1979年からの長い歴史を持つソニー生命カップ全国レディーステニス大会。アマチュア女子テニスの大会としては最高峰に位置づけられている。この歴史ある大会にソニー生命は2002年から協賛している。今年も全国決勝大会を目指し、6月下旬から都道府県大会での熱戦が始まる。2024年までにのべ46万人が出場し、数々の感動とドラマを生んだ大会の魅力とは? 2024年の第46回全国決勝大会で、2年ぶり14回目の優勝を果たした東京チームと、準優勝・沖縄チームの「No.1ペア」が参加した座談会から探る。

No.1ペア同士、ファイナルセットの大熱戦

ソニー生命カップ全国レディーステニス大会は、25歳以上の女性が対象で、ダブルスによる試合だ。各都道府県大会の上位3組が代表チームとして、全国決勝大会に出場。トーナメント方式の団体戦で頂点を目指す。

第46回大会は、2024年11月12日から14日まで有明テニスの森公園(東京都江東区)で開催された。会場は「テニスの聖地」と呼ばれ、2021年夏に東京で開かれた世界のスポーツの祭典でも使用された国内でも有数の競技施設。東京と沖縄の決勝では、都・県大会で優勝したNo.1ペア、後藤朋子さん・宮下華子さん(東京)、宮城李奈さん・新垣貴実子さん(沖縄)が第1ゲームで対戦した。4人はいずれも、テニス仲間の先輩から本大会への参加を勧められたという。宮城さんと新垣さんは、25歳になったのを機にエントリーしたそうだ。

No.1ペアによる試合はファイナルセット(10ポイントマッチタイブレーク方式)の末、沖縄が制した。続くNo.2、No.3ペアの対戦では、東京が勝利し、覇者となった。

大熱戦から7カ月――。今回、4人をオンラインで結び、試合を振り返り、ペアの絆や大会を支えてくれた人たち、テニスへの思いをたっぷり語り合ってもらった。

ソニー生命カップ第46回全国レディーステニス大会に出場した東京(右)と沖縄のNo.1ペア
ソニー生命カップ第46回全国レディーステニス大会に出場した東京(右)と沖縄のNo.1ペア

試合中の声かけ、コンビネーション……ペアの絆を深めた

【座談会参加者】
東京チーム/後藤朋子さん、宮下華子さん
沖縄チーム/宮城李奈さん、新垣貴実子さん
(後藤さんと宮下さんは、2023年の第45回大会でもペアを組み、全国決勝大会に出場。宮城さんと新垣さんは、第46回大会で初めてペアを組んだ。)

――本日はお集まりいただきありがとうございます。みなさんが顔を合わせるのは第46回大会の決勝以来でしょうか? 対戦した時のお互いのチームの印象や、大会時のエピソードを教えてください。

後藤: 沖縄チームの選手たちは、ピョンピョン跳ねているようで、元気と若さがあふれていました。彼女たちのスピードについていかなければと、試合中はとても緊張していました。

私は、昨年まで12年連続で都大会に出場し、全国決勝大会は3回。そのうち2回は初日で敗退し、悔しく泣きそうな気持ちで決勝まで見届けていました。昨年は、3日間試合ができて本当に幸せでしたね。

宮下: 全国決勝大会出場は、昨年が2回目。実は、去年の3月頃に交通事故で腰を痛め、2カ月半テニスができなかったんです。普段からなるべくお風呂に浸かるようにして体をほぐし、沖縄チームとの決勝では、腰にサポーターを巻いてプレーしました。

宮城: 東京チームからは、2年ぶりの優勝にかける思いがとても伝わってきました。全国決勝大会の初日、私たちの監督が東京の監督にお会いした際に「決勝戦で会いましょうね」と声をかけたところ、本当に決勝の舞台で対戦することができ、すごく嬉しかったです。

私が全国の舞台に立ったのは3回目。感謝の気持ちや、後悔なく沖縄に帰りたい思いが強かったからか、あまり緊張しなかったですね。それもいい結果につながったのかな。

新垣: 一昨年、初めての全国決勝大会では、体力不足のために初戦で足がつってしまいました。2回目の昨年は、天気も気温も程良く、最後までプレッシャーを感じずに、楽しく試合ができました。

