特別講演
「健康にアイデアを」 人と社会と地球をみつめて
「健康にアイデアを」
人と社会と地球をみつめて
山下 舞子
明治ホールディングス株式会社
コーポレートコミュニケーション部長
自然の恵みを持続可能に
明治グループは1916年に創業し、100年以上の歴史を持つ企業です。創業時の精神として「栄養報国」を掲げており、これは当時の言葉でいうと「栄養をもって国に報いる」ということですが、現在の表現でいうと「栄養をもって社会に貢献する」ということになります。SDGs(持続可能な開発目標)という考え方がない時代から、私たち明治グループは事業を通じて社会に貢献することをモットーに、事業活動を展開している企業と言えます。
明治グループの製品を、みなさまもどれか一つは食べたり使用したりしていただいたことがあるのではないでしょうか。ヨーグルトや牛乳、チーズといった乳製品から、チョコレートやグミといったお菓子、赤ちゃん用の粉ミルクなど幅広いラインナップを持つ食品事業と、抗菌薬などを中心とした医薬品事業を展開しています。
「明治」と聞くと、チョコレートやヨーグルトを思い浮かべる方がほとんどだと思いますが、実は抗菌薬やインフルエンザワクチンなどのカテゴリーではシェアナンバーワン(※)の企業でもあります。こういった食や医薬を通じて、みなさまの健やかで豊かな生活に貢献していきたいと考えています。
(※)出典:IQVIA 医薬品市場統計。JPM 2025年3月 MATをもとに作成。市場の範囲は当社の定義による
こういった製品は、食はもちろんのこと、医薬品も自然の恵みをいただきながら製造・販売していることから、私たちの事業は自然の恵みの上に成り立つものであると認識しています。事業を持続可能にしていくためには、そのおおもとの原材料や地球環境が持続可能でなければいけないと考えています。
そこで私たち明治グループは、これから先の100年を見据え、明治らしい健康価値の提供を通じてより持続可能な社会の実現に向けて貢献していきたいと考え、2021年にコーポレートスローガンを「健康にアイデアを」に刷新しました。
人・社会・地球すべての健康を目指して
明治グループは、自然の恵みをいただきながら、ものづくりを続けてきました。だからこそ地球環境が変わりゆく今、人だけが幸せになるのでは足りないと考えています。人だけでなく、社会も地球も、すべてが健康であるようにと考え、明治グループとしてできるアクションを展開していきます。
私たち明治グループが提供する製品やサービスは、もちろん人の健康に資するものが多くあります。しかし、それを受け取っていただくお客様、患者様だけが健康であればよいのではなく、その製品のおおもととなる原材料や、それを生産してくださる方々、その生産地域の環境までも健やかな状態であることが必要と考えています。
健康というと、どうしても「人の心身が健康な状態」をイメージしますが、私たちが考える健康は、「人だけでなく社会や地球のすべてが健康である状態」を指しています。そういったよりよい未来づくりに明治グループとして事業を通じて貢献していきたいと考えています。
カカオ・生乳・感染症の課題解決へ
こうした考え方を世の中のみなさまにも伝えていくことで、生活者のみなさまとも一緒によりよい未来を共創していければと考え、2025年1月から明治グループとして初めてのコーポレートCMの展開を開始しました。
第1弾は、カカオを取り巻く課題に対する明治のアクションを「社会の健康に対する貢献」をテーマに表現しています。第2弾は8月から展開している生乳編です。生乳を取り巻く課題に対する明治のアクションを「地球の健康に対する貢献」をテーマに表現しています。そして10月27日から配信しているのが、「人の健康に対する貢献」をテーマにした医薬編です。
まずカカオについてです。カカオはさまざまな社会課題が懸念されていますが、ここでは「森林破壊」と「カカオ農家の生活の不安定さ」を課題として捉えています。
それに対する明治のアクションとして、「メイジ・カカオ・サポート」というプロジェクトを2006年から実施しています。このプロジェクトでは、森林の再生を目指したカカオやその他植物の植樹活動▽カカオ生産の技術向上のための技術指導の継続▽カカオ農家のコミュニティ支援として子どもたちへの教育や学校教材の提供▽カカオの健康価値についての研究開発、などを行っています。
次は生乳に関してです。生乳は日本国内で生産される原材料のため、その課題もより身近なものになっています。ここでは、牛のゲップや糞尿から出る温室効果ガスによる「地球温暖化への影響」と「不安定な酪農経営」を課題として捉えています。
それに対する明治のアクションは、温室効果ガス削減を目指したエサの提供▽循環型酪農の推進▽カーボンファーミングという土壌改良の取り組み推進、などがあります。また、持続可能な酪農経営のための酪農家支援活動「メイジ・デイリー・アドバイザリー」や、牛乳の栄養についての知識を学んでもらう食育活動を通じて子どもたちの健やかな成長をサポートする、といった活動も展開しています。
そして10月27日から展開している医薬編では、明治グループが人の健康にどう貢献してきたか、どう貢献していきたいかを表現しています。ここでは温暖化による氷河の崩壊などから懸念されている「新興再興感染症の発生」と温暖化に伴う「感染エリアの変化」、それから「医薬品の安定供給」を課題として捉えています。
それに対する明治のアクションは、戦後の医薬品不足に応えるためにお菓子の工場で「抗菌薬」を創ったことから始まり、明治の技術を活かしながら世界の人々の感染症の予防や治療に貢献しています。抗菌薬の素となる「ペニシリン原薬」に関しては、海外生産に頼らない国産化への取り組みを進めています。子どもたちに感染予防に対する授業を実施しながら、健やかな成長につなげる活動も行っています。
こういった活動を展開しながら、明治グループは製品やサービスをみなさまに提供していくことを通じて、すべての人や社会や地球環境が健やかであるよりよい未来づくりに貢献していきたいと考えています。「健康にアイデアを」をスローガンに、明治グループはこれからもより一層活動を強化していきます。
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