朝日賞、大佛次郎賞、大佛次郎論壇賞、朝日スポーツ賞の4賞に加え、今回から大岡信賞も一緒に行った今年度の合同贈呈式。1月30日、東京都千代田区の帝国ホテルで開かれました。世界的な音楽家が、受賞あいさつの中で生演奏を披露したり、かつて朝日賞を受賞した団体が、ノーベル賞にも輝き特別ゲストとして出席したりするなど盛りだくさんの式となりました。
対象者は5賞で計10人。最初に登壇したのは朝日賞の今井信子さん(81)でした。 オランダ在住の世界的なビオラ奏者です。当初は、日程調整が難しく、出席できない見通しでしたが一転、来日が決まり、演奏もしてくれることに。披露したのは、ヘンデル作曲「わたしを泣かせてください」。親しみやすいメロディーで、テレビドラマに採用されたこともある曲です。 会場の帝国ホテル「孔雀西の間」に集まった約300人の出席者の前で今井さんが約5分の独奏を終えると大きな拍手となりました。
続いて表彰されたのは俳優の真田広之さん(64)。米ロサンゼルス在住で、来日はかないませんでしたが、ハリウッド映画「ラスト・サムライ」との出会い、それを機に拠点を米国に移し、それから20年の節目の年に主演とプロデューサーを務めたドラマ「SHOGUN 将軍」が公開されたことを振り返り、こうしめくくりました。
「全ての経験を注ぎ込んだ作品が、このような素晴らしい賞に導いてくれた事は、私の財産であり、宝物です」
朝日賞は、1929年に朝日新聞の創刊50周年を記念して創設され、学術や芸術で傑出した業績をあげた方や団体を表彰しています。中止は45年度のみで、今年で95回目です。朝日賞を受賞した後にノーベル賞を受賞した人がこれまで自然科学系で17人いました。近年では2021年の真鍋淑郎さん、2016年の大隅良典さん、2015年の大村智さん、梶田隆章さんなどです。
そして昨年12月には、2016年度に朝日賞特別賞を受賞した日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)がノーベル平和賞を受賞。これで「ダブル受賞」は18となりました。そんな日本被団協の代表委員、田中熙巳さん(92)をゲストとしてお招きし、表彰式の冒頭、中村史郎会長から花束を贈呈しました。田中さんは「地球上に核兵器を残さないためにこれからも運動をしていく」などとあいさつ。そのうえで裏話と前置きし、「朝日賞をもらうとノーベル賞ももらえるジンクスがある(と聞いていた)。何年か経ちましたが、当たったのかなと思う」と笑みをたたえながら話を終えました。
朝日スポーツ賞では、パリ五輪の体操で3冠の岡慎之介さん(21)が、2028年のロサンゼルス五輪で4冠を目指す決意を表明。贈呈式の最後に表彰された、パリ・パラリンピックの車いすテニス2冠の上地結衣さん(30)は遠征先オーストラリア収録の動画で「プレー面でさらに向上していける」と力強いメッセージを寄せてくれました。