愛するふたりの間に流れる時間。それはかけがえのないものであり、儚くも美しい。 ヴァシュロン・コンスタンタンのタイムピースは、そんな特別な時間を可視化するためにある。

スイス時計文化は、ジュネーブで花開いた。隣国フランスから移住してきた時計師たちから最先端の技術を学ぶ一方で、伝統的な地場産業であった金細工の技術を融合させることで美しい時計を製造するようになった。

当時のジュネーブの時計師は、光溢れる屋根裏部屋(キャビネット)を仕事部屋にしていたことから「キャビノティエ」と呼ばれた。彼らは優れた職人でありながら、数学や物理、天文学に精通した知識人としても尊敬を集める存在だった。

ジャン=マルク・ヴァシュロンもまた、キャビノティエのひとりであり、1755年につくった工房がヴァシュロン・コンスタンタンの起源となる。そして3代目のジャック・バルテルミー・ヴァシュロンの時代になると、ビジネス拡大のために商才にたけたフランソワ・コンスタンタンを招聘し、1819年の4月1日に「ヴァシュロン&コンスタンタン社」を設立する。

ジャック=バルテルミー・ヴァシュロンは、時計学校をつくって時計師育成に励んだ。しかし優秀な時計師であっても、手作業によるパーツ製造では品質にばらつきが生じてしまう。そこで工作機械である「パンタグラフ式自動旋盤」を導入。この工作機械を利用することでパーツの規格化を進め、量産体制を確立する。つまり時計産業の自動化を世界で初めて確立したのは、ヴァシュロン・コンスタンタンだといわれている。

多くの偉人から愛され、そしてさまざまな複雑機構の時計を開発してきたヴァシュロン・コンスタンタンは、現存するジュネーブ最古の時計メゾンである。ジュネーブの伝統的な時計製造技術を継承していることを示す公的な品質認証「ジュネーブ・シール」を取得することで、この地で受け継がれる時計の伝統と文化を守っている。そして1950年代の優美なスタイルを継承する「パトリモニー」とシャープな造形美を持つ「トラディショナル」というふたつのドレスウォッチたちを通じて、世界中の人々の大切な時間を演出してきた。

シンプルな機構もよいのだが、メンズタイムピースであれば名門マニュファクチュールらしいメカニズムを楽しむのもいいだろう。そしてレディスタイムピースは、ジュネーブ伝統の装飾技法を愛でたい。今回紹介するすべてのモデルは、自社製の機械式ムーブメントを搭載しているので、定期的にメンテナンスを行えばいつまでも正確に時を刻んでくれる。それはまさしく、永遠の愛の象徴となるだろう。

大切なイベントも何気ない日常も、美しい花とヴァシュロン・コンスタンタンのペアウォッチがあれば、それだけで特別なものとなるだろう。さあ、新しい時計と楽しい時間を刻もう。

優美なフォルムのパトリモニー

“遺産”を意味する「パトリモニー」コレクションは、20世紀中期のドレスウォッチを手本にして生まれた。特徴は柔らかくカーブするケースとダイヤル。その優しい表情は、まさにジュネーブのキャビノティエたちが得意とした伝統的な時計スタイルそのものであり、ヴァシュロン・コンスタンタンらしい時計に仕上がっている。
特に印象的なのがダイヤルまわり。すらっと長い針はバトン型と呼ばれるもので、繊細な雰囲気をつくる。そして楔形やバータイプのインデックスも長めにデザインしている。ミニッツ表示は丸いドットをきれいに並べたもの。時計の細部まで優雅さに満ちており、美しい時を刻んでくれるのだ。

特別な時を彩る、ブルーのパトリモニー

柔らかなカーブを描くケースやダイヤルに、繊細な針を合わせて柔和な表情をつくる「パトリモニー」。シンプルゆえにダイヤルの表情には工夫があり、特にブルーの発色が美しい。時計とカラーでリンクコーディネイトを楽しむのは、大人のカップルらしいリッチな遊びとなるだろう。テーブルの上に飾った3本のバラは、「永遠の愛を誓う」というメッセージ。長い時間をともにしてきたふたりだからこそ、記念日を大切にする。そこには美しいヴァシュロン・コンスタンタンの時計がよく似合うのだ。

