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遺産分割

最終更新日:2021.07.15

産分割協議書の
文例集・ひな形まとめ!
作成時のポイントや注意点も解説

このコンテンツでわかること

  • ■ 遺産分割協議の流れや準備しておく書類がわかる
  • ■ 預貯金や有価証券がある場合の遺産分割協議書の作成方法がわかる
  • ■ 不動産がある場合の遺産分割協議書の作成方法がわかる
  • ■ 相続人に未成年者がいる場合の遺産分割協議書の作成方法がわかる
  • ■ 遺産分割協議書作成時の注意点がわかる

家族が亡くなった後には様々な相続手続きが発生します。葬儀や四十九日法要、初盆などの行事と並行するため大変な時期ですが、相続手続きには期限もあるため、早めの対応が必要です。

主な相続手続きには財産の名義変更や解約などがあり、いずれも名義人の死亡と財産の承継者を明確にした書類を提出しなければなりません。遺言書がない場合は遺産分割協議書を提出しますが、作成する機会が少ないため書き方に迷っておられる人も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、遺産分割協議の流れや遺産分割協議書の作成方法をわかりやすく解説します。提出時に必要な添付書類や遺産分割協議書の文例も紹介しますので、遺言書がない相続手続きの参考にしてください。

遺産分割協議書とは

亡くなった家族が遺言書を残していれば、遺言書の内容に従って遺産を分け合います。しかし遺言書がない場合は遺産分割協議が必要となり、相続人同士で遺産の分け方を話し合います。話し合いがまとまれば遺産分割協議書に内容を記載し、相続人全員の署名・捺印によって相続手続きに使える法律書類になります。

遺産分割協議に期限はありませんが、話し合いがまとまらなければ財産は故人名義のままになり、遺産の活用に支障をきたします。また多くの相続手続きには期限が設定されているため、遺産分割協議は早いタイミングの決着が理想的といえます。

遺産分割とは?しない場合のリスクや遺産分割協議の流れをわかりやすく解説

遺産分割協議の流れ・必要書類

遺産分割協議は事前準備が必要となるため、以下の流れで対応します。

  1. 相続人の確定
  2. 相続財産の調査
  3. 財産目録の作成
  4. 遺産分割協議書の作成

被相続人(亡くなった方)の戸籍謄本は相続人の確定に必要となるため、出生から死亡まで連続しているものが必要です。

遺産分割協議書は相続手続きに必要ですが、各機関(金融機関など)に提出するときは以下の書類も添付してください。

  • 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本

  • 被相続人の住民票除票

  • 相続人全員の戸籍謄本

  • 相続人全員の現在戸籍

  • 相続人全員の印鑑証明書

  • 相続財産がわかる書類(預貯金の残高証明書や不動産の登記事項証明書など)

相続手続きの期限に注意して遺産分割協議を行う

遺産分割協議を行う際は相続手続きの期限に注意しましょう。特に相続放棄と相続税の申告・納税は重要ですが、その期限は以下のとおりです。

  • 相続放棄:相続開始から3カ月以内

  • 相続税の申告及び納税:被相続人の死亡を知った日の翌日から10カ月以内

また遺産分割協議が成立し、所定の手続きが終わらなければ預金口座の解約もできず、不動産については固定資産税なども発生します。遺産分割協議が長期化すると次世代の相続が発生する場合もあるので、なるべく早めに対応しておきましょう。

遺産分割協議書の記入方法【文例集付き】

遺産の分け方がまとまれば遺産分割協議書を作成しますが、誤りや欠落があると相続手続きに使えません。

遺産分割協議書の文例をいくつか紹介しますので、相続人や財産の記入方法などを参考にしてください。特に不動産や銀行口座については曖昧な記載にならないよう注意が必要です。

【ひな形】遺産分割協議書は自分で作れる?作成の流れと提出方法について

相続人や相続財産は家庭ごとに異なりますが、一般的な遺産分割協議書の例としてひな形を以下のリンクからダウンロードできるので、財産の内容や相続人の人数を調整してご活用ください。

[ダウンロード]遺産分割協議書テンプレート(docxファイル 33KB)
[記載例]法務局|遺産分割協議書 PDF

遺産に預貯金や有価証券がある場合の遺産分割協議書の文例

以下の遺産分割協議書は基本的なひな形の一例です。預金口座の記載内容や各相続人の署名・押印の形式などを参考にしてください。

遺産に不動産や自動車がある場合の遺産分割協議書の文例

次の文例は相続財産に不動産がある場合で、地番や家屋番号など第三者が見てもどの不動産なのか特定できるように記載します。自動車についてもナンバーや車台番号など、固有の情報を記載するようにしてください。

相続人に未成年者がいる場合の遺産分割協議書の文例

遺産分割協議は法律行為であり、未成年者は参加できません。

相続人に未成年者がいる場合は家庭裁判所に申し立て、特別代理人を選任して遺産分割協議を行います。未成年者がいる場合の遺産分割協議書の文例は以下のようになります。

葬式費用や債務がある場合の遺産分割協議書の文例

なお、遺産分割協議書で債務(借金)の負担割合を指定しても特に問題はありませんが、債権者には主張できないので注意してください。

相続人同士が借金の負担割合に合意した場合でも、債権者に対する法的効力はないので、弁済(返済)を請求されたときは法定相続分に応じた支払い義務が生じます。

長男の弁済が滞った場合、債権者は次男に弁済請求するケースもあるため、債務の負担割合を決めるときは、各相続人の支払能力も考慮しておく必要があるでしょう。

ただし、債権者の合意があれば、特定の相続人だけで債務を負担(債務引受といいます)することもできます。債権者が応じてくれる可能性は高くありませんが、借金の返済能力に問題がある相続人がいれば、交渉してみる価値はあるでしょう。

