かけがえのない日本の文化財に、一人でも多くの方が関心を寄せ、「文化財の守り手」になっていただきたい―こんな目標を掲げ、朝日新聞社は社内に専門組織「寺社文化財みらいセンター」を置いています。手を携え文化財を未来につなぐ、命名にはそんな願いを込めました。センターは、文化財の宝庫、京都・奈良を管内に持つ大阪本社にあります。
 仏像や建築物、絵画など多くの文化財をお寺や神社、あるいは地域の人々が長く守ってきましたが、文化財が少しずつ老朽化していくことは避けられません。また、観光客に恵まれる有名寺社ばかりではなく、多くの寺社は担い手不足、支え手不足に直面しています。国や自治体の支援も決して十分ではありません。全国メディアとしてその一助となれるよう、催事の主催や特別協力や、協賛企業の開拓、調査・研究のお手伝い、シンポジウムの共催など、幅広い取り組みを行っています。
 本社はこれまで、さまざまな形で文化財保護に取り組んできました。1980年に落慶した奈良・東大寺の大仏殿昭和大修理に尽力したほか、興福寺の中金堂再建では「国宝 阿修羅展」を開催してサポート。京都では冷泉家の古典籍の調査を支援し、京都古文化保存協会の「京都非公開文化財特別公開」への特別協力も長年続けています。朝日新聞文化財団の文化財保護の助成事業では、国宝「鳥獣人物戯画」などの修理を手がけてきました。
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法隆寺みらいプロジェクト~法隆寺・金堂壁画 調査研究への協力

2025年1月26日の法隆寺の金堂や五重塔の近くで消防団員による2列の放水訓練の様子の写真

 朝日新聞社と法隆寺が取り組む「法隆寺みらいプロジェクト」は、火災で焼損した金堂壁画の一般公開や、境内の防災力強化に取り組み、法隆寺の歴史的、文化的価値を高めることを目指しています。朝日新聞社がパートナー企業を募り、委員会を構成して資金サポートをするほか、クラウドファンディングなどで広く支援を呼びかけます(出所:下記、関連記事(1)より。承諾番号「25-2929」)。Instagramで法隆寺の日々を発信しています。ぜひフォローをお願いします。

関連記事

 焼損した金堂壁画、守り継ぐために 法隆寺みらいプロジェクトが始動 (1)
 法隆寺みらいプロジェクトの最新ニュース速報・解説

主な取り組み

 いちからわかる法隆寺/法隆寺金堂壁画とは/金堂焼損と朝日新聞社の取り組み(PDF形式1,115KB)
 法隆寺金堂壁画保存活用委員会/法隆寺金堂壁画の保存と活用を考えるシンポジウム(PDF形式765KB)
 GOOD LIFEフェア/クラファンと収蔵庫の限定公開/JR西日本が参画(PDF形式667KB)
 大阪・関西万博 シンポジウム「世界遺産 法隆寺と文化財防災の未来」(PDF形式648KB)

文化財防災アクション

 近年、自然災害の頻発による文化財の被災が相次ぎ、文化財「保護」だけでなく、「防災」の側面からの取り組みも求められています。今後、文化庁とも連携し、シンポジウムや企業フェアを企画するなど、文化財防災への関心をさらに高めてもらう取り組みを進めていきます。

文化財防災の未来を考えるシンポジウム「みらいにつなぐ文化財」

2025年10月1日、東京国立博物館で開催した文化財防災の未来を考えるシンポジウムのパネルディスカッションで語り合う4人の写真。手前から高妻洋成・文化財防災センター長、山下信一郎・文化庁文化財鑑査官、山梨絵美子・日本博物館協会会長、司会の犬塚将英・文化財防災センター副センター長

 2025年10月1日、東京国立博物館で、近年激甚化する自然災害や火災などで貴重な文化財の被害が相次ぐ中、次世代に引き継いでいくために官民が連携して何をすべきか、文化財防災に携わる専門家らが討論しました。設立5周年を迎える国立文化財機構文化財防災センターと朝日新聞社の主催です。詳細は文化財防災の未来を考えるシンポジウム (PDF形式206KB)

京都の文化財~文化財の宝庫・京都

京都の金戒光明寺の山門を中層あたりの高さで遠くから撮影した写真。左奥には本堂、手前の下に桜が咲いているのが見える

 世界遺産の上賀茂神社や東寺など約370の社寺などで構成される京都古文化保存協会の「京都非公開文化財特別公開」に特別協力するなど、古都・京都が世界に誇る文化財を広く伝える活動をしています。詳細は京都古文化保存協会「京都非公開文化財特別公開」、連載記事:京都シン寺社案内(PDF形式498KB)

奈良の文化財~古社寺や研究成果の魅力を発信

青空の下、前景に興福寺中金堂、遠景には若草山を望む風景写真

 世界遺産であり、奈良を代表する寺社である興福寺や東大寺、春日大社の価値を伝える事業に取り組んでいます。寺社で体験型イベントを開き、大阪や東京の講演会で幅広い層に発信しています。奈良県立橿原考古学研究所による研究成果発表にも協力し、奈良の寺社と文化財の魅力を伝えています。詳細は東大寺「“細”発見」と「文化講演会」、興福寺「興福寺・朝日新聞社杯小学生将棋大会」、春日大社「春日文化の杜講座@中之島会館」(PDF形式719KB)

寺社などの文化財のクラウドファンディング(A-portみらい)

寺社文化財みらいセンターが運営するクラウドファンディング、エーポートみらい、のトップページのスクリーンショット。法隆寺の焼けた金堂と壁画の収蔵庫の限定公開などが実施された

 「新聞社として情報を発信し、情報に共感する人々が直接支援の輪に加わる<場>を創出したい」と考え、2015年にサービスを開始しました。2025年春、神社仏閣、文化財にまつわる支援に絞ったクラウドファンディング「A-portみらい」として生まれ変わりました。

 一人ずつの支援が集まれば、大きな支援が実現します。全国の価値ある文化財を一つずつ守り継いでいくために、多くの個人や法人が集まるファンディングにしていきたいと思っています。

2025年度のプロジェクト(いずれも終了しています)

 【国重文・三浦義明坐像修復】鎌倉武士の原点、850年の継承を今こそ未来へ。三浦一族の誇りを繋ぐ
 【重文・法隆寺金堂壁画】焼損した壁画の一般公開を目指した支援者限定公開と収蔵庫改修にご支援を
 運慶 決心の地 浄楽寺の宿坊「TEMPLE STAY KAN~観~」の庭工事を完成したい