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ウズベキスタンコットンの不買運動が終了
~国際人権団体コットンキャンペーンが発表~
(中央=ウズベキスタン共和国最高議会上院議長のタンジーラ・カマロヴナ・ナルバーエヴァ氏、右=フサノフ・ノジム同国雇用・労働関係大臣)
2022年3月10日、ウズベキスタン共和国の首都タシケントにおいて、国際人権団体のコットンキャンペーンは、ウズベキスタンコットン(綿花)の不買運動の停止を表明した。同24日に行われた第1回タシケント国際投資フォーラムの開会式で、ミルジヨーエフ大統領は「長年にわたり児童労働や強制労働により、ウズベキスタンはあらゆる『ブラックリスト』に登録されていたが、児童労働、強制労働は完全に排除された」と発表した。
大統領は就任直後から、強制労働に関わる体系的な取り組みを始めた。特に、政府は綿花栽培における強制労働の排除を目指した「改革ロードマップ」を打ち出し、その効果的な実施に取り組んできた。
ウズベキスタン政府は強制労働の利用に対して刑事責任を問い、綿花の生産割当を廃止するなど、強制労働の根絶に向けて歴史的な歩みを進めてきた。そして、国際労働機関(ILO)や世界銀行の助言も受けながら、綿花の収穫に従事する者への賃金を大きく引き上げることによって、自発的に収穫に携わる人も大きく増加した。
実施された改革によって、コットンキャンペーンの中心的パートナーである「ウズベキスタン人権フォーラム」は活動開始以来初めて、2021年の収穫期に強制労働の体系的利用がなかったことを示すことができた。今回、コットンキャンペーンの創設者の一人であり、米国国務省の民主主義人権労働担当の高官であったベネット・フリーマン氏は「ウズベキスタンにおける強制労働は確認されず、綿の不買運動を停止する」と発表した。
フリーマン氏はウズベキスタン訪問の後、ウェブリソースや自身のSNSアカウントで、「ウズベキスタンでの強制労働は排除され、コットンキャンペーンは10年以上続いた同国産綿花の不買運動の終了を発表した」と書いている。また同氏は、「これは21世紀におけるグローバルな強制労働との戦いで、一国が大勝利した結果であり、同国政府が4年以上にわたり実施してきた改革の歴史的成果である」と評価している。
加えて、同氏は「今後も人権や労働の保護を強化し、成長する繊維・縫製産業への投資のために雇用を創出し、責任ある供給を果たしていくための環境づくりを目指した追加的改革を引き続き行っていく必要がある。また、これらの改革はウズベキスタンの綿の不買運動を表明した331の主要ブランド、リテイラーに対して、ウズベキスタンが有する新しい可能性は、これから広がっていくだろう」とも指摘している。
強制労働や人権問題の解決を目指す団体「レスポンシブル・ソーシング・ネットワーク(Responsible Sourcing Network)」のディレクターであり、コットンキャンペーンの創設者の一人であるパトリシア・ジュレヴィッツ氏は、「過去12年間で何百という企業にウズベキスタンの綿を使用しないよう説得してきたが、ついにその綿に関わる責務に終わりを告げる時がやってきたことをうれしく思う。今はウズベキスタンからの綿の調達に関しては各企業が必要なチェックを行い、独自に会社の方針を決めていけばよい」と述べている。
ILOはすでに、2021年の綿花栽培においてウズベキスタンには強制労働、児童労働の例はないと確認していた。同機関のデータによると、同年に綿花の収穫に従事した人のうち99%は自発的に行い、強制労働の事実が認められる地域はなかった。ガイ・ライダーILO前事務局長は、ウズベキスタンには繊維・縫製産業で何百万という正規の雇用を創出し、生産販売市場でより高い地位を占められる可能性があると指摘している。
不買運動の停止は、1,196のウズベキスタンの繊維関連企業が、日本をはじめとする海外への輸出製品の生産増加を図り、新しい雇用を創出し、栽培農家の生活を向上させることにつながると期待される。ウズベキスタン政府の試算によると、不買運動の停止と原料の加工によって、完成品の輸出額を15億ドル増加させることが可能とみられる。
日本におけるウズベキスタンコットンの使用については、2015年から増井株式会社(本社:大阪府大阪市)がウズベキスタンからの輸入を開始している。「サマルカンダリア®」ブランドとして日本向けの品質を確立し、今治タオルや和歌山県高野口産地で多く使用されており、風合いの良さで大きな評価を得ている。コットンキャンペーンによる児童労働・強制労働問題の解消により、今後日本でのウズベキスタンコットンの使用拡大が期待される。
国際的な監視機関は、今回のような歴史的な成果は、ウズベキスタンの市民社会の活動家や国際人権団体の長年にわたる地道な取り組みがもたらしたものであり、強制労働撲滅に対する同国政府の真摯な姿勢によるものであるとしている。また、強制労働の撲滅と綿花栽培の改革に必要な歴史的な取り組みを牽引し、実施してきたミルジヨーエフ大統領の役割も高く評価している。
駐日ウズベキスタン共和国大使館 http://uzbekistan.jp/