ポルシェ時速200キロ超の死亡事故、懲役12年判決「常軌逸する」
川崎市の首都高速湾岸線で2020年8月、スポーツカー「ポルシェ」を時速200キロ以上で運転して追突事故を起こし夫婦を死亡させたとして、自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致死など)の罪に問われた個人事業主彦田嘉之被告(56)=東京都江戸川区=の裁判員裁判の判決が27日、横浜地裁であった。足立勉裁判長は危険運転を認定し、「常軌を逸した超高速度で走行し、悪質極まりない犯行」として懲役12年(求刑懲役15年)を言い渡した。
判決によると、被告は時速200~268キロで走行し、前方の被害車両をよけるため車線変更しようとしてハンドルを切ったことにより、自車を横滑りさせ衝突。乗っていた夫婦を死亡させた。
弁護側は公判で、被告は高速度ではあったが安定して直進走行できていたとして、危険運転ではなく過失運転致死にとどまると主張した。
足立裁判長は、片側3車線の現場道路で「高速度であっても直進できればいいというものではなく、安全に車線変更ができる速度で走行しなければならない」と指摘。「横滑りするに至った時点で、走行を制御できなくなった」として、危険運転が成立するとした。
その上で、被告が以前から時速200キロ超で複数回走っており、「運転技術を過信し、高速度運転の危険性に対する意識が低下していた」とし、「自己中心的な運転態度」と厳しく非難した。一方、被害者や遺族に謝罪し、任意保険で賠償した点などを考慮し、懲役12年と結論づけた。
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