ともに兵庫県神戸市に生まれ、青春時代を過ごした三田浩一さん、明子さんご夫妻。結婚後は神奈川県に居を構えて半世紀を過ごしたが、幼少期からの思い出の詰まった実家に再び住まうという選択をする。生まれ変わった実家で快適な時間を過ごすご夫妻と、リフォームを担当した新築そっくりさんのセールスエンジニア(SE)木谷英雄さんを訪ねた。

築80年超の長屋をバリアフリー空間に

リビングでくつろぐ三田さん夫妻

――リフォームを考えたきっかけについて教えてください。

三田浩一さん(以下浩一さん) 阪神・淡路大震災や東日本大震災、今回の能登半島地震など日本では大きな災害が度々起こります。私たち夫婦は結婚してから50年以上、神奈川県に居を構えて暮らしていましたが、東京近郊で大きな地震などの災害が起きた時に、生まれ育った神戸に拠点があったら安心だねと、前々から話していました。 この家は、阪神・淡路大震災当時は空き家でした。壁が一部崩れたり柱が傾いたりはしたのですが、この一帯は倒壊を免れました。古く、使い勝手も良くなく、誰かが住む予定もなかったのですが、生まれ育った実家は手放しがたく、定期的に家を開け、風を通しに神戸に帰ってきていました。

三田明子さん(以下明子さん) 阪神・淡路大震災の時、母が1人で暮らしていた私の実家は、全壊しました。幸いけがなどはありませんでしたが、避難所生活を経て仮設住宅、公営住宅、そして実家の建て直しに至りました。その家も今は無くなり、私も育ったのが神戸市内なので、もう一度神戸で暮らしたいと思い、この家のリフォームを決めたんです。実家のご近所や知り合いにも住友不動産の家が多くあったため、『家のことでお世話になるなら住友不動産さん』というイメージは以前から持っていました。

限られた空間を明るく広く快適に

三田さんご夫妻と新築そっくりさんのセールスエンジニア(SE)木谷英雄さん
(右から)木谷英雄さん(住友不動産 新築そっくりさん事業本部)、三田浩一さん、明子さん

――リフォームのポイントについて教えてください。

木谷英雄さん(以下木谷さん) 築80年を超える家ですので、老朽化が著しく、ご高齢のご夫婦にいかに安心して暮らしていただけるかが課題でした。40㎡という限られた空間だったため、全ての居室につながりを持たせて広々と使えるように、段差の多かった家をできる限りバリアフリーにしています。また、壁の高断熱化、吹き抜け空間と天窓などによる採光にも工夫し、広々と明るく、快適に暮らせる空間を意識しました。もちろん、基礎や耐力壁を計画して安全性と耐久性も高めました。
※地震や風などの横からの力に抵抗する能力を持った壁

リフォーム前の三田さん宅
リフォーム前の外観(左)と内観(右)の様子

浩一さん 私が子どもの頃、この家は夏蒸し暑く、冬はとても寒かったんです。今では信じられないかもしれませんが、冬には湯のみに残っていたお茶が凍ったほどでした。今回リフォームをするにあたって、壁をはがした際に、戦争に行った父が残したであろう短歌が出てきたり、天井に埋まっていた梁(はり)が今では到底ないような国産材の立派なものであったり、色々な発見がありました。

思い出の写真を見る三田さんご夫妻
古い写真を眺めながら実家の思い出を語るお二人(左)。昔の家で結婚後まもない夫婦と家族(右)
リフォームを終えた三田さん宅

明子さん 埋まっていた古い梁を表に出して吹き抜け部分に使うことで、今風の新しい部屋でありながら、アンティークのものがなじむ空間が気に入っています。母が実家で大切に使っていた棚やこの家にあった古いタンスも塗り直してこちらの家で使い続けることにしました。

生まれ変わった空間で2人の時間を楽しむ

リビングでくつろぐ三田さんご夫妻
天井に埋まっていた貴重な国産材の立派な梁

――生まれ変わった大切なご実家はいかがですか

浩一さん あれだけ古く、娘も近寄らなかったこの家が、建て替えではなくリフォームで、ここまで明るく広々とした空間に生まれ変わるとは、やはり匠(たくみ)の技だなと感心しています。この家に来ることのなかった娘も、今度は友人を連れてきたいなどと言っていて、私たちもうれしいです。生まれ育った場所なのでお向かいには幼なじみが住んでいたりもします。懐かしい思い出話に花を咲かせながら、ゆったりとした新たな時間を楽しみたいですね。

木谷さん そのように言ってくださって、手がけたかいがありました。お母様と過ごした思い入れのある家、大震災でも倒壊を免れた家でもあるので、その思い出を随所に残せたのも良かったと思っています。奥様のお母様は絵を描く方だったそうで、その絵を保管するためのロフトも有効な空間になりました。

明子さん 天窓から差し込む日の光は、時間ごとに移動し、午後には仏壇を照らしてくれるんです。家を守ってきてくれた夫の母が大切にしてきたもの、私の母が家に残していたものや描いたたくさんの絵とともに過ごせる家になったことをうれしく思っています。こちらでの生活を楽しみながら、充実させていければと思っています。

選ばれ続ける「新築そっくりさん」

「新築そっくりさん」は、住友不動産の手掛けるリフォーム事業。事業開始は1996年、累計受注棟数は17万棟を超え、リフォームと併せて耐震・制震補強や断熱工事を実施する。築年数が経過し、機能や快適性が低下した古い家を建て替えることなく、家族の命や健康を守る快適な家にすることが可能。 ※2024年1月末現在

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