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迫る「令和のオイルショック」、ちぐはぐな高市政権対応 教訓ゆえに

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伊澤友之 真海喬生
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 海路で1万キロ以上離れた海峡封鎖の余波が、日本経済にじわりと押し寄せている。原油の9割をホルムズ海峡経由で輸入していた日本にとって、すべてをカバーできる調達先の確保は簡単ではない。私たちの身の回りは石油関連製品であふれている。備蓄はあと230日とちょっと。「油のない」世界がやってくる可能性はあるのか。

 「値段を上げて需要を抑える? そんなの経済全体に影響が出る。節約要請、石油危機をあおるようなことをしてはだめだ」

 3日、官邸幹部はガソリンなどの需要を抑える政策の可否を聞かれて不快感を示す一方、現状や見通しは楽観的であることを強調した。「(調達は)大丈夫だ」

 石油由来の製品は今や、私たちの日々の暮らしや企業の生産活動のありとあらゆるところで使われる。

 石油を精製したガソリンや軽油は車やバスなどの燃料に。同じく精製されたナフサは様々な石油由来の化学品となり、ペットボトルや食品包装、衣料、医療器具、自動車部品などに姿を変え、人々の日々を支える。

 イラン情勢の緊迫化でホルムズ海峡が事実上封鎖。世界中で原油の供給不足が広がっている。

ナフサ価格、2倍近くなる予測も

 官邸幹部が見せた供給不足へ…

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