2024年8月、シンガポールのルミネのグローバル旗艦店で福井県の「ものづくり」を発信するPOP UP実施
私たちはこれまでレディス、メンズともに日本の最新ファッションをキュレーションし、多様な価値観をお客さまにお届けしてまいりました。2024年8月には福井県とタッグを組み、シンガポールにオープンしたグローバル旗艦店でのPOP UP第1弾として「FUKUI UPDATED CRAFTS STAND」と称し、福井の「ものづくり」を世界に発信。ルミネのスタッフたちが現地を訪れ、ともに学び、考え、実際に体験することで、これまで知らなかった魅力をお届けしました。今回は、POP UPに関わってくださった福井のみなさま、そしてルミネシンガポールのスタッフにお話を伺いました。
実際に手にとって職人のこだわりを感じてほしい
長田泉/長田製紙所 和紙職人
1909年創業の越前和紙工房、長田製紙所の紙漉き職人。代々伝わる技法を継承し、和紙製品の開発にも携わる。ルミネシンガポールの展開では、越前和紙のアクセサリーブランド「YURAGU」を販売し、和紙の魅力を発信。
越前和紙の歴史は1500年以上といわれており、その美しさと丈夫さで、古くから最高品質の和紙として知られてきました。日本の和紙産地のなかでも最も規模が大きく、職人の数も多い地域。日々、さまざまな職人たちと刺激を受け合いながらものづくりができる環境は、作り手としても大変恵まれているなと感じています。また、越前和紙は種類の豊富さもその特徴のひとつ。襖紙や壁紙、木版画用紙、色紙、便せん、はがき、名刺のほか、最近では宇宙滞在用被服に採用されたり、収蔵品の修復に用いられたりなど「用紙」の枠にとどまらない素材としてもアップデートを続けています。
長田製紙所では、2022年に越前和紙のアクセサリーブランド「YURAGU」を立ち上げました。和紙原料をぽとっと落として模様を生む独自技法を活かし、手漉きならではの風合いや軽さを活かしたイヤリングやピアス、ブローチを展開。煮染めによる奥行きのある色合いや、砂やコーヒーの粉を練り込んだ独特の質感も特徴のひとつです。
ルミネシンガポールと福井県がコラボレーションした今回の企画は、海外のみなさまに私たちのものづくりを紹介できる貴重な機会。私たちにとっても新たなインスピレーションが生まれることに大きな期待を寄せています。特に普段の生活のなかで和紙に触れ合う機会が少ない若い世代の方に、商品を見て触れていただくことで、越前和紙の新たな可能性を感じていただけたのではと思っています。
福井のものづくりが世界にはばたくきっかけに
新山 直広/TSUGI LLC.代表/クリエイティブディレクター
「福井を創造的な地域にする」をビジョンに 、創造的な地域づくりを実践するクリエイティブカンパニーTSUGI LLC.代表。「FUKUI UPDATED CRAFTS STAND」の商品選定やグラフィックデザインに携わり福井のものづくりの魅力を発信する。
全国各地にさまざまな産地があるなかで、福井のものづくりは「鑑賞のための美術品」ではなく「暮らしのための道具」として、時代にあわせて技術革新を繰り返し、外からのモノを柔軟に受け入れる風土が根づいてきました。私たちTSUGIの拠点である福井県鯖江市は、眼鏡や漆器、和紙など7つの産業が半径 10 キロ圏内に集まる、ものづくり産業の集積地。職人たちとデザイナーとの距離も近く、現在の暮らしに合わせてアップデートした商品が続々と誕生しています。
私たちはローカルクリエイティブカンパニーとして、自分たち自身がデザインするだけでなく、販路を作りお客さまに届けるところまで携わりたいという思いから『SAVA!STORE』というスーヴェニアショップを運営しています。さらに鯖江市、越前市、越前町では、普段はなかなか入ることのできない工房や工場を見学できる国内最大規模のオープンファクトリーイベント『RENEW』を開催。福井のものづくりの魅力を県内外に発信し、これまで工芸になじみのなかった若い世代からも注目を集めています。
今回、福井のものづくりがルミネのグローバルな視点で再編集され、シンガポールのみなさんに知っていただけたことにとてもワクワクしています!国を越えたお客さまからの生の声は、今後の新たな商品開発のヒントにもなりました。今後も、ものづくりを通してシンガポールと福井がより身近になるような関係性を築いていきたいですね。
ルミネの新たな旗艦店が日本と世界との架け橋に
宮脇 奈緒/LUMINE SINGAPORE PTE.LTD.ディレクター
