コロナ時代の英語学習

入試への影響は? 英検が3年連続で検定料値上げ「コロナで会場費高騰」

2021.03.05

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上野 創
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日本英語検定協会は、新型コロナウイルスによる経費の増加を理由に、2021年度の検定料の値上げを発表しました。従来型方式の「本会場」は3年連続の値上げですが、今回は1級から準2級までが2300円増と金額では過去最大で、受検する側からため息も聞こえてきます。協会は、割安な「準会場」を拡充して本会場からのシフトを図るとともに、パソコンを使う方式の利用も推奨して受検者の費用負担を減らしたい考えです。(写真は、英検の合格証明書)

全級で値上げ、本会場が大幅アップ

まず基本情報として、英検は自筆や対面の試験である「従来型」と障害のある人向けの「S-Interview」、コンピューターを使う「S-CBT」があり、級は難しい方から1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級の7区分があります。このうち、従来型の1~3級は、1次試験合格者が別の日に実施される2次試験の面接を突破して合格となります。

従来型の試験は、大まかに初夏から夏ごろ、秋ごろ、年が明けた冬ごろの3回。「本会場」と「準会場」があります。

本会場は、英検協会が設置する公開会場で、個人申し込みと団体申し込み、両方の受検者向けです。全国約230都市・約400カ所あり、大学、高校、専門学校など、日曜に空く施設が中心。協会が使用料を払って確保します。

準会場は、中学・高校や塾、英語教室、企業など全国約2万の団体が、所属する学生や社員らのために申し込み、試験監督を含めた運営と会場提供もその団体が担います。年3回の各回、金土日の6~7日間から試験日を選びます。ただ、1級と準1級の試験は準会場では行いません。

2020年度まで、検定料は、2~3級は準会場が本会場より約2千円、4~5級は約千円安く設定されていました。2月5日、その料金の改定を公式ホームページで発表しました。

英検の2月5日の発表文書から
英検の2月5日の発表文書から

21年度の本会場の検定料は1級が1万2600円、準1級が1万700円、2級が9700円、準2級が9200円と、いずれも2300円上げます。

3級は2千円増で7900円に、4級は1300円増で4900円になります。英語を習い始めた人向けの5級は1500円のみの増加ですが、もとが3千円なので1.5倍と割合では最大の上げ幅になります。

英検はこれまでも経費の増加を反映して本会場の検定料を値上げしてきました。

例えば、16、17年度の値上げは、4技能に対応するため一部の級でスピーキングやライティングを導入したことが理由でした。19、20年度は「入試利用の受検者が増え、会場費や人件費、育成費用が増加し、物流の品質強化等のセキュリティ関連費用も増えている」としています。

ただ、10年前からの変化を見てみると、値上げの幅が今回はかなり高額であることが分かります。

また、今回は準会場の検定料も上がりますが、上げ幅は1千円以下で本会場よりは少なめです。

【文中図版】英検検定料の変化

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