「強制不妊救済へ法改正を」求める声 障害者権利条約、国連も勧告

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森本美紀
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 「強制不妊手術を強いられた被害者への謝罪を求める私たちの声が、きちんと委員に伝わったと感じます。勧告を歓迎します」

 「DPI女性障害者ネットワーク」代表で視覚障害のある藤原久美子さん(58)=神戸市=はこう語る。

 障害者権利条約に基づく取り組みについて、国連の障害者権利委員会がスイス・ジュネーブで8月下旬、日本政府代表団に初の対面審査を実施した。そのやりとりを踏まえ、委員会が9月9日に示した政府への勧告には、旧優生保護法下で不妊手術を強いられた被害者への謝罪や、申請期間を限らない救済などを求める内容が盛り込まれた。

 日本では、旧優生保護法(1948~96年)の下で行われた強制不妊手術をめぐる裁判が2018年1月、仙台地裁で始まり、札幌、東京、静岡、大阪、神戸、福岡、熊本の各地裁と静岡地裁浜松支部へと広がった。国に謝罪と損害賠償などを求めて原告計25人(うち5人が死去)が提訴。大阪、東京高裁では国に損害賠償を命じる判決が出たが、国は上告中だ。

 被害者の救済については、国が19年4月、旧優生保護法の下で不妊手術を受けた人に320万円を支給する法律(一時金支給法)を施行した。請求期限は法施行から5年。厚生労働省の調べでは、旧優生保護法下で不妊手術を受けたのは約2万5千人いるという。これに対して、不妊手術を受けたと認定された数は法施行後、計1006人(22年7月末時点)にとどまっている。

 こうした状況に藤原さんは、「被害者は高齢化し、謝罪や補償を急ぐ必要がありますが、国の一時金支給法は課題が多い。今でも妊娠した障害のある女性が、周囲から『障害があるから仕方がない』と言われ、不妊手術を勧められたという声を聞きます。旧優生保護法にあったような障害者を不良な子孫とみる根強い考えを変えていく必要があります」と指摘する。

 権利条約の17条は、すべての障害者が、障害のない人との平等を基礎として、その心身がそのままの状態で尊重される権利を持つことを規定している。

 この条項に照らして、藤原さんは、一時金支給法の改正を求め続けてきた。

根強い優生思想「過去の問題でも、障害者だけの問題でもない」

 被害に気づいていない人も多…

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この記事を書いた人
森本美紀
紙面企画部
専門・関心分野
障害福祉、介護、認知症、生きづらさ、単身社会 、高齢化するマンション

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