高市首相「憲法改正、時は来た」 就任後初の党大会、改憲発議に意欲

小林圭
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 自民党は12日、高市早苗首相(党総裁)の就任後としては初めてとなる党大会を都内のホテルで開いた。首相は「日本人の手による自主的な憲法改正は党是だ。時は来た」と主張。「改正の発議にめどが立った状態で来年の党大会を迎えたい」と語り、国会での改憲議論を加速するべきだとの認識を示した。具体的な改憲項目は言及しなかった。

 首相は改憲について、「議論のための議論であってはならない。国民の負託に応えるためには、決断のための議論を行うべきだ」と述べた。改憲の発議には衆参両院で3分の2の賛成が必要で、自民は衆院で単独で3分の2を超えるが、参院では半数に満たない。与党内での議論はまとまっておらず、野党からの賛同のめどは立っていない。期限に言及することで、首相は党内外の動きを促す狙いがある。

 安定的な皇位継承をめぐって、首相は「現行制度のもとでは皇族数の減少が避けがたく、皇室典範の改正が急がれる」と言及した。「男系で皇統が継承されてきた歴史的事実が天皇の権威と正統性の源だ」として、「皇族に認められていない養子縁組を可能とし、皇統に属する男系男子を皇族とする案を第一優先として国会の議論を主導する」と述べた。

 党大会には昨年10月から連立を組む日本維新の会吉村洋文代表(大阪府知事)が初めて出席した。吉村氏は「衆院選で約束したことを本当に実行するのか、有権者は見ている」として、2年間に限った食料品の消費税ゼロや憲法改正を挙げ、「自民党と共に公約を実現するために邁進(まいしん)していきたい」と語った。

 一方、昨年の党大会に出席した連合の芳野友子会長は招かれなかった。芳野氏は連合会長として20年ぶりに招かれた昨年の党大会で選択的夫婦別姓の実現を訴え、党内の反対派などから反感を買った。

 また、党大会では昨年11月に結党から70年を迎えたことを受けてまとめた党の「新ビジョン」が発表された。自らを「国民政党」と改めて規定し、「特定の階級やイデオロギーを代弁する政党ではないことが広範な支持を得ることができた一因」だと分析。憲法改正については「今後30年の国の安全保障を考える上でも、これまでになく死活的に求められている」と強調した。

 採択された今年の運動方針では今国会で衆院の定数を削減する法案の成立をめざすとした。「政治とカネ」の問題をめぐっては政治資金について「透明性・公開性のいっそうの強化を図る」とし、首相の総裁任期である来年9月末までに必要な法制上の措置を講じるとした。

 党大会にはゲストとしてミュージシャンの世良公則氏がステージに上がり、歌声を披露した。

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    木下ちがや
    政治社会学者
    解説

    自民党大会で発表された「新ビジョン」について、記事で触れられていますが、より詳しい僕なりの解説をtheLetterに書いてみました。新ビジョンはなかなか読みごたえがある内容です。リンクを貼りますので、興味がある方は読んでみてください。 h

    2026年4月12日 16:39

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