福島県郡山市ではいま、小・中など76校の市立学校に在籍する2万4千人弱が毎日、地元紙など3紙のうち1紙のデジタル版で学んでいます。
「新聞に親しむうえで望ましい『1人1紙』は紙だと予算的に無理だが、デジタル版なら可能」(市教委学校教育推進課)と考え、デジタル版の導入に踏み切ったのは22年4月のこと。
以来2年半、①新聞を読もうとする意欲が向上し、社会情勢への関心が高まった②端末を自宅に持ち帰らせることで新聞に親しむ機会が大幅に増え、情報活用能力を育成できた、といいます。
10月中旬の始業前、市立芳賀小学校の4年1組。タブレット端末で地元紙のデジタル版を読む31人の姿がありました。
デジタル版についての児童と先生の感想は以下の通りです。
<児童と先生の感想>
・佐々木友梨佳さん「デジタル版は、いろんな記事があっておもしろい」
・井戸川蒼佑さん「家にある新聞はあまり読みませんが、タブレット端末で開くデジタル新聞は、読むのが楽しい」
・高橋真弓教諭「子どもたちの家庭や生活とかけはなれた新聞でも、デジタル版というかたちで採り入れられれば身近なものになる。紙の新聞ではなくても見かえすことはできますし」
・佐藤輝校長「1校に数紙の新聞を1部ずつ入れても、目を通す子どもの数はかぎられる。1人1紙に等しいデジタル版なら読む機会は増えるし、タブレット端末を自宅に持ち帰らせているので家庭でも親しむことができる」
【NIE担当者のつぶやき】
「新聞活用は長い間、1校あたり複数の新聞を1部ずつ配備を基本に取り組まれてきました。とうぜん新聞・記事は『共有』の対象で、必要に応じてコピー等のうえ児童生徒に配られます。郡山市のケースはこうした慣行に風穴を開けるもので、新聞の『私有』が実現したに等しいと言えます」
(白銀泰)