贈与税とは
贈与税とは、個人間の無償の財産の移転に課される税金であり、納税義務者は財産を受け取った側(受贈者)です。ただし、贈与税には年間110万円の基礎控除があるため、同じ年の1月1日から12月31日までに受け取った財産が110万円以下であれば非課税です。
また、贈与税は個人間の財産移転が対象になっており、個人が法人から財産を受け取ったときは、所得税の課税対象となります。
贈与税の申告・納付は、贈与を受けた年の翌年の2月1日から3月15日です。
課税対象期間は前年の1月1日~12月31日までになるため、年の初めに贈与を受けると、うっかり贈与税の申告・納付を忘れてしまう恐れがあります。
また、複数の贈与者から贈与を受けたときは、贈与額の合計から贈与税を計算するため、漏れがないように注意してください。
贈与税はどうやって支払う?納付方法は6種類
贈与税の納付方法には以下の6種類があります。
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税務署や金融機関で納付する
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クレジットカードで納付する
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コンビニで納付する
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e-Taxでダイレクト納付する
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インターネットバンキングで納付する
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スマートフォンのアプリで納付する
贈与税は、所得税のように振替納税はない税金であることに注意しましょう。e-Taxの電子納付などは納付書が不要になるため、具体的な納付方法は以下を参考にしてください。
税務署や金融機関で納付する
贈与税は税務署や銀行、信用金庫や郵便局などの窓口で納付できます。税務署で納付するときは、受贈者の住所地を管轄する税務署が納付先になるため、所在地などがわからないときは国税庁ホームページで確認してください。
また、納付書には以下の内容を記入します。
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年度:贈与税を納付する年度を和暦で記入
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税目番号:贈与税は「051」
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税務署名:管轄税務署名
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整理番号:空欄でも構いません
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納期等の区分:贈与税は1年分をまとめて納付するため、(自)の欄に年だけを記入
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申告区分:納付期限内であれば「4」に○をする
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本税と合計額:贈与税申告書と同じ額を記入し、金額の先頭に「\」を記入
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住所と氏名:受贈者の住所氏名を記入
納付書の年度は税務署側の年度(4月1日~3月31日)になるため、納付日が令和6年2月20日であれば、年度を「05」と記入します。
クレジットカードで納付する
「国税クレジットカードお支払いサイト」を利用すると、贈与税をクレジットカードで納付できます。贈与税は原則的に一括納付ですが、クレジットカードは分割払いができるため、納税資金が不足している方は利用を検討しましょう。
ただし、贈与税をクレジットカードで納付すると、以下のように1万円刻みの手数料がかかります。
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1円~1万円まで:83円
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1万円超~2万円まで:167円
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2万円超~3万円まで:250円
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3万円超~4万円まで:334円
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4万円超~5万円まで:418円
※5万円を超える部分も1万円刻みで手数料がかかります。
また、1回分の納付額は1,000万円未満かつ、クレジットカードの決済可能額以下となっており、領収書は発行されません。領収書が必要な方は、税務署や金融機関の窓口で納付してください。
コンビニで納付する
国税庁のホームページでQRコードを作成すると、コンビニエンスストアのマルチコピー機などで納付書を発行し、レジで贈与税を納付できます。
ただし、納付できる金額は30万円までで、支払い方法は現金に限られるため、クレジットカードや電子マネーは使えません。領収証書も発行されないため、納付済みの証拠を残しておきたいときは、払込金受領証を保管してください。なお、コンビニで贈与税を納付する場合、手数料はかかりません。
e-Taxでダイレクト納付する
ダイレクト納付では、e-Taxに登録した預金口座から贈与税額が引き落とされます。ダイレクト納付は税務署や金融機関に出向く必要がなく、インターネットバンキングの契約をしていなくても利用可能です。引き落しのタイミングも即時または期日指定の選択が可能です。
ダイレクト納付をするためには、まず、e-Taxを利用できるようにする必要があります。「電子申告・納税等開始届出書」を税務署に提出し、利用者識別番号と仮暗証番号を取得する必要があります。書面で提出した場合、最短で約1週間程度かかりますが、オンライン提出の場合、即時発行されます。
次に、税務署に事前の届出「ダイレクト納付利用届出書」の提出が必要です。書面提出の場合、ダイレクト納付が利用可能となるまで最短で1カ月程度かかりますが、e-Taxで提出した場合は1週間程度で利用可能となります。
利用時間帯は平日の8時30分から24時までとなっており、土日や祝日、12月29日~1月3日は稼働していないため注意してください。
