賭けマージャン問題に関する懲戒処分

朝日新聞社

 朝日新聞社は29日、東京高検の黒川弘務・前検事長の賭けマージャン問題で、経営企画室に勤務していた管理職の社員(50)=現在は人事部付=を停職1カ月とする懲戒処分を決めました。管理責任を問い、福島繁・執行役員経営企画室長を譴責(けんせき)としました。いずれも同日付です。
 社員は、緊急事態宣言下に黒川氏、産経新聞記者2人と賭けマージャンをしており、本社は極めて不適切な行為と判断しました。定年延長、検察庁法改正案が国会などで問題となっており、渦中の人物と賭けマージャンをする行為は、報道の独立性や公正性に疑問を抱かせるものでした。深くお詫びいたします。
 社員の説明によると、社員は4月と5月に計4回、産経新聞記者の自宅で、黒川氏らと現金を賭けてマージャンをしました。同じ部屋に各自が持ち寄って飲食もしました。この期間は、新型コロナウイルスの感染防止のため、外出自粛と「3密」を避けることが強く要請されており、朝日新聞もその重要性を繰り返し報じていました。
 社員は「極めて不適切な行為で深く反省しています」と話しています。

 
 

 中村史郎・朝日新聞社執行役員編集担当兼ゼネラルマネジャーの話 今回の問題に対して、読者の皆様から「権力との癒着ではないか」といった厳しいご批判を多くいただいています。皆様の信頼を損ねたことを重く受け止め、改めて深くおわびいたします。社員は黒川氏とは社会部の司法担当記者時代に取材先として知り合っており、記者活動の延長線上に起きたことでした。報道倫理が問われる重い問題と受け止めており、取材先との距離の取り方などについて整理し、改めてご報告いたします。

 
 

【社内調査で聞き取った概要】=5月21日に公表済み
 社員は5月1日と13日、東京都にある産経新聞社会部の記者の自宅マンションで、同記者と同社の次長、黒川氏の計4人で、夕方から翌日の未明までにかけ、現金を賭けてマージャンをしていました。同じ部屋に各自が持ち寄って飲食もしました。いずれの日もマージャンが終わった後に、社員はタクシーで1人で帰宅しました。
 13日は産経新聞記者と社員が数千円勝ち、産経新聞次長と黒川氏がそれぞれ負けました。1日は社員が負けたといいます。4人はこの3年間に月2、3回程度の頻度でマージャンをしており、集まったときに翌月の日程を決めていました。1回のマージャンで勝ち負けは1人あたり数千円から2万円くらいだったといいます。4人は、5年ほど前に黒川氏を介して付き合いが始まりました。緊急事態宣言下の4月13日と20日にも同じ場所でマージャンをしました。
 社員は東京社会部の司法担当記者だった2000年ごろ、黒川氏と取材を通じて知り合いました。
 2017年から編集部門を離れ、翌年から管理職を務めていました。黒川氏の定年延長、検察庁法改正案など、一連の問題の取材・報道には全くかかわっていません。

 
 

(以上)