
株を買うのとサッカーチームを応援するのは同じ
徹底した節約生活で投資の心構えをつくる!
「投資に興味があるのですが、まず何をするべきですか」とよく聞かれます。そんなとき、僕はいつも「まず自分が毎月、お金をいくら使っているか言えますか?」と尋ねます。これにパッと答えられる人は、なかなかいません。でも、ここを把握することが、すべてのスタート。お金を使うことに無頓着な人が、投資でうまくいくわけがありませんから。これができたら、次は極力、お金を使わずに生活してみる。電車を使わずに自転車で移動したり、ランチは弁当を持参したり。ときには、気前のいい先輩におごってもらうのも、ありかもしれない。人に非難されない範囲で、アイデアを駆使しながら、財布のひもを固くするわけです。支出の把握と節約。この両方ができるようになると、「自分がお金をコントロールしているんだ」という自信が生まれます。投資を行うなら、この自覚が何よりも大切。銘柄を探す前に、まずは身のまわりのお金を整理することをおすすめします。
お金が増える可能性をとるか。減らない安全性をとるか
僕が投資をはじめたのは大学生のとき。「お金に働いてもらおう」と思ったのが、きっかけです。銀行に預金しておいてもお金はさほど働かず、利益もほんのわずか。しかし、外国で働いてもらえばどうだろう。ドルにすると、ユーロにするとどうだろう、と考えるようになりました。お金の働く場を見つける感覚です。ただ僕は外貨預金を勧めているわけではありません。こういう選択肢もあるよ、ということ。日本の銀行なら預金保険で1千万円まで守られているわけですから、安全を買っていると思えば金利が低くてもいいかもしれない。ATM手数料が安くなったりしますしね。何を良しとするかは、その人の価値観によるところが大きい。ただ、銀行預金しか知らなくてそれを行うのと、いろいろな金融サービスを知ったうえでそれを選ぶのとでは、意味がまったく違うはず。たくさんの選択肢を持っておけば、いずれ余裕ができたときに、「月にこれくらいなら投資にまわせる」といった柔軟な考え方もできるでしょう。
株を買うことと、サッカーチームを応援するのは同じこと
では、実際に個別銘柄を選ぶときのコツですが、最初は“好きな企業の株を少しだけ買ってみる”くらいでいいと思います。ちなみに僕は、学生時代にたまたま買ったテレビがすごく長持ちしたという理由で、某家電メーカーの株を買ったことがあります。そのメーカーは後にいろいろあり、株も一時期はずいぶん下がってしまいました。でもね、もともと好きで買っている株なので、目線が応援者なんです。新製品を出したら「いいじゃないか!頑張れ!」と思えるし、資本が安定したと聞いたら、心の底から嬉しい。さながら、好きなサッカーチームのサポーターですよ(笑)。でもこの、企業のファンになれるかどうかが、重要なポイント。自分の大切なお金を出資するわけですから、好きなもの、興味のあるもの、または株主優待が魅力的なもの、という視点で選んでいいんですよ。
投資先を決めるときのキーワードは「5年後の自分」
とはいえ、これまで投資をしたことが無い人はやっぱり不安だと思います。とくに現代は株価の動きも激しくて、先を見通しにくい時代だなんて言われていますから、なおのことでしょう。ただ、じゃあ確実な時代なんてあったのでしょうか。いつの時代もずっと右肩上がりの企業なんて無いですし、ある株が伸びる、伸びないなんて、エコノミストだって確実なことは言えません。もちろん投資をするからには、少しでもお金を増やしたい気持ちは誰にだってあります。でも増えることだけを考えるのは、やっぱりどこか不健全ですし、大きな落とし穴があるような気がします。それよりも企業の姿を通じて、5年後の自分は何をしているだろう。ひょっとすると結婚しているかもしれないな。だったらお金はこれくらい残しておきたいな、と未来について考える方がずっとおもしろいですよ。お金だけを切り取って、増えただの減っただの言うのはナンセンス。やっぱり、いかに自分がお金を向き合うか、お金をどう語れるかが大切なのだと思います。






