相続税の支払い方法4種類
相続税は原則として現金一括納付ですが、支払い方法には以下の4種類があります。
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税務署窓口払い
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金融機関窓口払い
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クレジットカード払い
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コンビニエンスストア払い
銀行などの金融機関で支払う例が一般的ですが、金額や利便性によっては他の支払い方法を選択した方がよいケースもあるので、それぞれの違いをみていきましょう。
税務署窓口での支払い
税務署では申告・納税ともに受け付けているので、まず納付書をもらって内容を記入し、そのまま窓口で支払いできます。
ただし、納税できるのは被相続人の最後の住所地の管轄税務署だけなので、場所が遠いと不便に感じるかもしれません。相続税が高額な場合は大量の現金を持ち込むことになるため、カバンの置き忘れや盗難リスクに注意しましょう。
なお、税務署窓口で支払う場合は領収書を発行してもらえますが、その手数料はかかりません。
金融機関窓口での支払い
銀行や信用金庫、郵便局でも相続税の支払いができます。事前に作成した納付書とともに支払いますが、現金を持ち歩かなくてもよいため、安全性の高い支払い方法といえるでしょう。
金融機関によっては納付書を配備しているので、うっかり忘れた場合でも、記入内容さえわかっていればその場で作成できます。
手数料もかからず領収書の発行もありますが、窓口が混みやすい日時(お昼や月初・月末など)は避けた方がよいかもしれません。
クレジットカード払い
相続税はインターネットを使ったクレジットカード払いもできます。税務署や銀行に出向く時間がない方にはおすすめですが、納税額は1,000万円未満に限定されており、1万円を超えるごとに76円(税別)の決済手数料がかかります。
クレジットカード払いするときは、国税クレジットカードお支払いサイトにアクセスし、画面の案内に従って支払いを済ませますが、この場合領収書は発行されません。
コンビニエンスストア払い
相続税額が30万円以下であれば、コンビニエンスストアでも相続税の支払いができます。ただし、事前に納付書を作成して税務署へ提出し、バーコード付納付書を発行してもらう必要があります。
納付額は限定されますが、店内のATMで現金を引き出して支払いできるので安全性や利便性の高い支払い方法です。平日はもちろん土日や祝日も24時間対応しているため、忙しい方にはおすすめです。
相続税の支払いが間に合わない場合のペナルティ
相続税の支払い期限は、相続開始を知った日の翌日から10カ月以内となっています。支払いが間に合わないときは以下のペナルティがあり、相続税の本税に加算されます。
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延滞税
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過少申告加算税
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無申告加算税
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重加算税
結果的に割高な税金を支払うことになりますが、延滞税などの追徴課税は次のような条件で発生します。
延滞税
期限内に相続税を支払わなかった場合、納期限の翌日から以下のように延滞税が発生します。
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納期限の翌日から2カ月を経過する日まで:年2.4%(原則は年7.3%)
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納期限の翌日から2カ月を経過した日以降:年8.7%(原則は年14.6%)
上記は2022年1月1日から2022年12月31日までの延滞税割合ですが、2カ月経過日以降は延滞税割合が3倍以上になるので、できるだけ早めに支払いを済ませることをおすすめします。
過少申告加算税
財産評価や相続税の計算間違いにより過少申告となった場合は、過少申告加算税も発生します。税務署の指摘で発覚したときは、追加納付額の10%を過少申告加算税として支払うことになります。
また、追加納付額が期限内申告額を超えている、または50万円を超えるときは、超過部分に15%の過少申告加算税がかかります。
無申告加算税
相続税の申告は、「相続開始を知った日の翌日から10カ月以内」におこなう必要があります。相続税の支払い期限内に申告しなかった場合、無申告加算税も発生します。無申告加算税は追加納付額の5%ですが、申告期限から1カ月以内の自主申告であれば課税されません。
ただし、税務調査で無申告が発覚した場合は、追加納付額の15%が無申告加算税となり、追加納付額が50万円超のときは、超過部分に20%の税率が適用されます。
重加算税
意図的な過少申告や無申告があったときは、延滞税とともに重加算税も課税されます。
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意図的な過少申告や納付の場合:追加納付額の35%
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意図的に申告書を提出しなかった場合:納税額全体の40%
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過去5年以内に無申告加算税などが課税されていた場合:納税額全体の50%
悪質な脱税行為は刑事罰の対象にもなるので、必ず正確な申告・納税をしてください。
相続税を期限内に支払えないときの対処法
納税資金の不足により、相続税を期限内に支払えないときは、延納や物納の制度を利用できます。それぞれ次のような概要になっているので、特徴や適用要件をしっかり確認しておきましょう。
相続税の延納
相続税の現金納付が困難な場合、以下の要件を満たせば延納が認められます。
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相続税額が10万円超である
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延納申請期限までに延納申請書などの必要書類を提出する
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現金一括納付が困難な理由があり、納付を困難とする金額の範囲内である
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延納税額と利子額に相当する担保を提供する(延納税額100万円以下、延納期間3年以下を除く)
延納は相続税の分割納付になるので、1回あたりの税負担は軽減されますが利子税が発生し、不動産などの担保も提供しなければなりません。
延納期間は相続財産に占める不動産割合によって変動し、5年~20年の間で分割納付できますが、延納期間は自分で指定できないので注意してください。
相続税の物納
延納も困難な場合に限り、現物で相続税を支払う物納制度が利用できます。ただし、物納できる財産と優先順位は以下のように指定されており、支払い困難な金額が限度となっています。
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第1順位:不動産、国債や地方債、上場株式など
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第2順位:非上場株式など
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第3順位:自動車などの動産
相続税を支払うときの注意点
相続税は期限内に納付すれば問題はありませんが、支払い方法によっては贈与とみなされる可能性もあるので、次の点には十分注意してください。
代表して支払うと贈与にみなされる可能性がある
相続税は各相続人が個別納付する税金なので、一部の相続人が全員分を代表して一括納付すると、他の相続人への贈与とみなされる可能性があります。
やむを得ない事情で代表納付するときは、他の相続人の取得分から税額分を差し引き、遺産分割協議書にも相続税の支払い用の金額であることを記載しておきましょう。
相続税には連帯納付義務がある
一部の相続人が相続税を支払っていなかったときは、他の相続人に支払い請求される連帯納付義務があります。相続税を支払わないまま一定期間が経過すると、他の相続人の財産が差し押さえられる可能性もあるので、全員の支払い状況をチェックしておきましょう。
まとめ
相続税は支払窓口が拡大されたため、曜日や時間帯を気にせず支払いできるようになっています。クレジットカード払いでは現金を用意する必要がないため、利便性・安全性ともに向上したといえるでしょう。ただし、期限内に支払わなければペナルティが科されるので、「そのうち支払おう」と考えていると期限を過ぎてしまう可能性があります。
納税資金が不足するときは延納も視野に入れるべきですが、要件や手続きが複雑であり、専門家以外は対応できない可能性もあります。
相続税の支払いに困りごとがあったときは、相続専門の税理士に相談してみましょう。



