知られざるエンタメビジネスへの投資と海外展開

〜Otakuカルチャーへの投資とは〜

けいたん

海外の知られざるエンタメビジネスを紹介する本連載。今回からはシリーズでグローバル展開しているコンテンツホルダーへインタビューしてまいります。

初回はイベント企画・制作、そして自らもRAB(リアルアキバボーイズ)の演者として活躍中の株式会社アブストリームクリエイションの榊原敬太さん(アーティスト名:けいたん)を迎えて、ヲタクカルチャーへの投資およびグローバル化についてお話をうかがいます。(インタビュアー:肝付信子 For Bridges)

――まずは御社の事業内容について教えてください。

榊原:おもにイベントやCM、企画・制作・クリエイティブや、その一環で動くデジタルクリエイティブのソフトを作っています。また、ダンサー(リアルアキバボーイズやGinyu forcE)やDJのマネジメントもしています。

――御社は個性的なメンバーが多いですよね。

榊原:アブストリームに関しては、これまで尖ったことをやっていた人や、普通じゃない考えを持っている人であることがメンバー共通の特徴です。

――良い作品を作るために、どのような点を重視していますか。

榊原:わたしたちはベンチャーなので、人材への投資が一番大事だと考えています。でもこれがなかなか難しく、これまでも組織づくりで困ったことや悩んだことが多々ありました。しかし類は友を呼ぶではないですが、知り合いが知り合いを呼ぶような形でうまく広がっていきました。仕事をご一緒した会社の方が転職したいというケースもあり、そのような人たちと既存メンバーとうまく組んでいけるような座組みを現在作っております。

――資金はあるものの人材難に苦しむ企業や、コンテンツクリエーションがうまくいかない企業も多々あると思います。今後制作に対する投資が重要なのか?作り手に対する投資が重要なのかどちらでしょうか。

榊原:やはり作り手に対する投資が重要だと思っています。わたしたちがやっていない領域の会社を中心に、現在投資をしています。たとえば、IP(キャラクター等の知的財産)や原作を持つ会社、メディアの会社、そして演出を行う会社などです。演出表現一つとっても自分より高い次元で制作ができる人がたくさんいます。そこと組んで分業化を進めたいと思っています。

また大型のフェスを運営する会社、楽曲制作の会社にも出資をしており、エンターテイメントをぐるっとまとめて、面白いかたちでやることができる組織を作っていきたいです。ホールディングス化して、その傘下でそれぞれがグループ活動できる形にしていく予定です。

――どのような思いで出資を決めているのでしょうか。

榊原:私にとって出資というのは血液を入れるようなもので、たくさん儲けるというよりも今以上に大きな座組みを作っていきたいとの思いがあり、自分では使いきれていないリソースを投下しています。さまざまな会社にいろいろな能力の天才がおり、その人たちと協業できる形を作り上げることで、グループ会社として運営を進めていくことを考えております。

――ガンダムの40周年アルバムの取りまとめからアキスト(アキバストリート:アニソンダンスバトルで昨年度文部科学大臣賞を受賞した)まで、本当に多種多様なさまざまなコンテンツを制作されていますよね。どうやってつくられるのでしょうか。

榊原:0から1にする企画と、すでに1がありそれ以上の数字にふくらませていく企画とでは視点が異なりますが、1以上の企画に対しては、すでにある1に対して何をかけ算したり、割り算したり引き算したり足し算をするのかを、クリエイターベースであったりもしくは企業ベースの視点で素材に応じて考えています。

また0→1の企画は、ひらめきと発想によって生じることが多いです。共通してあるのは、全然関係がないことをしていることにひらめくことが多いです。たとえばトイレに行っている時とか、お風呂に入っている時とか、お酒を飲んでいるときとか。仕事しながら仕事の新しいネタはあまり浮かぶことはないですね。最近ではフェスでライブを見ながらライブとは全然関係ない新しい企画についてひらめきました!

――演者としての立ち位置、あるいはプロデューサー・制作者としての立ち位置をどのように使い分けているのでしょうか?

榊原:気持ち的には全然分かれてはいませんが、演者として体を使う場合には疲労のほうは強いですね。一番きついのは、RABで制作をしながら演者としても出ている時で、精神的にも肉体的にも一番きついです。

――6月にはZepp TokyoでRABのワンマンライブもありました。

榊原:RABのコンテンツ自体は面白いCM素材になると考えており、企業の方から実際にお声がけ頂くこともあります。まだまだできることはあると思うので、興味がある企業にはぜひとも声をかけていただきたいと思っています。

次回は秋葉原、インバウンド、海外ビジネスの展開について伺います。

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