普段の練習や試合では、お互い顔を知っている人同士がプレー相手になることが多いですが、全国決勝大会では、県外の人たちと試合ができたことが一番大きな喜びでした。

――都道府県から全国決勝大会までの長い道のりの中で、テニスプレイヤー同士の絆がより深まったのではないでしょうか。

宮城: 新垣さんとは、お互い住んでいる場所が離れていましたが、可能な限り一緒に練習したり県内の大会にペアで出場したりして、声かけやコンビネーションを調整していきました。

後藤: 宮下さんとは、一昨年よりもお互い声を掛け合うようになりました。私たちの強みは、ひたすら粘ってプレーするスタイル。沖縄チームとの決勝では、最初のセットを取られても、「最後まで諦めずに頑張ろう」「自信を持って、ここからだよ」と励まし合いました。

東京チームの後藤朋子さん(左)と宮下華子さん
東京チームの後藤朋子さん(左)と宮下華子さん

――大会からさかのぼりますが、みなさんがテニスを始めたきっかけや、ご自身にとってテニスとはどのような存在か教えてください。

宮下: 母がこの大会に出場したことがあり、子どものころ、試合の応援に行ったことがあります。私も、小学3年の頃から、テニススクールで習い始めました。このままずっと、パートナーのように一生続けていきたいですね。

後藤: 父がテニスをしていて、子どもの頃に、テニスコートで遊んだ記憶があります。高校・大学はテニス部で、社会人になっても続けていました。子育て中に何年かブランクはありましたが、「また試合に出よう」と再び本気で取り組み始めました。テニスを続けてきたのは、いろいろな人とのつながりがあったから。私の宝物になっています。

新垣: 私も後藤さんのように小さいころからコートにいました。両親、きょうだいもテニスをしていたからです。小・中・高・大学とずっと続けてきましたし、社会人になった今も、仕事が終わったらテニスをしたいと思うくらい、自分にとって日常的な存在です。

宮城: 小学校高学年ぐらいの時、たまたまドラマ「エースをねらえ」を見て、その翌日、「テニスを始めます」と両親に宣言したのがきっかけです(笑)。生涯スポーツとして、おばあちゃんになっても続けていけたらと思っています。

沖縄チームの宮城李奈さん(手前)と新垣貴実子さん
沖縄チームの宮城李奈さん(手前)と新垣貴実子さん

――大会に向けた練習の工夫や、本大会への関心の高さはいかがでしたか?

新垣: 練習は仕事終わりの夜が多いので、日差しがない分、沖縄の暑さも和らぎます。大会の試合は日中なので、日差しがある中で、自分がどれだけ動けるかがポイント。明るい時間帯に練習したこともありました。

後藤: 東京は全国決勝大会の開催地とはいえ、私にとって、有明では1年に1回練習できるかどうか。それでも、全国決勝大会のホームとして、東京チームはどこよりも熱い思いで戦っていました。

家族や同僚がライブ配信で観戦 声が励みに

――家族や職場の人など周囲のサポートはありましたか? 全国決勝大会では、公式チャンネルによるライブ配信もありました。

宮城: 両親は県予選に応援に来てくれて、全国決勝大会の配信もすべて見てくれたそうです。勝った後はLINEでメッセージを送ってくれて、励みになりました。

宮下: 全国決勝大会に弟が見に来てくれ、ありがたさを感じました。職場ではライブ配信を見た同僚が、「初めてテニスをしているところを見たよ」と言ってくれて嬉しかったです。

新垣: 週2、3回は練習時間を取るように仕事を調整していました。全国決勝大会は遠征になりましたが、職場のサポートもあって、仕事の休みをまとめて取れたのも大きかったです。

後藤: 練習に熱が入りすぎて、もしかしたら家族はあきれているのかも(笑)。それでも、大学受験生だった息子は全国決勝大会の後、「次は、俺が受験で頑張るよ」と言ってくれました。母として頑張っている姿を見せられて良かったです。

「ひたすら粘ってプレー」。試合中に励まし合う選手たち
「ひたすら粘ってプレー」。試合中に励まし合う選手たち

――各都道府県大会や全国決勝大会では、本部をはじめ、特別協賛であるソニー生命保険のライフプランナーたちが、受付や熱中症予防のドリンク、かき氷配布など、さまざまな形で選手たちをサポートしました。心に残ったことはありますか?

