高所得な方は金融資産が1億円を超える場合もあるので、相続税がかかるとしたらいくらになるのか知っておきたいところですね。

そこで今回は、1億円にかかる相続税の計算方法や、税負担が軽くなる控除・特例をわかりやすく解説します。

相続財産1億円の相続税はいくら?

相続財産1億円を子供1人で相続すると相続税は1,220万円ですが、相続人が2人いると770万円が相続税の総額になります。相続税は以下の基礎控除を超えた部分(課税価格といいます)に課税されるので、相続人が増えると相続税が低くなる仕組みになっています。

  • 計算式

  • 相続税の基礎控除:3,000万円+(600万円×法定相続人の数)

基礎控除を超えた部分を課税遺産総額または課税価格といい、税率を乗じて相続税を計算しますが、大まかな税額は以下の早見表を見るとすぐにわかります。

相続税の早見表

相続税の総額がいくらになるかすぐに知りたいときは、相続税の早見表を参照にしてください。

配偶者と子供が相続人になるときは一次相続用の早見表、子供だけが相続人になるときは二次相続用の早見表を参照します。なお、配偶者の相続税は特例措置によって非課税になるケースがほとんどなので、二次相続の早見表には子供が納める相続税の総額のみ表示されています。

【一次相続の早見表】

課税遺産総額 配偶者と子1人 配偶者と子2人 配偶者と子3人 配偶者と子4人
4,000万円 - - - -
5,000万円 40万円 10万円 - -
6,000万円 90万円 60万円 30万円 -
7,000万円 160万円 113万円 80万円 50万円
8,000万円 235万円 175万円 138万円 100万円
9,000万円 310万円 240万円 200万円 163万円
1億円 385万円 315万円 263万円 225万円
1.5億円 920万円 748万円 665万円 588万円
2億円 1,670万円 1,350万円 1,218万円 1,125万円
2.5億円 2,460万円 1,985万円 1,800万円 1,688万円
3億円 3,460万円 2,860万円 2,540万円 2,350万円
3.5億円 4,460万円 3,735万円 3,290万円 3,100万円
4億円 5,460万円 4,610万円 4,155万円 3,850万円
4.5億円 6,480万円 5,493万円 5,030万円 4,600万円
5億円 7,605万円 6,555万円 5,963万円 5,500万円
10億円 1億9,750万円 1億7,810万円 1億6,635万円 1億5,650万円
20億円 4億6,645万円 4億3,440万円 4億1,182万円 3億9,500万円
30億円 7億4,145万円 7億380万円 6億7,432万円 6億5,175万円
50億円 12億9,145万円 12億5,380万円 12億1,615万円 11億7,850万円

【二次相続の早見表】

課税遺産総額 子1人 子2人 子3人 子4人
4,000万円 40万円 - - -
5,000万円 160万円 80万円 20万円 -
6,000万円 310万円 180万円 120万円 60万円
7,000万円 480万円 320万円 220万円 160万円
8,000万円 680万円 470万円 330万円 260万円
9,000万円 920万円 620万円 480万円 360万円
1億円 1,220万円 770万円 630万円 490万円
1.5億円 2,860万円 1,840万円 1,440万円 1,240万円
2億円 4,860万円 3,340万円 2,460万円 2,120万円
2.5億円 6,930万円 4,920万円 3,960万円 3,120万円
3億円 9,180万円 6,920万円 5,460万円 4,580万円
3.5億円 1億1,500万円 8,920万円 6,980万円 6,080万円
4億円 1億4,000万円 1億920万円 8,980万円 7,580万円
4.5億円 1億6,500万円 1億2,960万円 1億980万円 9,080万円
5億円 1億9,000万円 1億5,210万円 1億2,980万円 1億1,040万円
10億円 4億5,820万円 3億9,500万円 3億5,000万円 3億1,770万円
20億円 10億820万円 9億3,290万円 8億5,760万円 8億500万円
30億円 15億5,820万円 14億8,290万円 14億760万円 13億3,230万円
50億円 26億5,820万円 25億8,290万円 25億759万円 24億3,230万円

早見表では相続税の総額しかわからないので、各相続人の納税額を知りたいときは以下の計算手順を参考にしてください。

相続税の計算をする流れ

以下の手順で相続税を計算すると、各相続人の納税額がわかります

  1. 正味の遺産総額の計算
  2. 課税遺産総額の計算
  3. 相続税の総額の計算
  4. 各相続人の納税額の計算

では、具体的な条件を設定して相続税を計算してみましょう。

1. 正味の遺産総額の計算

相続税を計算するときは、下記のように、まずプラスの財産からマイナスの財産や非課税財産を差し引いて、正味の遺産総額を算出しておきます。

【プラスの財産】

  • 預貯金や現金

  • 不動産

  • 株式などの有価証券

  • 相続開始前3年以内に贈与された財産の価格

  • 相続時の精算課税制度によって贈与された財産の価格

  • 死亡保険金や死亡退職金

【マイナスの財産】

  • 亡くなった方の借金や未払金、未納の税金など

【非課税財産】

  • 墓地や仏壇仏具など

仮にプラスの財産が1億2,000万円、マイナス財産が1,500万円、非課税財産が500万円だった場合、正味の遺産総額は以下のようになります。

  • 計算式

  • 正味の遺産総額:1億2,000万円-(1,500万円+500万円)=1億円

では次に、課税遺産総額を計算しましょう。

2. 課税遺産総額の計算

相続税がかかる部分の価格を課税遺産総額といい、正味の遺産総額から基礎控除を差し引いて計算します。仮に亡くなった方の配偶者と子供1人(合計2人)が相続人になる場合、基礎控除は以下のようになります。