ダイレクト納付(e-Taxによる口座振替)の手続き(国税庁)
インターネットバンキングで納付する
e-Taxの利用手続きが完了している場合、ペイジーが使える金融機関のインターネットバンキングやATMを利用して贈与税を電子納付できます。インターネットバンキング契約をしていることが必要ですが、ダイレクト納付のように、インターネットバンキングによる納付をする旨の届け出は必要ありません(e-Taxを利用するための「電子申告・納税等開始届出書」を提出していない場合は提出が必要です)。
利用可能時間はe-Taxの利用可能時間内で、かつご利用される金融機関のシステムが稼働している時間となります。納税までの時間が短い場合はインターネットバンキングがおすすめです。ATMから納付するときは、ペイジー対応の端末を使ってください。
なお、インターネットバンキングの納付に手数料はかかりませんが、領収証書は発行されないため注意が必要です。
スマートフォンのアプリで納付する
Pay払いのアプリがインストールされていれば、スマートフォンで贈与税を納付できます。対応しているアプリは「PayPay」や「d払い」、「LINE Pay」などの7種類があり、決済手数料はかかりません。
ただし、納付額は30万円が上限となっています。
贈与税の納付書を入手する方法
贈与税の納付方法は多様化していますが、電子納付は事前準備が必要になり、スマートフォンアプリなどは納税額に上限があります。
一般的には税務署や金融機関で納付するケースが多いため、贈与税の納付書は以下の方法で入手してください。
税務署で納付書を入手する
納付書を使って贈与税を納付するときは、税務署の窓口で交付してもらいましょう。受贈者の住所地を管轄する税務署であれば、納付先の税務署名が印字された納付書をもらえます。管轄税務署で納付するときは、贈与税申告書も提出しておきましょう。
なお、税務署窓口では現金納付になるため、多額の現金を持ち歩きたくないときは、金融機関やe-Taxなどを利用することをおすすめします。
金融機関で納付書を入手する
贈与税の納付書は銀行や信用金庫、郵便局の窓口でも入手できます。金融機関では預金口座から直接納付できるため、現金を持ち歩く必要がありません。
ただし、窓口によっては納付書が不足しているケースもあるため、事前の確認をおすすめします。また、各金融機関の窓口で「税金・公共料金納付依頼書」を記入するため、預金口座から直接納付するときは、銀行の届け出印も必要です。
期限内に納付できないときは延滞税や加算税が発生する
贈与税を期限内に納付できなかった場合、納期限の翌日から以下の年率で延滞税が発生します。
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申告書の提出日の翌日から2カ月以内:年2.4%(2024年時点)
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申告書の提出日の翌日から2カ月経過後:年8.7%(2024年時点)
また、申告書の提出が期限後になったときは、以下の無申告加算税も発生するため、注意が必要です。
【税務調査の通知前に自主申告】
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計算式
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税額×5%
【税務調査の通知後から調査日までの自主申告】
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計算式
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税額の50万円以下の部分×10%
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計算式
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税額の50万円超~300万円未満の部分×15%
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計算式
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税額の300万円超の部分×25%
【税務調査で指摘された後の申告】
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計算式
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税額の50万円以下の部分×15%
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計算式
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税額の50万円超~300万円未満の部分×20%
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計算式
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税額の300万円超の部分×30%
贈与税は必ず期限内に申告・納付を済ませておきましょう。
贈与税は分割納付が認められる可能性もある
期限までに贈与税を納付できないときは、以下の要件を満たした場合に限り、5年間の分割納付が認められる可能性があります。
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贈与税の額が10万円を超えていること
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金銭による一括納付が困難である正当な理由があること
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担保を提供すること
贈与税の分割納付を「延納」といい、申告期限までに税務署へ申請して許可を得なければなりません。
また、贈与税を延納する場合、税率0.9%の利子税もかかります(2024年時点)。国債、地方債、社債その他の有価証券、土地、建物といった財産を担保として提供する必要があります。
なお、延納税額が100万円以下で延納期間が3年以下の場合、担保提供は不要です。
まとめ
贈与税の支払い方法は6種類になっており、納税額が30万円以下であれば、スマートフォンアプリやコンビニでも納付できます。e-Taxを利用すると自宅で納税が完了するため、税務署や金融機関に出向く必要がありませんが、口座残高には注意してください。
パソコン操作が苦手な方は、従来どおりに税務署や金融機関の窓口で納付するとよいでしょう。贈与税の計算や申告書作成に困ったときは、相続専門の税理士に相談してみましょう。



