医療機器メーカーから賄賂を受け取ったとして東京大学医学部付属病院医師の松原全宏容疑者(53)が19日、収賄容疑で逮捕された。東大医学部を出て、日本の医学・医療の最前線で15年以上働いた容疑者は、なぜ逮捕されることになったのか。きっかけは100キロ以上離れた長野県でのある事件だった。
「救急医療」「再生医療」「骨密度」。東京大学で容疑者を紹介するホームページには、医療分野の論文がずらっと並んでいた。准教授の肩書も持つ松原容疑者が、これまでに関わった研究成果だという。
捜査関係者によると、容疑者は1997年に東大医学部を卒業し、東大病院に採用された。出向を経て2007年に東大病院に戻り、15年以上勤務する。
「外傷診チーフ」として骨折患者の手術手がける
同病院の救急・集中治療科に所属しながら、整形外科・脊椎(せきつい)外科の「外傷診チーフ」として骨折患者の手術などを担当していた。
ところが11月19日。汚職事件などを手がける、警視庁捜査2課に収賄容疑で逮捕された。
容疑は2021年9月と23年1月、ある医療機器メーカーが扱う大腿(だいたい)骨のインプラントの使用について、便宜を図る趣旨で、同社側に現金計80万円を寄付させ、うち計約70万円相当の賄賂を受け取ったというもの。同課は認否を明らかにしていない。
メーカーの名前は東京都新宿区にある「日本エム・ディ・エム」。信用調査会社などによると、整形外科向けの医療機器の開発や販売などを手がける。
1973年設立で、東証プライム上場。今年3月期の従業員数は538人、売上高は過去最高の約251億円だった(いずれも連結)。
今年6~7月、同社の元社員ら3人が長野県佐久市立国保浅間総合病院の医師2人に現金を渡したとして贈賄容疑で書類送検され、起訴されていた。
この事件の捜査をしていたのが、警視庁捜査2課だった。
同課の捜査員はその後もひそ…
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