ゆくゆくは実家の敷地で暮らすことを検討しながら、結婚後、近くのアパートに暮らしていた宮川公太さん・美佳さんご夫妻。 熊本地震により実家の修繕が必要になったこと、お子さんが増えてアパートが手狭になったことなどから、築65年の実家をまるごとリフォームし、3世代同居を開始することに。それぞれの生活空間を大切にした間取り変更で生まれ変わった住まいを、リフォームを担当した「新築そっくりさん」のセールスエンジニア(SE)の笹原尚吾さんと訪ねた。
熊本地震をきっかけに進んだリフォーム計画
――リフォームを検討した理由、経緯について教えてください。
公太さん リフォームを行う前は、この近くのアパートに住んでいました。2016年4月に起きた熊本地震の際、実家の玄関のドアにひびが入ってドアがずれ、棟瓦が落ちてソーラーパネルが使えなくなったので、リフォームの必要がありそうだと両親から聞きました。もともと、いずれは帰って両親の近くで暮らす予定でいましたが、地震をきっかけに話が具体的になっていった感じです。
美佳さん 幸いこのあたりは、それほど大きな被害もなく、家族もみな無事だったのですが、彼の実家は直さなければいけないねと話していたんです。当時小学生だった長女は、少し離れた小学校へ通っており、車で送迎していました。実家からであれば歩いて通えるということもあり、そのほうがいいよねと。子どもも増えてアパートは少し手狭でしたし。私たちは共働きなので、子どもたちが病気をした時など両親と一緒に暮らしているほうが安心だと考えたことも大きかったです。
――新たに家を建てるという選択ではなく、リフォームを選んだ理由はなんだったのでしょうか。
公太さん 敷地内に新たに家を建てようという計画もありましたが、土地を調査してもらった際、そこに水道を引くのが難しいということがわかりました。もともと両親が住友不動産のイベント「住まいの大リフォーム博」でSEの笹原さんと出会っていたこともあり、結果「新築そっくりさん」でのリフォームに落ち着きました。リフォームにあたっては友人の家や展示場も見てまわり、自分たちの暮らしのイメージをふくらませていきました。外観のイメージは黒っぽくしたいという私の希望はありましたが、2階の使い勝手は、妻が考えて今のような形になりました。
美佳さん 1階の両親が暮らすスペースは、もともとの和の雰囲気を生かし、2階の私たち夫婦と子どもたちが過ごすスペースは、全く異なる洋風の内装になっています。リフォームではありますが、一棟まるごとのフルリフォームなので私たちの好きな家を建てるイメージで楽しみながら検討を進めました。収納が多く片付けやすいこと、アパートとは違ってたくさんの洗濯物や布団を思い切り干せることは、気持ちいいですね。
築60年以上の実家を快適で人が集まる空間に
――リフォーム前の家には、どんなお悩みがありましたか。
公太さん リフォーム当時に築65年だった家は、何度かリフォームや増築をしていました。古くからの日本家屋の造りで、冬は実家に戻るとアパートと比較してめちゃくちゃ寒いという印象がありました。
美佳さん あとは階段がとても急でしたね。子どもたちが上り下りするのを怖がるほど。
――リフォームのポイントについて教えてください。
笹原さん 生活時間帯やスタイルが異なる3世代が一つ屋根の下で暮らすことを考慮して、心地よい距離感で暮らすことのできる間取りを第一にご提案しました。また、山から吹く風の影響で、この辺りは冬の寒さが厳しいため、寒さ対策としてしっかりと断熱工事を施すことでエネルギー効率もよくなっています。
公太さん 玄関を上がったところからは全てバリアフリーにリフォームし、新たに断熱材も入れてもらったので、熱効率はかなり良くなったと感じています。
美佳さん 2階のスペースは廊下をなくし、全てリビングと一体になるような造りにしてもらいました。そのため、キッチンにいても子どもたちの様子が見られるので安心ですね。別室に子ども部屋も作ったのですが、子どもたちは宿題も勉強もリビングでしています。
公太さん 子どもが中学の部活動でバレーボールをやっていて、試合や大会の後などにはチームメートが親子で集まって盛り上がります。反省会と称したご飯会なのですが、リフォームの後は、この家に集まることも多くなりました。妻がご飯を作ってくれたり、皆で持ち寄ったりして毎回ワイワイと楽しいですね。
美佳さん リフォームしてからは、子どもたちがよく友人を連れてくるようにもなりました。学校以外の友達付き合い、ふれ合いも大切だと考えているので、うれしく思っています。
温かい思い出はそのまま住み継いでいく我が家に
――現在築70年になる家の好きなところ、残せて良かった点について教えてください。
美佳さん 1階は基本的には両親の生活スペースですが、リビングと仏間がつながっており、引き戸を開けておくととても広い空間になります。親戚が集まるときにも、子どもたちは走り回って楽しそうに遊んでいます。
公太さん 古い柱や梁(はり)を残せているのもいいなと思っています。SEの笹原さんからは、この家の柱や梁に使われている木は、全て熊本県産の松や杉で、現在では手に入らないような立派なものだと聞きました。また両親にとっては、長く住み慣れていて、親戚も集まる我が家なので、空間を大きく変更することなく快適に過ごせるようにできたのは良かったと思っています。
笹原さん これだけ大きくて立派な国産材、しかも県産の材木はなかなかないので、できるだけ生かすように工夫しました。昔の家のいいところを残し、今の家でも使っていけるのは、リフォームならではの魅力だと思っています。
美佳さん 柱の一部には、夫と夫の姉たちの成長の証しとして日付と身長が記録されているんです。そんな思い出が詰まった実家は、やはり建て替えではなくリフォームという形で残せて良かったと感じています。両親は、子どもたちがいてにぎやかになったことを喜んでくれているため、とてもありがたく感じています。
公太さん ゆくゆくは今両親がやっている畑を手伝って、仕事をしながら野菜なども作れたらいいなと思っています。水が豊かで農作物のおいしいこの地で、のびのびと育つ子どもたちの成長を見守っていきたいですね。
「新築そっくりさん」は、住友不動産の手掛けるリフォーム事業。事業開始は1996年、累計受注棟数は17万棟※を超え、リフォームと併せて耐震・制震補強や断熱工事を実施する。築年数が経過し、機能や快適性が低下した古い家を建て替えることなく、家族の命や健康を守る快適な家にすることが可能。 ※2024年1月末現在