新垣: 全国決勝大会では、審判、線審はもちろん、日本女子テニス連盟の東京都支部やソニー生命保険の方々など、多くの人に支援していただきました。3日間を通して試合がスムーズに運び、選手たちのコンディションもしっかり整ったと思います。

後藤: 私は、験担ぎで、都大会では試合が終わってから、配布されるかき氷を食べようと思っていました。でも、いつもすぐになくなってしまって……。何年も出場しているのに、まだ1回も口にしたことがないんです(笑)。

宮下: えっ、後藤さんが食べていなかったことを初めて知りました。ペアなのに、私1人で食べていたなんて、ごめんなさい。暑い時期なので、冷たいかき氷は本当に助かっています。

宮城: 県大会は猛暑の中、体力勝負でしたね。全国決勝大会を経験して、たくさんのスタッフ、ボランティアの方々の協力で大会がより盛り上がったことを実感しました。

ソニー生命保険のライフプランナーたちは、各都道府県大会からさまざまな形で選手たちを支援する
ソニー生命保険のライフプランナーたちは、各都道府県大会からさまざまな形で選手たちを支援する

「団体戦」のドキドキ感 新たなつながりも

――あらためて、ソニー生命カップ全国レディーステニス大会の魅力はどこにあると思いますか?

宮城: 一番の魅力は「団体戦」です。高校時代の部活動で経験した頃のドキドキ感を社会人になっても味わえるのは、貴重な経験だと思います。社会人になってこんなに熱くなれることってなかなかないのではないでしょうか。チームだからこそ味わえる思いを、もっとたくさんの方に知ってもらいたいです。

全国決勝大会では、最終日に向けて沖縄チームへの応援の輪が広がっていき、初日に対戦したチームの方々が決勝の応援に来てくれました。それもソニー生命カップ全国レディーステニスならではの良さだと思います。

「チームへの応援の輪が広がっていった」。全国大会では団体戦も大きな魅力
「チームへの応援の輪が広がっていった」。全国大会では団体戦も大きな魅力

宮下: チームへの応援のかけ声がとても大きく、中には、顔を知らない方もいらっしゃいました。つらい試合もありましたが、みなさんの力で乗り越えられました。

新垣: 大会を通じて、テニスプレイヤーがまとまり、絆の高まりも感じられました。

後藤: 予選ではライバル同士だった3ペアが、全国決勝大会では同じチームになり、監督とともに一丸となって戦える。こうした新たなつながりができるのも、この大会の貴重な醍醐(だいご)味だと思います。

――最後に、これから各都道府県の大会予選にエントリーしたい選手たちや、これまで本大会を経験していないプレイヤーへのメッセージを、東京・沖縄チームからそれぞれお願いします。

東京チーム: 都道府県大会を勝ち抜いた先に、テニスの聖地・有明という大きな舞台があり、いろんな人の応援が力になる。こんなすばらしい機会はなかなかありません。ぜひ、プレイヤーのみなさんはチャレンジしてみてください。

沖縄チーム: 有明でプレーできるのは貴重な機会です。より多くのみなさんにも参加してもらって、団体戦にチーム一丸となって挑む楽しさを実感していただけたらと思います。

2年ぶり14回目の優勝を果たした東京チーム
2年ぶり14回目の優勝を果たした東京チーム

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「ソニー生命カップ第47回全国レディーステニス大会」は、各都道府県大会が6月下旬~10月下旬、有明テニスの森公園での全国決勝大会が12月3日~5日に開催される。ペアで、そしてチームで、栄光を目指す選手たちの挑戦が新たに始まる。

ソニー生命カップ全国レディーステニス大会

大会エントリーの日程は、各都道府県により異なります。都道府県大会、全国決勝大会の詳細は、以下の公式ホームページをご覧ください。