  • 計算式

  • 相続税の基礎控除:3,000万円+(600万円×2人)=4,200万円

先ほど計算した正味の遺産総額1億円から、基礎控除4,200万円を差し引くと課税遺産総額がわかります。

  • 計算式

  • 課税遺産総額:1億円-4,200万円=5,800万円

課税遺産総額がわかったら、次は相続税の総額を計算します。

3. 相続税の総額の計算

相続税を計算する場合、以下の法定相続分に従って課税遺産総額を分割し、相続税の総額を算出しておきます。

【各相続人の法定相続分】

  • 配偶者:相続財産の1/2

  • 子供:相続財産の1/2

次に法定相続分で課税遺産総額5,800万円を分割し、各自の課税価格を計算します。

【各相続人の課税価格】

  • 計算式

  • 配偶者:5,800万円×1/2=2,900万円

  • 計算式

  • 子供:5,800万円×1/2=2,900万円

では次に、相続税率を乗じて相続税の総額を計算してみましょう。

  • 計算式

  • 配偶者の相続税:2,900万円×税率15%-控除額50万円=385万円

  • 計算式

  • 子供の相続税:2,900万円×税率15%-控除額50万円=385万円

  • 計算式

  • 相続税の総額:385万円+385万円=770万円

最後に相続税の総額を按分して、各相続人の納税額を計算します。なお、相続税率と控除額は国税庁ホームページを参照してください。

相続税の税率(国税庁)

4. 各相続人の納税額の計算

相続税の総額がわかったら、各相続人が実際に取得する財産の割合で按分します。仮に配偶者の取得割合が相続財産全体の4/5、子供が1/5だった場合、それぞれが負担する相続税は以下のようになります。

  • 計算式

  • 配偶者の相続税:相続税の総額770万円×4/5=616万円

  • 計算式

  • 子供の相続税:相続税の総額770万円×1/5=154万円

相続税は現金一括納付が原則になっているので、税負担を軽くしたいときは以下の特例や控除を活用してみましょう。

相続税対策に使える控除・特例

遺産相続の際には以下の控除・特例を活用できるので、1億円を相続しても非課税になる可能性があります。

配偶者の税額軽減

亡くなった方の配偶者は1億6,000万円、または法定相続分のどちらか多い方まで相続税がかかりません。配偶者控除とも呼ばれる特例措置ですが、相続税が非課税になっても申告は必要なので注意しておきましょう。

小規模宅地等の特例

亡くなった方の自宅を相続する場合、小規模宅地等の特例を活用すると敷地330㎡までの相続税評価額を80%減額できます。原則として亡くなった方の配偶者や同居している相続人に適用できますが、一定要件を満たせば別居親族に小規模宅地等の特例を適用できるケースがあります。

生命保険の活用

生命保険金(死亡保険金)には以下の非課税枠を適用できるので、現金や預貯金相続よりも課税価格が低くなります。

  • 計算式

  • 生命保険の非課税枠:500万円×法定相続人の数

ただし、非課税枠が使えるケースは亡くなった方が保険料を負担して被保険者となり、受取人を配偶者や子供などに指定している契約形態です。別の契約形態では相続税の非課税枠が使えず、贈与税や所得税がかかる場合があるので注意してください。

まとめ

相続税は基礎控除を超えた部分にしか課税されないため、1億円を1人で相続しても課税価格は6,400万円(1億円-基礎控除3,600万円)まで下がります。配偶者の場合は税額軽減措置を使えるので、1億円を1人で相続しても相続税はかかりません。

ただし、相続時の控除・特例は法改正の影響を受けることがあり、想定していた相続税対策の効果が低くなる、または無効になるケースもあるので注意が必要です。相続税の計算では、相続財産の見落としや評価ミスも起きやすいので、不安がある方は相続専門の税理士に相談してみましょう。

税理士 古尾谷 裕昭
  • この記事の監修者

  • 税理士 古尾谷 裕昭

VSG相続税理士法人
代表 税理士

2006年に古尾谷会計事務所開業。現在は、相続を専門とするVSG相続税理士法人の代表税理士。
税理士・司法書士・弁護士・行政書士・社会保険労務士・不動産会社が在籍し、相続税申告のみならず、相続登記、相続争い、遺言書作成、信託、資料収集から不動産売却・コンサルティングまで様々な業務に対応。年間申告件数3,000件以上。

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【出典元】
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