赤み弱調整

パトリモニー・オートマティック(写真左)
柔らかにカーブするダイヤルに、ディープブルーのグラデーション加工を取り入れ、全体的にシックなトーンにまとめた。存在感のあるケースサイズにベゼルダイヤモンドの華やぎを加え、主張ある腕元が完成する。
自動巻き、18KWGケース、径36.5㎜。¥5,236,000

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パトリモニー・レトログラード・デイ/デイト(写真右)
ダイヤルの上半分を覆うのは日付表示で、その下には曜日表示も備える。どちらも終点まで針が到達すると素早く始点に戻るレトログラード機構となっており、時の流れを立体的に感じさせる楽しい時計になっている。
自動巻き、18KPGケース、径42.5㎜。¥7,084,000

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洗練の美を楽しむ「トラディショナル」

工業化による製造技術の向上が進んだ20世紀初頭は、効率を考えたシンプルな形状に芸術性を融合した「アールデコ」というデザイン様式が生まれた。同時代に本格的な製造が始まった腕時計は、このアールデコの影響を強く受けており、ヴァシュロン・コンスタンタンでは「トラディショナル」にて、この時代の美しいデザインを継承している。
ケースサイドを直線にデザインし、ダイヤルもフラットでミニッツトラックはレイルウェイ模様。そして針はドーフィン型でシャープに見せることで、モダンで洗練されたムードをつくる。その一方でケースバック側にはコインエッジと呼ばれる刻み模様を入れるなど、シャープさのなかに、柔らかなディテールを巧みに融合させているのが特徴だ。

普段着の休日に美しい時間を作る

230925ヴァシュロン・コンスタンタン_A

シャープでキレのあるケースや針のデザインが特徴の「トラディショナル」。機能的だが色気のあるカレンダー機構や小ぶりで華やかなのに本格派のレディスウォッチは、普遍的な魅力を持っているので、何気ない毎日を輝かせてくれるだろう。オレンジ色のガーベラの花言葉は「冒険心」。満ち足りた日々の中に、ヴァシュロン・コンスタンタンのラグジュアリーなドレスウォッチを取り入れる。それは気の置けないふたりの時間に、ちょっとしたアクセントを加えてくれることだろう。

230925ヴァシュロン・コンスタンタン_B2

トラディショナル・マニュアルワインディング(写真左)
光によって色彩を変えるマザーオブパールをダイヤル素材に使用した優雅なモデルだが、ノンデイトで秒針もないというストイックな機構のお陰で、小ぶりなジュエリーウォッチでありながら辛口な雰囲気も加わる。
手巻き、18KPGケース、径33㎜。¥4,224,000

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トラディショナル・コンプリートカレンダー(写真右)
曜日表示と月表示は小窓式だが、日付表示は針式。さらにムーンフェイズ表示も備える実用的なカレンダーウォッチ。各表示のレイアウトには独自性があり、マニュファクチュールメゾンらしい上質な個性を楽しめる時計だ。
自動巻き、18KPGケース、径41㎜。¥6,512,000

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忙しい日々を送っていると、時間はあっという間に過ぎ去ってしまう。しかしそれでは味気ない人生になってしまう。時間を大切にしたいと考えるなら、時間の価値を高めるしかないだろう。
ふたりで過ごす時間には、もっと特別な価値がある。そんな時間を意味あるものにするなら、流れる時を可視化する腕時計にもこだわりたい。
ヴァシュロン・コンスタンタンのタイムピースは、美しい時間をつくるために存在している。この時計たちに、ふたりの美しい思い出を刻んでいくことで、一生の宝物となるのだ。

ヴァシュロン・コンスタンタンブランドサイト

このコンテンツは雑誌「GOETHE」2023年11月号を再編集したものです。