ATHLETE INTERVIEW
困難を超え、進み続ける

山田哲人

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今までやってきたことは、無駄にはならない

野球

1992年7月生まれ。プロ野球選手。東京ヤクルトスワローズ所属。

6月19日、3ヶ月遅れでやっと開幕したプロ野球の公式戦。東京ヤクルトスワローズの本拠地・明治神宮野球場ではいつもと違う光景が広がっていた。新型コロナウイルス感染拡大の影響から無観客試合となり、いつもならファンで埋め尽くされるスタンドには誰もいない。

しとしとと雨が降り、さらに静けさを増す球場。そんな中、一回裏の攻撃で早々に快音を響かせボールをレフトスタンドまで運んだのが、今年プロ入り10年目の山田哲人選手だ。2015年、2016年、2018年と、これまでに三度、打率3割・30本塁打・30盗塁の“トリプルスリー”を達成。今シーズンはコロナの影響で例年より23試合少ない120試合制となっている中で、チームの優勝を最優先に考えトレーニングに打ち込んでいる。

山田哲人

自粛期間中については、「野球も普段の生活も、これまで普通にできていたことができなくなってしまって、つらかった」と振り返る。チーム練習も個人練習も思うようにできなかったが、「今できることに集中しよう」と、小中学生の頃にやっていたような基本的な練習を見直し、実践していたという。

山田選手といえば、ティーバッティングの練習の虫。プロになってからも、いや、もっと遡れば野球を始めた小学生の頃から、繰り返し繰り返しスイングの練習を重ねてきた。本来ならシーズンが始まっているはずの期間も地道にバットを振り続けているうちに初心に帰り、「どんな状況でも自分にとって野球はとても大事なものだということは変わらない」との思いを強くした。「とにかく自分のスタンスは変えず、変わらず、平常心でいつも通りのプレーを心がけていくつもりです」

山田哲人

いつもと違う夏を経験しているのは、プロ野球界だけではない。今年は春夏の甲子園大会も中止になり、各都道府県独自の代替大会や交流試合の開催へと変更された。山田選手は高校時代、強豪校に在籍しながらも地方大会で勝ちきれず、ようやく念願の甲子園の土が踏めたのは高3の夏のことだった。憧れの甲子園に挑戦する機会を奪われた高校球児たちの心中は察するにあまりある。「でも、今までやってきたことが将来無駄になるということはない。なんとか今を耐えて、前を向いて進んでいってほしいと思います」

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