藤井聡太王座への挑戦権、伊藤匠叡王が獲得 羽生善治九段に勝利

北野新太
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 将棋の第73期王座戦挑戦者決定戦(日本経済新聞社主催)が3日、東京都渋谷区将棋会館で指され、伊藤匠(たくみ)叡王(えいおう)(22)が羽生善治九段(54)に114手で勝ち、藤井聡太王座(22)=名人・竜王・王位・棋聖・棋王・王将と合わせ七冠=への挑戦権を獲得した。

 大一番は予想外の展開になった。先手となった羽生九段は、棋界有数の研究家である伊藤叡王に対して研究量での勝負を挑む戦いに。一気に激しい終盤戦に突入したが、競り合いの中で抜け出した伊藤叡王が危なげなく勝った。羽生九段は持ち時間5時間を使い切ったが、伊藤叡王は半分以上の2時間39分を残しての勝利となった。

 伊藤叡王は王座初挑戦。藤井王座とのタイトル戦は昨年の叡王戦以来4度目。終局直後は「こちらにいくつか選択肢がある気はしましたが、怖い格好かなと思いながら指していました。タイトル戦に出ることはひとつの目標だったのでよかったかなと思います」と振り返った。

インタビューに答える伊藤匠叡王と羽生善治九段

 タイトル獲得通算99期の羽生九段は、2年ぶりのタイトル挑戦とはならなかった。果敢に挑みながら実らなかった敗戦の後で「自信のない展開になってしまった。まだまだいろいろ足りないものがあるのかなと思います」と肩を落とした。

 五番勝負は9月4日、シンガポールのセントーサ島で開幕する。

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この記事を書いた人
北野新太
文化部|囲碁将棋担当
専門・関心分野
囲碁将棋
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    中村太地
    日本将棋連盟 棋士
    視点

    羽生九段は座右の銘に「運命は勇者に微笑む」という言葉を挙げますが、本局は大一番でまさに勇者の踏み込みでした。 最先端の角換わりの研究勝負。若手棋士が得意とするこの戦型で、棋界きっての研究家である伊藤叡王とのぶつかり合いとなりました。 今年六

    2025年7月3日 20:38

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