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最先端技術の特許を侵害されたとして、日本の大手電機メーカーが相次いで外国企業を訴えている。今月1日に松下電器産業が薄型テレビ技術で韓国LG電子を訴えたのに続き、8日には東芝が韓国の半導体大手ハイニックスを相手取り、半導体技術で訴訟を起こした。90年代の知的財産戦略の失敗を経験に、各社が知財による収益力や事業戦略の強化を推し進めている表れといえる。
外国企業に「強硬手段」 有利な再契約狙う
東芝は96年に今回提訴したハイニックスと、訴訟の対象となったNAND型フラッシュメモリー(電気的に一括消去・再書き込み可能なメモリー)などの半導体技術でクロスライセンス契約を結んだ。しかし02年、ハイニックスが契約更新に応じず、契約は終結。東芝はその後の交渉でも進展がないことに業を煮やし、法廷に持ち込んだ。
東芝は80年代から研究を手がけてきたNAND型のさきがけ的存在。関連特許を1千件以上押さえる。ハイニックスが東芝の特許に抵触せずにNAND型製品を作るのは難しいとみられ、東芝には、訴訟を起こすことで再び有利なクロスライセンス契約にこぎつける狙いがある。
岡村正・東芝社長は00年の就任以降、「企業収益の要として知財戦略を推進する」と繰り返す。東芝の特許部隊は約200人。日本で年3千件、米国で同1千件の特許を取得する。大きく知的財産戦略にアクセルを踏んだのは、DRAM(記憶保持動作が必要な随時読み出し書き込みメモリー)の失敗を経てからだ。
日本メーカーはDRAMの基本特許を持っていなかったが、微細加工が得意だったため、一時的に優位に立った。しかし、90年代に韓国や台湾メーカーが巨額の設備投資をして量産化を進め、価格競争を展開。日本メーカーは脱落し、一時は世界シェア首位だった東芝も02年に撤退した。
こうした経験から、日本メーカーは事業化に際し、核となる知的財産を自社で押さえているかどうかを判断基準にする傾向を強めた。プラズマ・ディスプレー・パネル(PDP)技術を巡り、韓国のLG電子を訴えた松下電器産業の中村邦夫社長は「知財立社」を掲げる。
各社が積極的に法的措置に打って出る背景には、「知的財産立国」を掲げた法制度の充実もある。昨年施行の改正関税定率法で、特許権を侵害した商品の輸入差し止めを税関に申請できるようにした。相次いだ特許訴訟の多くは、この仕組みを利用している。
【日本のハイテク企業による最近の特許訴訟】
企業名→相手企業 対象となる技術
02年4月 東芝→サムスン電子(韓) フラッシュメモリー
04年2月 ルネサステクノロジ DRAM
→南亜科技(台)
3月 ソニー デジタルカメラ
→イーストマン・コダック(米)
4月 富士通→サムスンSDI(韓) プラズマパネル
6月 シャープ→東元電機(台) 液晶テレビ
11月 松下電器産業→LG電子(韓) プラズマパネル
東芝→ハイニックス(韓) フラッシュメモリー
※直接の紛争当事者が日本法人など関連会社の場合を含む
(11/10)
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