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相続税

最終更新日:2021.12.16

続税申告にかかる
税理士報酬・費用の相場
【信頼できる税理士の選び方も解説】

相続税申告にかかる税理士報酬・費用の相場【信頼できる税理士の選び方も解説】

このコンテンツでわかること

  • ■ 相続税申告の税理士報酬・費用の相場
  • ■ 税理士に支払う報酬・費用の計算方法を理解
  • ■ 税理士報酬・費用の適正価格
  • ■ 相続に強く信頼できる税理士の選び方

かつての相続税は一部の資産家が支払うものと思われていましたが、2015年(平成27年)の相続税法改正により状況は変化しました。相続税を支払う人は法改正前の約2倍になり、相続税の申告件数も増加しています。

相続税額は相続税対策によって大きく変わりますが、財産評価は難しく、不慣れな申告手続きは負担にもなるでしょう。そこで、税金の専門家である税理士に依頼すると、相続税の計算や申告など複雑な作業を代行してくれます。

しかしすべての税理士が相続に詳しいわけではなく、税理士報酬も一般的には知られていません。「税理士報酬は高いのでは」と心配な方もいらっしゃるでしょう。この記事では、相続税申告を税理士に依頼するときにかかる税理士報酬や、信頼できる税理士の選び方を解説します。

相続税申告を税理士に依頼した場合の報酬・費用相場

相続税申告を税理士に依頼した場合の税理士報酬・費用は、基本報酬と加算報酬とで構成されていることが多く、この二つの合計金額は財産総額の0.5%~1%程度となる場合がほとんどです。

基本報酬とは、相続税の申告を請け負うことで発生する遺産総額をベースにした報酬であり、加算報酬は財産の性質により評価に手間がかかるものなどに対して別途発生する報酬になります。他にも「○○円まではいくら」と相続財産に応じた段階的な報酬・費用の税理士事務所もあり、料金体系はホームページなどに掲載されています。

2001年(平成13年)までの税理士報酬は税理士会による税理士報酬規定がベースになっていましたが、翌2002年に同規定は廃止されています。旧規定では税理士報酬が財産総額の1%を超えるケースもありましたが、自由化された現在では上限を1%とする税理士が多いようです。

加算報酬の対象

主に、他の財産や申告と比較して、資料の収集、法令の適用その他の業務処理のために特別の調査、研究などが必要となる部分が加算報酬の対象となります。

遺産に土地・非上場株式が含まれている

土地の評価は資料を集めたり、土地の実際の利用状況を確認したりと手間暇がかかります。そのため、土地の数によって加算報酬がかかります。上場株式と異なり、非上場株式も評価に手間暇がかかるため加算報酬が発生します。

法定相続人が多い

共同相続人の人数によって報酬が加算されます。

書面添付制度を利用する

書面添付制度(税理士法第33条の2)の書面添付を行う場合、加算報酬がかかります。書面添付制度とは、申告書を作成した税理士が申告書の内容について意見を述べる制度であり、この書面が提出されると、税務調査前に税理士に対して意見聴取を行うこととなっています。意見聴取によって疑問点が解消されれば税務調査に移行することはありません。

申告期限がギリギリに迫っている

相続税申告書の作成には相続人の確定、財産調査、財産評価、遺産分割シミュレーションといった申告書の記載以外の作業も発生します。相続発生から申告期限まで10カ月あるものの、相続税申告に必要な一連の作業には時間や労力がかかるため、申告期限直前にすべて遂行するのは非常に大変です。そのため、申告期限ギリギリで税理士に依頼すると特急料金が発生します。

報酬事例

【基本報酬(税抜き)】

遺産総額 税理士報酬の相場
5,000万円未満 13〜50万円
5,000〜7,000万円 25〜70万円
7,000万〜1億円 35〜100万円
1〜3億円 60〜200万円
3〜5億円 100〜300万円
5億円以上 個別相談

【加算報酬(税抜き)】

項目 加算報酬の相場
土地(1利用区分につき) 6万円
非上場株式(1社につき) 15万円
相続人が複数の場合(2名以上の場合) 基本報酬×10%(相続人の数-1)

