宮城県の養豚場で豚熱、1万1900頭を殺処分へ 東北で2例目

近藤咲子
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 宮城県は12日、大河原町の養豚場で、豚熱(CSF)が発生したと発表した。県は家畜伝染病予防法に基づき、この養豚場で飼育されている豚と、直近10日以内に出荷された豚計1万1900頭を殺処分することを決め、同日夜から作業を始めた。

 2018年、国内では26年ぶりにCSFが確認されて以来、東北地方での感染確認は山形県に続いて2例目。

 宮城県によると11日午前、養豚場から大河原家畜保健衛生所に「豚に異状がある」と通報があった。生後約3カ月の子豚7頭に発育不良や血液循環不良による皮膚の青黒い変色(チアノーゼ)などの症状があり、うち1頭は死亡していた。3頭を検体として仙台家畜保健衛生所がPCR検査を実施したところ、12日未明に陽性と判明。検体を東京都小平市にある国の専門研究機関に送り、農林水産省が同日夕、感染を確認した。

 県内で飼育されている豚約17万頭はワクチン接種を受けており、今回の感染による移動・搬出制限は設けないという。今回感染が判明した3頭も、11月に接種を終えていた。

 県によると、生後まもない子豚は、接種の時期によっては効き目が持続せず、ウイルスに対する免疫が低くなる可能性があるという。遠藤信哉副知事は「発生を重く受け止め、速やかに処理を進めたい」と話した。

 12日の県の対策本部で村井嘉浩知事は「市場に出回る豚は全て安全ですので、安心していただきたい」と述べた。CSFは豚やイノシシに特有の病気で人には感染しない。また、感染した豚の肉を食べても人には感染しないという。

 東北農政局は同日、消費者や生産者向けの相談窓口を設けた。平日午前9時から午後6時まで。電話022・221・6093。(近藤咲子)