「高齢の親の運転、大丈夫かな?」と思ったら考えてみたいこと:朝日新聞デジタル

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「高齢の親の運転、大丈夫かな?」と思ったら考えてみたいこと

住んでいる地域や日常生活を送るうえで、車は欠かせない存在という方は多く、そのため高齢になっても運転を続けるドライバーも増えています。高齢者が元気に自立した生活を送ることは非常に喜ばしい一方、加齢に伴い身体能力や集中力が低下すると交通事故に遭うリスクも高くなっていきます。

9月21日(水)から30日(金)までは秋の全国交通安全運動。

高齢ドライバーを親に持つ世代が「最近気になる親の運転」について語り合いました。

高齢ドライバーやその家族、そして私たちの社会は高齢ドライバーとどう向き合えばいいのでしょう。一緒に考えてみませんか。

参加メンバー

  • 68歳の父は、今も週に6日ほど運転しています。

    みうら学さん

    みうら学 さん

  • 母は83歳。今も病院やスーパーに行く際にハンドルを握っています。

    松原奈緒美さん

    松原奈緒美 さん

  • 母は83歳。遠出をすることはなくなりましたが、近所に車で出かけています。

    飯田美樹さん

    飯田美樹 さん

親の運転は楽しい思い出とともに

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司会 本日は親御さんの運転を考えていきましょう。まずは親御さんと車との思い出をお聞かせください。

画像みうらさん

父は昔から車がすごく好きでした。幼い自分は一緒によく洗車場に行き、車をピカピカにしている父を見ていましたね。雨が降った後には「ワックスをかけたから大丈夫だ」と嬉しそうでした。

昔は父の運転で帰省したり、一緒に釣り堀に行ってニジマスを釣ったり。忘れられないのが、夫婦喧嘩をした翌日、両親が「恋人の聖地」に私を連れてドライブしたこと。南京錠を結ぶ願掛けのスポットです。子ども心に「仲直りしたんだなあ」と感じました(笑)

画像松原さん

私は「車王国」と言われる愛知県で育ったので、子どものころはどこへ行くのも車が当たり前でした。父の運転で、近隣の観光地は行き尽くしたかもしれないくらいです。父は旅程や「しおり」まで作ることがあるくらい家族旅行が大好きでしたから。

車内では家族それぞれが座る位置も決まっていました。母は助手席、私は後部座席。遊びに行くだけでなく日常生活の移動がすべて車で、両親共に運転をしていました。

画像飯田さん

私の場合、車は日常ではなくちょっと特別な存在でした。遊園地に行く時ですとか、わくわくするようなレジャーや旅行の時に乗るものでしたね。

楽しい旅行の帰りなんかは、親の運転に安心しきって私はいつも寝ちゃっていました(笑)。私の年代だと、車って特別でなんだか夢を運んでくれるそんな特別な存在です。

暗い時間帯は見えづらい・・・・・変わってきた親の運転

司会 みなさまありがとうございます。楽しい思い出がある一方、気になるデータがあります。75歳以上の高齢の運転者は75歳未満の運転者と比較して死亡事故が多いといった傾向です。このような背景から、2022年5月、道路交通法が改正され、高齢者の運転免許証の更新制度が変わりました。主なポイントは、実車による運転技能検査やサポートカー限定免許制度の導入などです。

75歳以上高齢運転者による死亡事故件数の推移出典: 警察庁交通局「令和3年における交通事故の発生状況等について」を加工

司会 こちらのデータから見て取れますように、免許人口10万人あたりの75歳以上の高齢の運転者による死亡事故の件数は75歳未満の運転者による死亡事故の件数に比べ、2倍以上も多くなっています。みなさんは最近、親御さんの運転に不安を覚えることはありますか?

画像松原さん

高齢になってきて、夕暮れの時間帯や暗くなってからの運転は「この時間帯は見えづらい」ということもあるそうです。

画像飯田さん

体力に自信がなくなってきているということもあり、正直心配ですね。母は郊外に住んでいて、本人は「車が便利」という認識なので、バスには乗らないんです。

画像みうらさん

私の父も近所にバス停がありますが、なかなか利用しないです。近くにインターチェンジがあり、車が使いやすいことも理由になっているようです。

画像松原さん

母の住んでいるところは、電車やバスの公共交通手段がないところなんです。だから生活する上では車は不可欠で手ばなすのは難しいようです。

司会 やはりみなさん親御さんの運転に不安を覚えながらも、なかなか車を手離すことができない環境にあるようですね。

“安全”につながる「補償運転」

司会 ここで、ぜひ見ていただきたい動画があります。ご自身の経験から交通安全啓発活動に積極的に取り組んでいる俳優 風見しんごさんご出演の動画「交通安全の手紙」です。風見さんは、高齢の父親の運転に不安を感じ、ハンドルを握らせない選択をしました。

動画では高齢ドライバーの方が安全運転を続けるために「補償運転(安全ゆとり運転)」という考え方が紹介されています。

例えば
「夜は周りが見えにくいから運転は昼間だけにしよう」
「雨の日は視界が見えにくいから運転は晴れの日だけにしよう」
「遠出はやめて運転は近所のスーパーと病院だけにしよう」 など
加齢に伴う運転技能の低下を補うために、ご自身の体調や天候、道路状況などを考えて安全に運転するための工夫です。

「補償運転」を意識することで、運転の不安を抱える高齢ドライバーやその家族はもちろん、社会全体に「安全な運転」が広がります。

動画を見たみなさんはどんな感想を抱いたでしょうか。

画像松原さん

「補償運転」という言葉は初めて知りました。高齢ドライバーのマークを見たら「ゆっくり運転してください」という気持ちを込めて、車間距離を保つなど、みんながゆとりをもって運転できるといいですね。

画像飯田さん

「補償運転」の考えは素晴らしいですね。帰ってすぐ親に話してみようと思います。高齢者がこれからも地域で安心して暮らしていけるよう、家族だけでなく社会全体で支えあっていけるといいですね。

画像みうらさん

遠出する時などは父親の代わりに自分が運転するなどして、「補償運転」を一緒に行うため今後も自分にできることを心がけたいです。

JA共済の地域貢献活動「ちいきのきずな」

今回の座談会でも紹介した「JA共済の想い×風見しんごの想い 交通安全の手紙~いつまでも安全運転を続けるために~」と題した交通安全啓発動画はホームページで公開しています。

風見さんは、高齢の父親の運転に不安を感じ、ハンドルを握らせない選択をしました。

その経験をもとに高齢ドライバーが安全運転を続けるために、少しの気配りと思いやり、そして余裕を持って運転してほしいと動画の中で訴えています。

その他にも風見さんの交通安全に対する想いのつまった直筆の手紙もご覧いただけます。

JA共済の想い×風見しんごの想い 交通安全の手紙

またJA共済では「交通安全落語」で笑いながら交通安全の意識を高められる「シルバー世代向け交通安全教室」の開催や自動車のドライビングシミュレーター搭載車両「きずな号」を全国に配置し、巡回型の安全運転診断なども行っています。

取り組みの案内は、JA共済の地域貢献活動「ちいきのきずな」のページで詳しく紹介されています。
https://social.ja-kyosai.or.jp/

ちいきのきずな

JA共済では交通事故のない社会をめざしてこれからもさまざまな交通安全啓発活動に積極的に取り組んでいきます。

車で出かけることも多くなる時期に、いま一度、みなさまの安全について語り合ってみてはいかがでしょう。

監修:一般財団法人 日本交通安全教育普及協会

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