2020 02. 06

CROSS TALK

「Mリーグ」は、いつ見ても、


どこから見ても面白い

小林未沙さん × 松本圭世さん

オリンピック競技をはじめスポーツ観戦は、選手のパフォーマンスに魅了される。観客は試合会場やパブリックビューイング会場、もしくは中継番組等で観戦するわけだが、番組を支え、試合を盛り上げてくれるのは実況、解説、そして選手のコメントとなる。

今回インタビューに登場してくれたのは、麻雀プロリーグ「Mリーグ」の放送が始まった2018年から、実況として番組を支えてくれている声優の小林未沙さんと、勝利者インタビューで選手の言葉と個性をも引き出しているフリーアナウンサーの松本圭世さん。

小林さんは最高位戦日本プロ麻雀協会に所属していた元プロ雀士、松本さんは局アナ時代に高校野球のスタンド取材を行っていたという経歴を持っている。

それぞれの強みを存分に活かし、Mリーグの放送に携わっているふたりに「麻雀の魅力」そして「Mリーグの楽しみ方」について聞いた。

——おふたりにとって麻雀の魅力とは?

小林 老若男女、誰とでも初めましてでも、よーいドン!で一緒に楽しめるところが魅力だと思います。最近は学生をはじめ若い人も増えてきています。私の場合、相手がたとえ小学生でも、一緒に公園で遊ぶよりも一緒に麻雀したほうが仲良くなれるような気がします。

松本 地方から東京に出て来た当初、孤独気味だった私の心を温めてくれたのは麻雀でした。麻雀には、人と人の心を一気に近づけてくれるような、不思議な力があるんですよね。初めて会った人とでも一度卓を囲んだら、もう親友みたいな気持ちになれるんです。30歳独身で彼氏もいないですけど、こんなに幸せで、こんなに楽しく独身生活を謳歌出来ているのは、麻雀のおかげかなと思います。

——麻雀を始められたきっかけは?

小林 父親にルールを教えてもらったことがきっかけで、パソコンのゲームでも麻雀をやるようになりました。実際に牌に触れるようになったのは、学生時代に麻雀店でアルバイトをするようになってからでした。就職した23歳の時に最高位戦日本プロ麻雀協会というプロ団体のテストに合格し、プロデビューしました。競技プロの世界に興味を持ったのは、真剣になれる時間を持つことが出来るからでした。

松本 高校生の時、弓道部だったんですけど、部活の男子陣が突然麻雀をやり出したんです。当時はルールも点数もわかっていなかったんですけど、なんか楽しそうだから仲間に入れてもらおうぐらいな感じでした。きちんと始めるようになったのは2017年の頃、プロフィール欄に趣味麻雀と記載してからです。さほど出来ないのに記載していたことがきっかけで、お仕事の幅も広がりました。今では麻雀との出合いには、運命的なものすら感じています。

——Mリーグを知らない人に伝えたいMリーグの魅力とは?

小林 Mリーグは、基本的に週4回2試合ずつ行います。麻雀というゲームの性質上、わずか1分ほどで予測不能なすごいアガリが出ることもあります。いつ見ても、途中から見ても、興奮出来るタイミングは必ずあるというところが楽しいと思います。

松本 一般的に麻雀は個人競技と捉えられていますが、Mリーグはチーム戦です。だからチームが勝っていたとしても、チーム内には結果を出せず、落ち込んでいる選手もいます。そういった人間らしいところに、すごく魅力を感じています。単に勝った負けただけじゃなく、そこに生まれる人間ドラマも楽しんでもらえると思います。またプロ野球等と同じように、好きなチームや選手と同じユニフォームを着て応援できる楽しさもあります。

——“観る雀”という麻雀を観て楽しむ層が増えてきたことはどう感じていますか?

小林 パブリックビューイング会場では、熱気と大きな波みたいなものを感じました。昨年は日本中でラグビーW杯が盛り上がりましたが、その要因のひとつに、とにかくボールをあそこまで運べば勝ちみたいなわかりやすさもあったと思うんです。麻雀にはそこまでのシンプルさはありません。でもあと1枚来ればアガれるテンパイという状態になれば、この牌が出たらこの人が勝ちみたいなわかりやすさはあるので、そこは楽しく正確にナビゲートできたらいいなと思っています。

松本 単純に好きなものを観ながらお酒が飲める環境があったら、それは最高だと思います。私はプロ野球に詳しいわけではありませんが、地方に行った時には球場に行って、ビールを一杯飲むという趣味があります。正直どっちのチームが勝ってもよくて、応援団の様子を見たりしながらビールを飲む、あの空気感が好きなんです。Mリーグは、パブリックビューイングも含めて、野球、バスケット、ラグビーなど他のスポーツのいいところをどんどん取り入れていったら、より素敵な空気感のある場所が増えていくと思います。

——今期Mリーグのコンセプトは「熱狂を外へ」。それぞれの立場で意識されていることはありますか?

小林 いつ見ても魅力的で楽しくなければいけないなとは感じています。ルールがわからない人たちにとっては、実況解説席の声が頼りだと思うので、仮に麻雀の内容がわからなくても楽しいと思ってもらえるように、工夫し続けていかなければと思っています。

松本 番組内で選手の声がダイレクトに聞けるのは、勝利者インタビューだけです。選手がその瞬間どういう気持ちだったのかは、本人の言葉で引き出していきたいと思っています。私は試合後、勝ったチームの写真をSNSにアップするようにしているんですが、その写真には、人間模様が色濃く出る時があります。勝ったチームといっても、チーム内には同じ日にラスを引いてしまった選手がいる場合もあり、そんな時は申し訳なさそうな表情をされている時もあるんです。これからもそういった人間ドラマの一端も伝えられるよう、写真のアップも続けていきたいですね。

PROFILE

こばやし・みさ/1984年、東京都生まれ。O型、てんびん座。立教大学法学部政治学科卒。賢プロダクション所属。声優。ナレーター。麻雀キャスター。好きな役は国士無双。


まつもと・かよ/1989年、静岡県生まれ。B型、しし座。名古屋大学経済学部卒。ワンエイトプロモーション所属。愛媛朝日テレビアナウンサー、テレビ愛知アナウンサーを経て、現フリーアナウンサー。好きな役は地和。

(文・福山純生)

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