2004年株式会社ルミネ入社、横浜店、本社業態マネジメント部を経て、2015年よりシンガポール赴任、LUMINE SINGAPORE PTE.LTD.の立ち上げに携わった後、一度帰国。2022年再度渡星し、同年に同社ディレクターに就任。
ルミネシンガポールは、現地で働く皆さまへ新たな価値観を提供する場所として2017年に誕生しました。心地よいライフスタイルを求めているシンガポールの人々にとって、独自性のあるデザインや着心地、縫製の良さ、染色の技術や耐久性など日本ブランドへの信頼は厚く、お気に入りブランドを求めにいらっしゃるお客さまも多数おられます。2024年8月、ルミネシンガポールは新たに、シンガポールの中心に位置する「ラッフルズシティ・ショッピングセンター」に日本のファッションやカルチャーを発信する情報発信拠点としてグローバル旗艦店をオープン。そのお披露目となる晴れやかな機会に、福井とのご縁が生まれました。
福井は京都と金沢を結ぶ中継地点として、古くからさまざまな工芸技術が栄えた地。“伝統的なものづくり”というイメージが先行していましたが、鯖江の眼鏡やアクセサリーなど現代にアップデートされたものづくりは、ファッションにも取り入れやすいアイテムが数多くあることを知りました。長きに渡り発展してきた技術や、ものづくりが育ってきた背景や歴史、福井の土地そのものが持つストーリーは、海外の方にとっても生活に新しい視点を与えてくれたと感じました。アジアのハブとしてシンガポールのみならず、海外からも多くのお客さまが訪れてくださり、福井県はもちろん、日本のものづくりに対して、我々も気づかなかったフィードバックをいただくことができました。
福井で体験したリアルな感動をお客さまにお届け
グラディス(左)LUMINE SINGAPORE PTE.LTD.マーケティングエグゼクティブ
シンガポールのお客さまに喜ばれるPR方法を考え、店舗のSNS等での発信に活かす。イベントやワークショップなども担当
ジュリア(右)LUMINE SINGAPORE PTE.LTD.アシスタントマネージャー
2018年ルミネシンガポール社入社。現在、ルミネシンガポールの副店長として、多くの顧客さまを持ち、お客さまの好みに合わせた提案が得意。
今回のポップアップ・コラボレーションでは、伝統と革新が融合した商品を生み出す職人たちの姿勢にスポットライトを当て、シンガポールにいながらにして福井のまちやものづくりを感じられるようアピールしました。例えば鯖江の眼鏡もそのひとつ。何百もの工程を経て誕生する眼鏡の細部へのこだわりや受け継がれてきた職人技は、多くのシンガポールのお客さまを魅了し、好感触を得ることができました。福井がいかに高品質でスタイリッシュなものづくりを可能にしているか、その背景にある歴史や思いを伝えることで、多くのお客さまからの注目を集められたと思っています。(グラディス)
感度の高いシンガポールの女性にとって、日本の製品は品質が高く、落ち着いたデザインでありながらほかにはないユニークなものが多いと定評があります。デザインに加え、手仕事の細やかさや生地の美しさについても高い評価をいただくことが多いですね。 今回の企画に先立ち、私たちは福井のさまざまなものづくりの現場を訪れましたが、なかでも印象的だったのは越前和紙の工房です。その美しさはもちろんのこと、どの作り手も自分たちのものづくりに誇りを持ち、お客さまに満足してもらうため最高の品質を追い求める姿勢に感銘を受けました。また、彼らが作るひとつひとつの商品に興味深いストーリーがあることも印象的でした。私たちが福井で見て聞いて感じたことを、シンガポールの多くのお客さまにお届けすることができ、うれしく思います。(ジュリア)
ルミネのグローバル構想
株式会社ルミネは「グローバル&サステナブル」をこれからの10年に向けたビジョンに掲げ、未来に向け、日本から世界へ、世界から日本ヘ、両方の切り口で、ルミネ独自の視点で新たなライフバリューを提案します。2024年8月26日、シンガポールに世界への情報発信拠点としてグローバル旗艦店をオープン。2025年1月現在、ルミネの海外拠点は、シンガポール、インドネシア(ジャカルタ)の2店。
ルミネシンガポール
2024年8月26日、シンガポール中心部の複合施設ラッフルズシティシンガポールのグランドフロアにオープン。ルミネシンガポールは、ルミネ100%出資会社「LUMINE SINGAPORE PTE. LTD.」が運営しています。
ルミネジャカルタ
2024年7月9日、インドネシア南ジャカルタの先進的な商業施設アシュタディストリクト8のグランドフロアにリニューアルオープン。