イランを爆撃で石器時代に引き戻す――。トランプ米大統領が発したこの言葉は、かつて日本への無差別爆撃を指揮した米将軍が残したものだ。この言葉も象徴する空爆への過信から、トランプ氏は今、過去の米国もはまった落とし穴に落ち込みつつある。戦闘(battle)には勝っているのに戦争(war)に負けつつある――。その背景を探った。
4月24日、ヘグセス米国防長官は国防総省の記者会見場に現れると、おもむろに切り出した。「(イランに対する作戦名)『壮大な怒り』はたった数週間で、決定的な軍事的結果をもたらした」。この際、負の歴史の「終わりのない戦争」として言及したのが、朝鮮戦争とベトナム戦争、そしてイラク、アフガニスタンでの対テロ戦争だった。
先制攻撃を仕掛けた米・イスラエルは当初から航空戦力でイランを圧倒し、初日の空爆で最高指導者ハメネイ師を殺害した。軍事力の巨大な格差には疑いがない。トランプ氏も毎日のように「イランには海軍も空軍も何もなくなった」と、「勝利」を強調する常套(じょうとう)句を記者団に繰り返している。
米国が失ったもの 過去の戦争との共通点
しかし、米国が実質的に得たものは乏しく、失ったものは多い。ヘグセス氏が挙げた過去の戦争とも共通する面がある。
「第2次世界大戦後、米国は…
安田菜津紀フォトジャーナリスト・D4P副代表視点トランプ大統領がイランを「石器時代に戻す」と発言した際、核兵器が使用されるのではと一時懸念が広がりました。またイスラエルも、事実上の核保有国とされています。つまり今起きているのは、イラン側だけに留まらない核の問題でもあり、そうした国々が国際
2026年5月11日 14:54
越智萌立命館大学大学院国際関係研究科准教授視点すでに指摘されていますが、「石器時代へ戻す」発言は、特定の空爆が軍事的利益を目的とするものではなく、イランの文化破壊を目的とするものであることを示すとして、戦争犯罪の決定的証拠になる可能性があります。 メディア受けを狙った発言であるかとは思
2026年5月15日 22:39











