相続税申告を税理士に依頼するメリット・デメリット

メリット

適正な財産評価で税務調査の可能性を抑えられる

たとえば、土地の評価や非上場株式の評価を間違えて過度に評価額が低くなっていた場合、税務調査が入る可能性が高くなります。しかし、税理士に依頼することで、適正な財産評価を行ってもらえるため、税務調査の可能性を抑えることができます。

書類収集などの手間が省ける

財産を評価するにあたって、役所に資料を取りにいったり、証明書を発行してもらったりしなくてはならないことがあります。平日に働いている方は時間の調整が難しいかもしれません。税理士に依頼することで、財産評価に必要な書類の収集を代行してもらえます。

特例や税額控除を適用できるか判断してもらえる

相続税の計算では、特例や税額控除の適用を受けられる場合、税負担を大幅に減少させることができます。税理士に依頼することで、特例や税額控除を適用できるかどうかを判断してもらえるため、正しく適用することで節税につながります。

デメリット

税理士報酬がかかる

相続税申告は法人税や所得税の申告と比較して、資料の収集や法令の適用可否の判断、その他の業務処理のために特別の調査などが必要となります。非常に手間がかかるため、その分の対価として報酬が発生します。

相続税に詳しくない税理士もいる

法人税の申告や所得税の申告の経験がない税理士はほぼいないと思われますが、相続税の申告書を作成したことがないという税理士は実際に存在します。

相続税申告を依頼する税理士の選び方

日本税理士会連合会のホームページには税理士登録者数が掲載されており、2024年(令和6年)現在の人数は約8万1千人となっています。ただし、税理士の多くは法人税申告などに対応しており、相続を専門とする税理士は極めて少ない状況です。

相続税申告の依頼は「相続に強い」税理士が大前提であり、次に紹介する実績などを参考に選ぶとよいでしょう。

相続税の申告件数が年間100件以上あるか

遺産内容や家族構成によって相続税申告の複雑さは異なり、1件の相続事案に相当な時間がかかる場合もあります。年間の相続税の申告件数が100件以上あれば、相続税の分野において優れた税理士事務所であることは間違いないでしょう。

書面添付制度を利用しているか

書面添付は税理士が税務署に対して、申告書が法令にしたがって正しく作られたものであることを保証するものです。書面添付に虚偽を記載すると、最悪の場合、税理士資格は剥奪されてしまうため、非常に信頼性の高い書面であるとされています。そのため、書面を添付している事務所かどうかも相続に強い税理士の選び方のポイントの1つといえます。

ホームページなどで税理士報酬を公開している

適正な税理士報酬・費用を調べるにはホームページなどを参考にするとよいでしょう。信頼のおける税理士は情報を開示しており、大まかな報酬・費用を把握できるようになっています。情報の開示は「この金額で確実にやります」という意思表示でもあり、高い業務品質の裏付けともいえます。

一方、税理士報酬・費用が開示されていない、またはすべて「要相談」の場合は要注意であり、相場に比べて高額になるケースが多いようです。インターネット上には税理士の比較や費用の一括見積もりサイトなどもありますが、詳細な情報はわかりません。詳細情報を知りたい場合は、税理士事務所のホームページを参照したり、直接問い合わせたりすることをおすすめします。

まとめ

相続発生後の手続きのうち、特に困難を極めるのが財産評価や相続税申告です。相続財産の評価額を減額できるかどうかが相続税対策のポイントになりますが、相続税申告に不慣れな方にはハードルの高い作業になるでしょう。

費用対効果を考えると相続税申告を税理士に任せる価値は十分にありますが、問題は信頼できる税理士を選べるかどうかです。相続税が数十万~数百万円の差になることもあり、相続税対策を誤ると税務調査の対象にもなりかねません。

相続の際には税理士のホームページを参照し、相続税申告の実績・税理士報酬などを必ず確認してください。また税理士との相性もあるため複数の税理士を比較検討し、人柄なども確かめておくとよいでしょう。

税理士 古尾谷 裕昭
  • この記事の監修者

  • 税理士 古尾谷 裕昭

VSG相続税理士法人
代表 税理士

2006年に古尾谷会計事務所開業。現在は、相続を専門とするVSG相続税理士法人の代表税理士。
税理士・司法書士・弁護士・行政書士・社会保険労務士・不動産会社が在籍し、相続税申告のみならず、相続登記、相続争い、遺言書作成、信託、資料収集から不動産売却・コンサルティングまで様々な業務に対応。年間申告件数3,000件以上。

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