
終身保険でお金がたまるってホント?
亡くなったときに保険金がおりる保険のひとつである終身保険。実は、お金をためるためにも活用できるのをご存じですか?
今回は、終身保険の貯蓄機能について解説します。
終身保険を生きて受け取る方法
終身保険は、保険期間が生涯にわたって続く保険です。「終身」という名の通り、生命が終わるまで保険金を受け取る権利が続くため、いつ亡くなっても保険金を受け取れます。いつ受け取るかはわからないけれど、いつかは必ず保険金を家族が受け取るため、保険会社側ではそのお金をいつでも支払えるように準備しておくしくみになっています。
ですから、終身保険に支払った保険料の一部は保険会社内でためている、とみなすこともできます。そこで、お金をためるために活用することもできるのです。
終身保険を貯蓄目的で使う場合は、生きている間に解約することを前提に契約します。契約するときに、保険金がいくらで、毎月いくらの保険料をいつまで支払うかなどの条件を決めると、何年後に解約したらいくらの解約返戻金(「解約払戻金」などと呼ぶ会社もあります)が戻ってくるか? があらかじめわかります。
支払った保険料の総額に対する解約返戻金の割合のことを「解約返戻率」といいます。返戻率が100%のとき、受け取る金額と支払った総額が同額であることを意味します。
個人向けに販売されている貯蓄型の保険のほとんどは、契約当初の返戻率は低く、年数の経過とともに高くなっていきます。そして、貯蓄目的で活用される保険の解約返戻率は、所定の年数を過ぎると100%かそれ以上に達するものが多いです。返戻率が100%以上になった時期以降に解約すると、支払った総額以上の解約返戻金を受け取れます。
ですから、終身保険など貯蓄型の保険を使って貯蓄をするときは、受け取りたい時期に返戻率が100%以上になるように設計するのがポイントです。
逆にいえば、保険で貯蓄をしようとするときには、所定の年数は解約しないことを前提に計画しましょう。契約から短期間のうちに解約すると、払い込んだ保険料よりも少ない金額しか戻ってこないケースが多いです。
一定期間の解約返戻金が低い終身保険
終身保険は、将来にいつか必ず訪れる死亡保険金の支払い、あるいは契約期間中の解約返戻金の支払いに備えて、保険会社が契約者から預かった保険料の一部を管理・運用しています。その分、月々に支払う保険料は、契約期間や保険金額などの条件が同じ掛け捨ての保険よりも、原則として割高です。
そこで、保険料の負担を抑えながら貯蓄機能を兼ねた終身保険もあります。「低解約返戻金型」などと呼ばれます。
低解約返戻金型(以下「低解約型」)の終身保険は、契約当初から一定期間の解約返戻金を通常よりも抑えた終身保険です。終身保険には、保険料の払い込みが一定期間で終わる「短期払い」と、終身にわたって払い続ける「終身払い」がありますが、低解約型はこのうち短期払いのタイプで多くみられます。一般的には、保険料の払い込みが終わるまでは解約返戻金が抑えられており、払い込み終了後は解約返戻率が100%以上になるように設計されます。
このようなしくみにより、払い込みが終わった後の解約返戻金をある程度確保しながらも、払い込む保険料の負担が重くなりすぎないようになっています。
契約前にライフプランを固めておくことが大切
終身保険を生きている間に解約して、解約返戻金を受け取る方法で貯蓄をする際には、あらかじめお金を受け取るタイミングについて計画しておくことが大切です。希望の金額を受け取れるのがいつになるのか? 解約返戻率がいくつになったら解約するか? がはっきりしていると、それに合わせて設計できるためです。
たとえば「子どもの大学入学金に充てるために、15年後に300万円ためたい」という希望があれば、保険料の払込期間を15年未満とし、15年後には解約返戻金が300万円を超えるように設計します。そして、15年間は解約しないつもりで契約します。
住宅の頭金やリフォーム資金など、まとまったお金が必要になることはわかっていても、その金額やタイミングが明確には決まっていない場合には、解約返戻率が100%を超えるタイミングを少し早めに設定しておくのもよいでしょう。たとえば、「20年後くらいまでにはリフォームをすると思うけれど、18年後かもしれないし、17年後になるかもしれない」といったときには、契約から17年後ごろに解約返戻率が100%に達するように設計しておくのもひとつです。終身保険はあくまでも「一生涯にわたって続く保障」が基本です。100%を超えたら必ず解約しなければならないわけではなく、その後も契約を生かしておくことはできます。一般的には、その後はさらに解約返戻率が上がっていきます。
このように、どんな目的で、いつ、いくらお金を受け取りたいのか、ご自身やご家族のライフプランを描きながら貯蓄する際には、終身保険はひとつの選択肢として活用できるでしょう。




