名義預金がある場合の遺産分割協議書の文例

名義預金とは、名義人と実質的な預金者が異なる預貯金(預貯金口座)を指しています。

親が子供名義の預金口座を開設し、自分のお金を預けている例はよくありますが、将来は本人に渡すつもりであっても、そのまま亡くなると親の相続財産となります。

また、収入がない人(仕事をしていない配偶者など)の預金口座に高額な残高があったときも、名義人本人の財産ではなく、実質的な預金者の財産とみなされます。

名義預金と気付かずに遺産分割から漏らした場合、後で判明すると遺産分割協議のやり直しになるので注意してください。また、名義預金を漏らしたまま相続税申告すると、過少申告のペナルティが科されてしまうリスクもあります。

税務調査の対象にもなりやすい財産なので、名義預金も必ず遺産分割協議書に記載しておきましょう。

遺産分割協議書が無効になってしまうケース

時間と労力をかけて遺産分割協議書を作成しても、内容に誤りや欠落があると無効になってしまいます。遺産分割協議を行う場合、また遺産分割協議書を作成する場合は、次の点に注意してください。

遺言書が発見された場合

遺産分割の協議中、または協議書作成後に遺言書が発見されるケースもあります。遺言書が法的に有効であれば遺言内容に従うため、遺産分割協議書は無効となります。

相続人全員で遺産分割協議しなかった場合

戸籍調査によって被相続人の隠し子(非嫡出子)が発覚する場合もありますが、認知されていれば第1順位の法定相続人になります。

被相続人に離婚歴があり、前妻の子がいる場合もその子は法定相続人になるため、必ず遺産分割協議に参加しなければなりません。相続人全員が参加した遺産分割協議でなければ無効になるので注意してください。

判断力の衰えた相続人に成年後見人が設定されていない場合

認知症の発症などにより判断力の衰えた相続人がいる場合、代理人として成年後見人を設定して遺産分割協議を行います。成年後見人が設定されていない状態での遺産分割は、本人にとって不利になる可能性があるため無効となります。

遺産分割協議書作成時によくある質問

作成した遺産分割協議書が数枚にわたる場合など、作成時には様々な疑問も浮かびます。遺産分割協議書を作成する際によくある質問をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

遺産分割協議書はパソコンでも作成できる?

パソコンやワープロによる作成も可能です。ただし、後日のトラブルに発展しないよう署名は自書をおすすめします。

遺産分割協議書が複数枚あるときはどうやって綴じる?

ホチキス綴じで問題ありませんが、改ざん防止のため上から製本テープを貼り、用紙との境目に相続人全員の割印を押印してください。また見開きにした状態でページ同士にまたがるよう、相続人全員の割印を押印しておくとよいでしょう。

認印を使うと遺産分割協議書は無効になる?

法律上は実印を押印するようになっていないため、認印でも無効にはなりませんが、各種相続手続きでは遺産分割協議書と印鑑証明書の提出を求められるため、実印を押印しておくべきでしょう。

署名や押印は必ずしないとだめ?

遺産分割協議書に署名・押印がない場合、銀行等の相続手続きで差し戻される可能性があります。また全員の合意があった証として署名・押印があれば、将来のトラブルにも対抗できます。

税負担の軽減措置を使う際にも署名・押印が必要になる場合もあるため、自書による署名と実印の押印は必ずしておきましょう。

遺産分割協議書に割印・契印は必要?押し方や修正方法について

遺産分割協議書は一部作成すればよい?

各相続人が相続手続きを開始するため、相続人の人数分が必要になります。何も相続しなかった人でも一部を保管するようにしてください。

遺産分割協議書が財産ごとに分かれていても問題ない?

不動産用や預貯金用の遺産分割協議書など、分割の決まった財産から随時作成も可能です。ただし、相続人やその他の合意事項が協議書ごとに相違していないか、厳重にチェックしてください。

まとめ

遺産分割協議書の作成はそれほど難しくありませんが、日常的に扱う書類ではないため書き出しから躓いてしまうケースもあるようです。また遺産分割協議には相続人同士の協力も必要であり、何度もやり直すわけにはいきません。

遺産の内容によっては相続人の生活も一変してしまうため、責任の重さから最終決定が出せないという方もおられます。

遺産分割協議や遺産分割協議書の作成に不安がある場合、専門家への相談が解決への近道になります。弁護士や司法書士、行政書士など相続の専門家であれば、相続人同士では見落としがちな項目にも気付いてくれます。

相続税が気になる場合は相続に強い税理士への相談がおすすめであり、次回の相続のことも想定した分割方法を提案してくれるでしょう。

税理士 桑原 弾
  • この記事の監修者

  • 税理士 桑原 弾

昭和55年生まれ、兵庫県出身。
大学卒業後、税務署に就職し国税専門官として税務調査に従事。税理士としても10年を超えるキャリアを積み、現在は「相続に精通した知識」と「元国税調査官としての経験」の両輪を活かして相続税申告を実践している。

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【出典元】
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